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2011年11月12日

極端な感じ


今日のブータンはどんよりしているので、ネットの繋がりがあまりよくありません。天気に左右されるなんて、さすが自然な国ですね。黄葉は進んでいます。曇りでなければ、日中は部屋にいるとポカポカ。窓際は暑いくらいです。陽が入らない部屋は寒いので、標高が高い分、太陽は大事です。タシパパはまだ観光シーズンが続いているので、シンガポールの女性5人組のツアーに出ています。フリーランスのガイドもしていて、今回はABCツアーの仕事。お客さんが既に到着しているのに、ホテルがほとんど決まっていない状況で、タシはかなり怒りながらも自分でホテルを探してスケジュールを変更したりしてました。人気のある会社はとにかくブータンにお客さんを来さますが、管理がしきれていないようです。今年の5月からブータン・リトリートをタシは始めましたが、日本人だけで5人の方が、旅行が良くなかったと耳にし、とても残念に思います。ブータンは高額の旅行なので、ツマラナイ旅はして欲しくないですね。ブータンの素敵をいっぱい発見してもらって、思い出に残る素晴らしい旅になると良いなって思います。
さて、ダライ・ラマ法王様の原発による発言があちこちで聞かれますが、法王様は原発が良いとも悪いとも言ってませんし、仏教者であるので、それを意見する立場でもなく、いつもいっているのは「すべてのいのちの大切さ」です。日本の原発の状況について知る由もないし、原発反対の人は法王に「原発はよくない」と言って欲しかったんだと思いますが、それは宗教者の立場として発言するものでもないですね。そこをどうしても法王に原発反対と言わせようとするのは仏教的ではありません。もちろん私も原発反対だけど、「ダライ・ラマ法王が反対といっているんだから、原発はよくない・・・」みたいな構造は違いますね。法王は「よく検証するよう」にと言ってますし、普段、法王様が対話する科学者達の多くは原発推進の人かもしれません。日本の詳しい原発のことなんて分かるはずないし、法王は仏教者ですね。原発問題で抜けているのは倫理的な議論ですが、法王の力を借りるのではなく、日本人自らの力で解決する問題だと思います。
(写真:友達が撮ったナイスショット)

2011年11月9日

宗教って・・・



ブータンはチベット仏教国です。仏教のために生きているような人がいっぱいいます。ただ仏教が権威的な風にも感じます。尊ぶことは重要ですが、あまりに尊び過ぎて、形に重きを置きすぎているようです。現代の問題に仏教がもっと関わったら良いのになぁと感じます。若者は就職が難しく、みな将来に不安を抱え、お酒やドラッグに走ったり、問題を多く起こしています。そんな現代の問題に、ブータンの仏教者が智慧を説いてくれるといいのになぁと感じます。「良いことをして、悪いことをしないように・・・」では、漠然としていて分かりません。もっと仏教者と市民が対話が必要です。お布施(寄付)はいいことだけど「寄付すればいい」というのは何だか金がモノを言う世界と一緒のような気がします。

先日、日本で法話や慰霊供養をして下さったダライ・ラマ法王は、日本からインドではなく、そのままモンゴルに行かれたそうです。世界で一番、多忙なお年寄りではないでしょうか…。年齢的にもお身体も万全とはいえないと思いますが、世界中に智慧を説かれ、そしてチベットのことを世界に知らしめていっしゃいます。現在、法王は政治的な立場からは退かれ、若い首相が誕生したおかげで、中国やコキントウ、毛沢東などを名指しし言及されています。政治的な地位に居た時は発言できなかったけど、バンバンと中国の悪さを言っていたで、もっともっと報道して欲しいです。モンゴルは同じチベット仏教徒がほとんどの国なので、法王を大歓迎しているでしょう。そして、中国に責められる同じ境遇でもあります。


来日の目的の一つであった東日本大震災の慰霊や被災者と共に悲しみを分かち合うために福島へ行かれましたが、お寺で法王のお話が聞けるのは「檀家さんだけ」と厳しく限定され、席は空席が目立ったそうです。お寺の外には法王のお話を聞きたい方々で、いっぱいいたというのは、まったく日本らしいですね。法王はそれを即座に理解し、お寺の話しの途中で「外へ行きたくなった…」と、外に出てお話され、海に向かって読経されたそうです。さすがです。法王の存在そのものが癒しであり、慰霊なのを理解していないが日本の仏教者ですね。檀家だけが癒されれば良いのでしょうか…。どうして日本の仏教者は「仏教」を本当に理解していないのか、考えてみました。


日本では人生の締めくくりのお葬式は仏教で、仏教者は多いけど、本当の意味では仏教的には生きていませんね。ブータンは国教としての仏教なので、国の支援があり、お布施や檀家がなくてもやっていけます。日本はお寺や僧侶に対し、国の支援(税金以外)はありませんので、各お寺が檀家を拡大し、お布施で生きて行くしかありません。なので、日本のお寺は「会社」と同じで経営が必要なんですね。そうなると檀家(株主)が重要で、他はどうでもいい存在。なんと悲しい仕組みでしょう。日本の仏教者が本当に仏教を理解して、昔のようにお寺や僧侶が精神的・物理的に困った人を本当に助けてくれる場になるといいですね。


ブータンが幸せであるのは、仏教が根幹にあるからだと私は断言できます。「幸せ」をもっと意識し、日々、生きることが大切だと思います。


(写真:コンビニをのぞかれる法王。お店を見るのは大好きだそうですが、欲しくても1日考えると、たいてい買わないで済むそうです。権威的ではなく、すごく近い存在に感じます。)



2011年11月6日

Don't worry. Never give up.



