2011年10月29日

冬支度



ブータンは秋です。でも、日本の秋とは少し違うようです。昼間は日が照っていたら半袖でいいくらい。陽差しを避けなければまっ黒になっちゃいます。日陰に入ったいり、朝晩はかなり寒くて、外に行く時はダウンジャケットを持って行きます。寒暖差の激しさは初めての経験です。家の中は日中はポカポカなので眠くなりますよ。夜の寒さ対策でカーテンを厚手に変えることにしましたが、良い物がなく、結局、ブータンの布で作っています。あと少しで出来あがり。ブータンの布は可愛いので、いろいろ作り甲斐がありますが、テンちゃんがいるのでなかなか進みませんね。さて、30日のNHK スペシャルでブータンのチョウについてやるそうです。発見とか楽しそうなので、ぜひ、ご覧ください。


ブータン国王夫妻はインドへ外遊中です。スーツ姿の国王が新鮮でした。結婚のお祝いの最後には、それに向かった学生たちが交通事故を起こし、3人が亡くなるという悲しいこともありました。旦那の友人のお子さんでしたが、1台のジープに18人乗っていたそう。しかも、運転は無免許の学生。起こるべくして起こってしまった事故でした。その日は、お祝い中継はなくなり、国王&お妃は道を歩いて国民に挨拶は半分でカット。お顔は沈んでいました。亡くなったお子さんには国王から寄付があったそうです。今日は旦那はそのプジャの手伝いに行きました。


少し古いですが軍事情報誌のSAPIOにブータンの国土の2割を既に中国に取られた記事を読みました。ブータン側に冬虫夏草ロードを勝手に作っているそうです。最高級の冬虫夏草を中国は手に入れたいのでしょう。ヤクを山の高い位置の放牧している民族が、ヤクが帰ってこないので探しに行ったら、小屋ができていたそう。ヤクもお肉や毛皮目的で取られてしまったそうです。自然がこれだけ残っていれば、薬草の宝庫ですから、狙われてしまいますね。人の良いブータン人、でも既に2割取られていたら、やばいですぞ。


タシさんはドイツ人に続き、メキシコ人のツアーガイドをしていました。タバスコの国だけあって、タシさんよりも辛い物を食べていたそう。唐辛子を使って料理など教わっていました。ラッキーにもキチュ・ラカンでジェ・ケンポにお会い出来たそう。ゲストは誰?って感じだったそうですが、タシさんは初めてだったので喜んでました。次のツアーまで休みがあったので、少し早いけどテンちゃんの学校(幼稚園)を探しに行ってみました。モンテッソーリ幼稚園にも行きましたが、他と比べて全然違いましたね。環境って重要だなって思いました。インターナショナルスクールには、同じアパートの住人が先生をしていたのでどんな感じか聞けそうです。また時間があったら、学校訪問にいってみたいです。



(写真:バランスボールに載って、普通にマウスを握ってパソコンをいじっていたので驚きました)

2011年10月17日

とにかくスゴイ国でした


FBが簡単なので、ブログはなかなかね。mixiみたいな匿名なインケンさもないし、最新のことが簡単に載せられるのでかなり好きかも。名前(アルファベット)で検索すると出てきますよ。


国王の結婚が13日にあり、ブータンはHappyの極みでした。テレビで生放送で見れ、仏教の儀式はとても興味あるものでした。お妃がめちゃくちゃ美しく、仏教の色彩伝統衣装も色鮮やかで物語もようでした。王妃の緊張が伝わってきて、ドキドキもしましたが、まぁ国はスゴ~イ。仏教やロイヤルに対するリスペクトはもちろんで、別格でもあり、近くもありました。儀式の翌日は、首都に戻るロイヤルカップルを道で迎えるというので、私も大家さんと行ってきましたが、な・ん・と、国王と王妃は歩いて国民の祝いのご挨拶。昼過ぎに学生達は道に集合し、首都のメインストリートに現れたのは日が暮れていました。その間、学生たちはお昼も食べずに待っていました。弟は昼前の11時に家を出て、戻って来たのは夜の11時。国王&王妃も、快適とは言えない靴で、本当にすごいなぁと思います。ミーハーな私も列の一番前で待機。あまりの待ち時間の長さに、家の戻ってテンちゃんの晩ご飯を作って、また戻ってもまだまだでした。民族衣装を着て行かなかったので、後ろから見るように言われましたが、大家さんが日本人・・・と説明したら、大丈夫でした。5人くらいに警察には「カメラはだめよ」と言われ、現れた時はそんな状況ではありませんでした。国王はテレビだと、とっても大きく見えますが、近くではそんなこともなく、肌が透き通るようにキレイでした。きっと高いクリームを使ってるんでしょうね。エステシャンが付いてるのかな?国王がみんなに「ガーデンチェー」(ありがとう)といったので、私も「ありがとう」と間抜けな反応をしたら、王妃がクスッとして「ありがとう」と。エクボが出来て、超かわいい笑顔で、そりゃ~惚れるだろう…という可愛さでした。翌日は競技場で結婚披露のお祝いが行われ、色んな地域の人々や学生達の踊りで祝いました。面白かったのは、国王も参加したダンス。首相や大臣もクルクル回っていました。練習なしのぶっつけだったようですが、踊り好きなブータン人なので、まあまあ。式典の最後は、出演者全員が輪になって踊りました。もちろんロイヤルも。これをテレビで観ながら、こんなにスゴイ国が、いま、存在していることに涙が出る思いでした。もちろん、ロイヤル専用の警備はありますが、日本のSPとは全く違って、それさえも穏やか。国王と王妃もタイヘンなスケジュールをこなしているけど、回りも同じようにタイヘンなんでしょうね。国王の「BHUTAN」ナンバーの車がすごく汚れていて、洗う時間もないんだなって感じました。


