2009年1月31日

見えない風を

彼がブータンへ帰り、やっと自分の時間がとれた気がします。昨年末の退職から年末年始、そして彼の来日と、目が回るとはまさにこの状態。ブータンで必要なものは何かなぁと漠然と考えながら、まだ時間はあるので、少しづつ用意しようと思います。と言ってるとあっという間にブータンなんでしょうね。ブータンで私は何するんだろうと、フト思いました。まずは最低限、2人の生活が送れるように基盤を作ることですね。でも、これってそんなに時間が掛からない気がします。適応力と要領ではやや自信があり。しかし肝心なことを忘れてました。英語がねぇ・・・。彼の日本語の吸収力があまりに早く、もしかして英語は要らない!なんて訳にいかないでしょうね。トホホ。ただ今までより、時間が出来ることは間違いないと思う(願う)ので、仏教の本が読めればなぁ・・・なんて思っています。ほんと不思議な流れで彼と結婚し、ブータンに行くことになりましたが、ブータンはインドからチベットへ仏教が渡り、仏教の濃いエキスが詰まった国ですね。日本は中国から朝鮮を経て、日本独自の仏教が成り立っていった訳で、ブータン仏教と日本仏教は明らかに違う部分もあります。儀式的なものもあれば、建築などの文化形式、更には思想も違っています。どちらが先だとか、悪いとか、そういったことはありませんね。宗教もその国の文化と結合し、変化して行くものだと思います。日本の神道の要素が、ブータン仏教には入り込んでいるようです。そのあたりを更に探っていきたいと思いますが、なにせ言葉の壁がありますので、私は私の分かる範囲での仏教、ブッダの教えや親鸞の思想的なものを読んでみたいと思います。学生の時、僧侶になる道もありましたが、働きながらの通学だったので必須課程が取れませんでした。今は神道にも興味があります。廃仏毀釈でムリムリ分かれさせられましたが、神仏合体の在り方はとても気持ちがいいと感じます。9.11を含め、世界は今なお戦争があり、難民は絶えません。それらは人為的なものばかり。宗教間の争いは原理主義的思想から発生しますが、仏教はそうではないとハッキリ言えますね。互いを尊重し、慈悲の心から、真の光が生れると信じています。彼が来日中、五木寛之さんの「仏教の旅」を見ていたら、ロバート・サーマン教授が登場。2人して思わず“サーマン”と声を上げてしまいました。チベット学の世界第一人者で、昨年やったダライ・ラマ法王を洞爺湖サミットへというフリーチベット運動を、サーマン教授はとても良いアイデアだと、協力して下さいました。私の彼はガイドの仕事をしていますが、サーマン教授は何度もブータンを訪れ、彼は案内をしているそうです。驚きました。大学院での続きをブータンの地、まさしく仏教国で出来ることや、不思議な人との繋がりなど、見えない風を感じます。(写真:彼と明治神宮へいきました)

2009年1月30日

お土産ベスト3

第3位はハイソックスです。民族衣装である“ゴ”は着物に似ていますが、ウエスト部分で緩みを持たせ、裾は膝までたくし上げます。ですので、ハイソックスが必須です。大概、日本で売っているハイソックスは膝までなく、ふくらはぎの2/3くらいですね。ロングハイソックスは伊勢丹メンズ館に買いに行きました。セール中だったのでバーバリーやサンローランなど、ちゃんとしてそうな靴下が900円程で買えました。超ロングな靴下をたくさん買ったので、お店の方もちょっと驚いていました。ロングソックスはブータン人へのお土産としては喜ばれる品物です。第2位は時計。10ドルくらいでいいと言うのですが、あんまり安いとすぐに壊れてしまっても嫌ですし、彼の条件である電池が替えられるタイプは、もう少し値がします。20ドル弱で希望のタイプがあり、シチズンやセイコーなど、時計メーカーの物があったので、いくつか買いました。そして、第1位は靴でした。兄弟や甥や姪にた~くさんスニーカーを買っていました。サイズが分からないと心配しましたが、“I know” と言って、自分の靴底にあて比較しながらアバウトな感覚で選んでいました。少し大きい分には構わないと思っているのでしょうね。帰りのパッキングで、靴はかさばって入りきれなかったんでで、結局、別便で送ることにしました。(ブータンへの配送は郵便局のEMSが安くて早くて安心)
【業務連絡】
私の出国予定です。見送りはあんまり無理しないでね。
2月28日(土) JL707便 18:45発 バンコク行き (空港第2ターミナル)
私は16:30頃に空港に行くつもりだけど、もっと早く行くことも可能なので都合を聞かせてね。