チベット人の焼身自殺が続き、気分がずっと沈みます。しかも、僧侶たちです。チベット仏教徒にとって、自殺がどれだけ悪いことかを知っている人達です。彼らには他に方法がないのです。私にできることは何だろうと思いますが、署名活動を案内するくらいしか浮かびません。焼け焦げていく写真も目をそらさずに見ます。せめて、私の中に強く記憶させなくてはと思います。


ダライ・ラマ法王はいま、日本にいらして東北被災地を慰霊され、明日インドに戻ります。この写真をみて、涙が止まりませんでした。こんなにかわいい子を残して逝った両親は無念ですね。私は3.11後があまりにつらくて日本を逃げてきました。産後1年少しの私には耐えられませんでした。卑怯だなぁと思います。ちゃんと悲しみにも向き合おうと思います。法王様は講演で質問に応え、「この地球には約70億人の人間が居るが、それぞれ皆悩みや心配事を抱えいる。悩みや心配事が無い人間は1人も居ない。だから、今の自分を心配する必要もないし、諦める必要もない」と。

2011年11月4日

協力してください!


現在WHITE HOUSEのホームページで米議会にチベットの現状を訴える陳情署名活動があります。
1.CREATE AN ACCOUNTをクリック。
2.氏名、メールアドレス、認証文字入力(zipは記入不要)
3.Registerをクリック。
4.メールが送られてくるのを待つ。
5.click on the link below to confirm this is a working email address:の下にあるリンク先へ。
6.sign in→自分のメアドとメールに書いてあったパスワードを入力。
7."sign this petition"をクリックすると署名完了。

11月11日までに25000人の署名が集まれば議会に提出できます。

2011年10月6日

走れるじゃん

華麗なる加齢臭を放つタシは、ドイツ人4人のガイドでブムタントレッキングです。またまた電話で、「す~んごく楽しい」と。何でガイドなのに楽しむのぉ~って感じですが、きっと本当に楽しい旅なんだと思います。


さて、ブータンは今月、タイヘンなことになっています。まずは国王の結婚に向け、色々と準備をしていますが、「あれ、今頃それ作るの?」って感じなので、間に合うのかな?普段、混雑している道に祝賀ゲートを作っちゃったりして、大渋滞。いつもの道が一方通行になってしまい、家に帰るのに隣町経由で帰りました。でも、普通じゃない状況ってワクワクします(イライラもあるけど)。ブータンの首相が日本から帰る際、インドに寄り、ブッダの遺品を借りてきました。たぶん、国王結婚の大事な時だからだと思います。それが限定公開され、見に行きましたが、これまだタイヘン!ブータンの全人口が来ちゃったんじゃないかって感じです。し・か・も、ブータン人は並ぶという感覚が元々ないので、そりゃ~面白過ぎました。


まずは最初のゲートまで列にはなっているものの、後ろの人は私の腰に手を当ててました。何でも楽しむブータン人。第一ゲートはロープで入場制限をしていて、それが解かれた瞬間、初めて見ました、走る走るブータン人。ゲート内は夏休みのTDLより、はるかに長い列。炎天下、日傘はゾンなのでさせません。2時間くらいかなぁと想像しながら、皆なの派手派手な民族衣装を楽しんでいると、いきなり、列決壊!次のロープにどっと人が押し寄せ、妹に引っ張られ私も渦の中へ。押せよ、押せよでルールなんてありましぇん。テンちゃんが騒動に泣きだしてしまい、私も身動きが取れず、人で波打つのは四半世紀前に吉川晃司のライブで体験して以来。この後どうなるの?と考えると、大混乱を楽しむブータン人にやや危険も感じたので、渦から外れました。レリックは近くで見れませんでしたが、遠くから充分見えたので善しとします。お母さんは渦の中に残り、ちゃんとブレッシングしてもらってました。テンちゃん、スーツ着て行ったのにね・・・。ブータン、面白過ぎ~!!

2011年9月28日

カレー臭?