タシさんの両親は国王に声をかけていただき、大満足で昨日、トンサへ戻りました。お母さんはきっと2ヶ月近くいたと思います。広くないアパートに7人いるのは狭かったけど、いないと寂しいですね。お父さんが「家族が一緒に過ごせて、とても嬉しかった。ありがとう」と帰った時、涙をこらえましたよ。
(写真:上・通りの祭壇にも国王&王妃は敬意を払っていました。下・7時間くらい待った子供たち)

2011年10月12日

お祭り騒ぎ







昨日はチャンリミタン競技場で国王結婚のリハーサルをしていました。当日は混雑しているので、とても見れそうにないので雰囲気が分かってよかったです。ブータンの秋は夏よりも、はるかに暑く、頭で目玉焼きが焼けそうなので、練習している人達もすごいですが、当日は国王や首相など、あの灼熱の日差しで大変だと思います。先日、ティンプーのツェチュ(祭)に行った時も、すごい人でしたが、きっとはるかに超える人でしょう。第4代国王から5代に代わる戴冠式の際はあまりの人混みに死者も出たそうで、しかし、秘密のことでニュースなどには一切出ていないそうです。テレビでお茶でも飲みながら、見るのが私には良さそうです。秋はお祭りシーズンで、ツェチュは初めて。旦那と妹は仕事で行けず、妹の彼氏のお姉さんであるリンポチェの奥さんに連れていってもらいました。3日間の内、2日目が一番面白いということで、かなり楽しみました。人・人・人ですごかったですが、日陰に入ることができたので、どうにかなりました。暑さの中、踊り続ける僧侶もタイヘンだと思いますが、踊りよりも、「死後の審判」が面白かったです。死んだ後に天か地か、生前に善きことをしたか、悪いことをしたかで審判されます。悪いことは命あるものを殺すことが悪いことなので、蚊やゴキブリなど虫をたくさん殺してきた私は、死んだ人が審判後に地獄へ連れて行かれるところが、鳥肌がたつほど怖かったです。審判の途中が長い長い。すごくドロドロとしたBGMで、焦らす焦らす。ミリオネラのみのもんた以上の焦らしでした。帰ってから弟に審判のことを話すと「100%真実だ」と言っていました。私が笑っていると、お父さんを呼んできて、お父さんも同じく真実だと真剣に行っていました。ブータン人はこれを信じているから、よく生きようとして優しくて親切なのかもしれませんね。前のレリック(ブッダの歯)のブレッシング同様、ツェチュでも祝福が受けられますが、これまたエライ人。ギャーという声も聞こえるくらい列の先頭はタイヘンでした。私は中間に並んでいましたたが、朝の中央線並みの混雑具合でした。ただ違うのは、ちょっと臭かった…。リンポチェの奥さんが危ないからやめよう、と言ってくれたので良かったです。ブレッシングを受けたいのは分かるけど、仏教の大きな教えである「欲」と言う面では、ほどほどが良いなって感じがします。ご加護を受けたいという気持ちはわかるけど、何が何でもというのは強い欲なので、抑えるのが仏教の教えですね。ブータンは仏教国だけに、信心深く、すべてが仏教を基本に生活してますが、形に囚われているところもあるような気が最近しています。祈ればいいとか、行事をやればいいとかではなく、教えを燈明として、善く生きることが仏教徒なんだと思います。


(写真:ティンプー・ツェチュ。死者が審判されてるところに道化師が加わっているのが、さすがブータン。)

2011年10月6日

走れるじゃん

華麗なる加齢臭を放つタシは、ドイツ人4人のガイドでブムタントレッキングです。またまた電話で、「す~んごく楽しい」と。何でガイドなのに楽しむのぉ~って感じですが、きっと本当に楽しい旅なんだと思います。


さて、ブータンは今月、タイヘンなことになっています。まずは国王の結婚に向け、色々と準備をしていますが、「あれ、今頃それ作るの?」って感じなので、間に合うのかな?普段、混雑している道に祝賀ゲートを作っちゃったりして、大渋滞。いつもの道が一方通行になってしまい、家に帰るのに隣町経由で帰りました。でも、普通じゃない状況ってワクワクします(イライラもあるけど)。ブータンの首相が日本から帰る際、インドに寄り、ブッダの遺品を借りてきました。たぶん、国王結婚の大事な時だからだと思います。それが限定公開され、見に行きましたが、これまだタイヘン!ブータンの全人口が来ちゃったんじゃないかって感じです。し・か・も、ブータン人は並ぶという感覚が元々ないので、そりゃ~面白過ぎました。


まずは最初のゲートまで列にはなっているものの、後ろの人は私の腰に手を当ててました。何でも楽しむブータン人。第一ゲートはロープで入場制限をしていて、それが解かれた瞬間、初めて見ました、走る走るブータン人。ゲート内は夏休みのTDLより、はるかに長い列。炎天下、日傘はゾンなのでさせません。2時間くらいかなぁと想像しながら、皆なの派手派手な民族衣装を楽しんでいると、いきなり、列決壊!次のロープにどっと人が押し寄せ、妹に引っ張られ私も渦の中へ。押せよ、押せよでルールなんてありましぇん。テンちゃんが騒動に泣きだしてしまい、私も身動きが取れず、人で波打つのは四半世紀前に吉川晃司のライブで体験して以来。この後どうなるの?と考えると、大混乱を楽しむブータン人にやや危険も感じたので、渦から外れました。レリックは近くで見れませんでしたが、遠くから充分見えたので善しとします。お母さんは渦の中に残り、ちゃんとブレッシングしてもらってました。テンちゃん、スーツ着て行ったのにね・・・。ブータン、面白過ぎ~!!