2009年1月29日

視点を変えて見ると

普通に東京で生活していると気づかないのですが、街を歩く人も、レストラン等どこでも、知らず知らずに“早さ”を目指しているようですよ。同じことをするにも“早い”に越したことはないと、意識しなくとも身についてしまっているのだと思います。彼の速度で一緒に歩きながら道行く人を観察していると、ゆっくり歩いているのはお年寄りで、ほとんどの人がスピーディです。小走りで行く人も多く、女の人が走る姿に彼は驚いていました。日本の感想を聞いてみたところ、とても街がキレイで、お店の店員の対応がとても良いそうです。"いらっしゃいませ~"には、感動していました。サービスという観念がブータンと日本では違うのかもしれませんね。ただ、どこへ行っても“busy”を連発していましたね。彼が作った替え歌には超笑えました。リズムがないので面白さは通じないと思いますが、こんな感じ。♪Busy busy busy all Japanese busy, Peace peace peace peaceful Bhutanese♪ レストランの厨房をのぞいたり、店員さんがお皿を急いで片し、次のお客さんを案内したり、そんなサマを見て“フゥ”と、感心というか、若干ため息交じりの声をあげていましたよ。しばらく彼のテンポで合わせていたので、今ひとりで街を歩いていると、何だかまわりの早さにすっかりついていけなくなってしました。ブータンに行って心地よかったのは、無理をしないスピードだったように思います。人それぞれのテンポがあると思いますが、私は仕事に関しては何をやるにも“急ぎ”をモットーにしていたので、ちょっと無理もあったのかなぁと思っています。こういった性格形成は父の影響かなぁと思います。“急げ”が口ぐせで、何をするにも急いでやらないと気がすまないタイプで、ついていこうとしていましたが、私自身は彼のスピードが心地良いのだと思います。(写真はブータンの動物園でビックリ!)

2009年1月28日

ニホン満喫

今日、彼が帰国しました。といっても、今頃はインドで明日の昼にブータンへ着きます。彼のお母さんが手術することになり、そのために予定より10日ほど早い帰国となりましたが、ちょうど良い感じとなりました。京都や沖縄にも行きたい気もしましたが、3週間の日本滞在で充分満足だったようですよ。どこへ行っても人が多いのと、忙しい日本のサマには最後まで慣れず、ちょっとツライ感もあったようです。電車に乗るのがあまり好きではなく、iPodは必需品でした。電車の中で色々と観察してしまうので、帰る頃には目が真っ赤になっていました。温泉旅行の他には、友人に会ったり、挨拶まわりに行ったりして、どこにも出かけずに家に居たのは1日だけで出歩いていたので、彼も疲れたでしょうね。私もブータン行きの準備が全く出来なかったので、彼と私のスケジュールを変更して大正解です。本当に楽しい日々でした。彼は家族に慣れ、とても仲良くなって、私の父の特徴をつかんでモノマネしたり、英語がまったくゼロの母とも2人会話したり、姉とも気があったようで、王様のように姉妹を嫁に貰おうと冗談で言っていました(第4代国王の奥様は4人姉妹)。追々、日本滞在の楽しい出来事を書こうと思います。

2009年1月24日

いよいよ千秋楽

少し前ですが大相撲の5日目に行ってきました。今回の相撲は興味のない方も動向が気になるくらい盛り上っていますね。彼は朝青龍の本名が同じ"ドルジ"と知り、闘争心むき出しで戦う姿にとりこになってしまいました。我が家も相撲好き一家で、高校生の頃から早退して国技館に足を運んでいました。これまで朝青龍はマスコミなどに叩かれていましたが、我が家は何があっても彼の味方で、テレビで悪口など言っているとテレビに向って戦っていました。3年前に宮島で行われたダライ・ラマ法王による灌頂会に参加した際、会場のエントランスにタクシーが到着したので、法王様が出てくると思って一番前で待っていたら、出てきたのは朝青龍だったので驚きました。モンゴルもチベット仏教の国で、朝青龍も法王様が大好きだそうです。いよいよ明日は千秋楽。私の彼は相撲が気になるようで、どこに居ても4時には家に帰りたがり、困ってしまいました。BSでは英語放送で聞くこともでき、今場所でかなり相撲通になったようです。「自分も戦いたい」とまで言い出し、「でも、年齢がだめかなぁ・・・」と本気で考えていたのでしょうか。毎日、心臓がバクバク状態で見ていたので、明日はどんな状況になるか、楽しみです。
"ドルジ~、行け~!!"

2009年1月17日

驚きの日々

寒い日々が続きますね。ブータンと日本のどっちが寒いか彼に聞いてみたところ、同じくらいだけど、どちらかと言えば日本だそうです。日本は海に囲まれているから、風があって寒いのだろうと。ブータンはこんなに風が強くないそうです。場所によるのでしょうが、風が吹くと余計に寒く感じますよね。彼の実家に電話したところ、残念なことがありました。3頭の牛が虎に食べられてしまい、家族がみな悲しんでいるそうです。牛は乳を搾る他、農耕には欠かせません。小さい頃から育てており、名前もつけて家族の一員のような重要な存在だったのでしょう。森に放牧し、探しに行ったところ、残骸があり分かったそうですよ。もし新たに3頭買うとしたら6万円掛かるそうです。平均月収が2万円と聞いているので、それくらいしてもおかしくありませんね。 彼と出かけると、東京の人の多さに驚いています。駅前の駐輪場をしばらく眺め、驚いておりました。昨日は混雑した電車に乗って、通勤は毎日こんな感じだと説明したら、目を見開いていました。外に出かけるよりも家でのんびりしている方がお気に入りのようです。「必殺仕事人」を見ながら「これは本当なのか」とバッサバッサ切られるサマを恐ろしい顔して聞いてきました。テレビを見ながら「Oh my gosh」と呟くことが多いので、日本のテレビはドラマであれ、ニュースであれ、刺激が強いのかもしれませんね。 日本は年配の人が働いていることにも驚いたようです。駅を掃除しているお年寄りを見て、嘆いていました。いま庭師さんが来て作業をしていますが、その内のベテラン職人さんを見て「ブータンではお年寄りにあんな仕事はさせない、僕が手伝ってあげよう」と、楽しく庭仕事を手伝っておりました。
【業務連絡】メールを頂戴してますが、思っていた以上に忙しくなり返信できていません。ごめんなさい。スケジュールを調整しているので少し待ってください。私のブータン行きは2月末に変更します。彼は予定通り2月8日に帰国します。無理ないスケジュールに計画しなおしました。

2009年1月13日

はじめまして

8日に来日しました。タシと言います。よろしくお願いします。(Tashi談)
日本の生活にも少し慣れてきたようです。家族がホームシックにならないだろうかと心配していましたが、まったくそんな様子もなく"楽しい"を連発しているので安心です。しょっちゅう鼻歌を歌っているし、たまにお尻フリフリの踊りも入っているので、ご機嫌な日々のようです。コタツに寝っころがりながらテレビを見てゲラゲラ笑っています。毎日私が色々と連れ回し、銀座・新宿・丸の内に行きました。やはり高いビルは怖いようです。彼はイギリスに2年弱、留学をしていたので、先進国の生活は理解をしていたので、ひどい混乱はないようです。街に出た時は周りを観察しすぎて、目が真っ赤になっています。基本的に陽気なので、笑いは絶えませんね。引越作業中の家具保護用に毛布を見て「Tashi's Blanket(ボクの毛布)」と一言。笑いの壷が我が家にむいています。ただホームレスの人を見ると足を止めてしまい「Oh gosh・・・」と、私になぜ皆な彼を助けてやらないのかを問うてきます。日本はホームレスだらけだから、そういう訳にもいかないと説明しても、納得がいかないのでしょうね。つど足を止め私に目で訴えます。顔を真っ黒にしたおじさんを見て、「彼はきっとインド人だよ」には、笑えました。彼の観察で、ごもっともと思ったのは、日本の女性はきれいな人がたくさんいるけど、ハンサムな人がほとんどいない、と。そういった視点で観察すると、女の子は可愛らしくしている人が多いのですが、イケメンの割合って低いなぁと納得してしまいました。そういえばブータンは美男子が多いです。彼のご両親は農業を営んでいます。家族の写真を見せてもらいましたが、お父さんのハンサムぶりに驚きました。村長さんをしているそうです。彼は8人兄弟の長男だと言っていたので、兄弟の名前や年齢、職業などを聞きながらメモしてみました。書き終わる頃に、「アレ、一人忘れてた」と、実は9人兄弟だと分かりました。いろんな意味で笑わせてくれます。(成人式を迎えた方と撮っていただきました)

2009年1月12日

素敵な出会いでした

何とも悲しいことでした。友人の告別式に参列してきました。彼女はウクレレの仲間でとても明るくて知的で、私達のウクレレグループには、なくてはならない存在でした。若いので病気の進行が早かったのでしょう。昨年10月には復職する予定で、ウクレレはクリスマスライブで復帰したいと言っていました。いただいた年賀状に、メールが出来ない状況だからブータンの旅立ち日程が決まったら、手紙で教えて欲しいとありました。メールがだめで手紙とあるので、入院をしているのだろうな、と察しましたが、そこまで悪いとは思ってもみませんでした。お父様からお電話をいただき、心臓が止まる思いでした。ウクレレが大好きだったので、ご両親は棺にウクレレを入れていました。誰よりも頑張って上達を目指していました。頑張り屋さんの彼女は病気を知り、克服しようと病気についての本をたくさん読んでいたそうです。彼女がどんなにかウクレレを楽しく弾きたかったかと思うと、せつなくてたまりません。「あなたとの出会いはとても素敵でした。ありがとう。」と伝えたいです。ブータンへウクレレを持って行こうと思います。そして弾く度にあなたを思い出します。

2009年1月8日

カーディンチェラ!!(こんにちわ)

今朝、彼が日本へやって来ました。私も昨日から空港近くのホテルに泊まり準備していました。出発する時の天候が気になりましたが無事着いてヨカッタです。
彼は東京駅で通勤する人達を“まるでアリのようだ”と表現してました。冬場で黒っぽい服を着る人達が足早に動くサマがそのように見えたのでしょう。ブータン人は例えればのんびりした亀だそうです。今日、彼は“日本はbusy”を連発していましたよ。聞けば飛行機では全く眠れなかったそうです。ハラハラドキドキで彼にとってはとても大変な思いをして来ているのだと思います。今日は眠くて仕方が無さそうでしたが時差ぼけを解消させるためにムリムリ起こしています。テレビは何が気に入るかと思えば「渡る世間は鬼ばかり」と氷川きよしに興味があるようですよ。彼は日本に興味津々でしょうが、こっちも彼の日本に対する反応が、しばらくは楽しみです。今週末の「世界ふしぎ発見!」はブータンの特集だそうです。ご覧あれ!