タシさんが昨晩、余震があったと言っていました。私も昨日の日中に揺れた気がしましたが、妹がバランスボールでボンボンやっていただけかも。先日、地震の直後、情報不足でやや不安もあり、前の職場の上司にブータンでの地震時の対応を教えてもらいました。構造建築の大家の方です。日本とは頻度は違えど、ブータンも立派な地震地帯の国だそうです。そういえば、2年前にも東で大地震があったので、2年に2度大きな地震が来ていることになるので、地震国ですね。そもそもヒマラヤ山脈ができたのはインド亜大陸が、南インド洋から運ばれて来て、ユーラシア大陸にぶつかって押しているから。日本列島にぶつかっている太平洋プレートやフィリピン海プレートに比べて動く速さが半分程度(1年に4.5cm)なので頻度は低いそうです。建物の耐震としては鉄骨そのものは強いが、溶接職人の技術がお粗末なことも考えられるので、この国では揺れを感じたら一目散に飛び出して、大きい木の陰にひそむのが良策だそうです。ブータンの昔ながらの民家は、そうでなくても崩れそうな感じがヒシヒシとするので、日本の避難とは違って、「外に出る」がこの国では良さそうです。うちのアパートの場合は、アパートの出口の上が、4階までガラス張りなので、これが落ちる可能性があるので注意しないといけません。建物ごとに避難方法は違うと思うので、ブータン人にこれを理解してもらうのは至難の業です。なので、「外に出る」が良いようです。それと地震が来る国だということを理解する必要がありますね。ブータンでは祈りの力でどうにかなると思っていますが、自然現象がありのままを受け入れるしかないです。


さて、昨日弟に「どうして兄さんはいつも臭うのか」と聞かれてしまいました。弟よ、それはカレー、いや華麗、いや「加齢臭」というのよ。タシもすっかりオッサンです。秋はツアーシーズンということで、ほぼ休みなしでずっとツアーです。ツアー会社の場合は稼げない時期もあるので、頑張って~!! ティンプーは降り続く雨が止み、洗濯物が乾くようになりました。今日は朝早くからチョルテンでプジャが行われています。10日間やるそうです。国王結婚へのプジャです。13日がプナカで王族や関係者の結婚式で、15日が首都ティンプのチャンリミタン競技場で披露だそうです。結構、盛り上がっているのかもしれませんが、正直、興味ないですね。ミーハー気分で興味あるのは衣装くらいかなぁ。タシママはあんなにトンサに帰りたがっていたのに、結婚の模様がここでは見れると分かり、それが終わったら帰ることに変更しました。トンサは電気は通じたもののテレビは見れないので、その方がいいですね。もしかしたら、その話を聞いてお父さんもトンサからやって来るかも。先日は僧侶の弟も居たので広くない部屋ですが7人が寝泊まりしました。寝られる場所さえあれば、ブータン人は雑魚寝でもいいそうです。僧侶の彼は昨日、ニューデリーのカルマパの寺院へ戻って行きました。今時の僧侶って感じでしたが、さすがに掃除は上手かったです。ブータンでは親戚が泊まりに来るのは頻繁で、その間は食事を作るのはやや大変ですね。うちの場合はテンちゃんの日本食にタシママの病人食、そして辛いブータン料理なので、妹が出勤して居ない時はアワアワしちゃいます。私の作るマズイだろうブータン料理も一応食べてくれます。最近は私も辛い物を食べていたのですが、舌が壊れてしまいテンちゃん用の微妙な味付けが出来なくなってしまいました。なので、辛い物はやめることにしました。やはり日本食は健康でいいですね。将来を考えると辛いブータン料理で病気になるのは間違えないので。タシの友人達は私が日本人なのに親戚が来ても平気なことを褒めてくれます。日本人の中では、親戚が来ると家ではなくホテルに泊まってもらう人もいるそうで、それはそれでお金を出して良い状況で寝泊まりしてもらうので良い気もしますが、ブータン人は親戚が来たらもてなすことが大切みたいです。タシさんの友人が遊びに来るたびに、その話をして行き、ホテルに泊ってもらう日本人をひど過ぎると言います。なので本来は3人の住まいなのに、なんで7人?なんて、口が裂けても言えそうにないですね。家族が大勢なのは楽しいですよ。


(写真:建築世界大会のレセプション。なにをお話されたかな?ブータン国王は11月に訪日。新婚旅行ですね)

2011年9月17日

心身の癒し






自分がプジャに関わって初めて大変なんだと分かりました。大概、プジャは家に僧侶が来てもらい、何日間か行われ、その間の朝昼晩の食事を作って僧侶に出します。今回、私にはとても出来ないと思い、タシさんが僧侶に相談したところ、仏教でとても良い日に大きなプジャがあるから、そこでやろうということになりました。準備としてはそこに住む僧侶140人のお昼ご飯の材料をすべて買い、ルンタという祈りの旗を用意し、僧侶に寄付するお金を用意したり…。食材はタシさんの弟が大活躍で用意をしてくれました。寺院には前のジェ・ケンボ(大僧正)が晩年過ごし無くなった部屋があり、見せていただきました。ジェ・ケンボは国王に並んでブータンで尊ばれる方です。部屋に入った瞬間、オーラが違うので驚きました。しかし、部屋はとても質素でこれもまた驚きました。


伝統治療院に友人について初めて行きました。タシさんの親戚が薬草の指導をしている関係で、先生にすぐに見てもらいました。脈を観ながら、症状をきき、じーっと話す様子を観て、先生の言う症状はピタリと当たっているようでした。薬草から作られたお薬を出してくれました。先生は薬が効いたか、また来るようにとのことでしたが、旅行者なので来れないと応えたら、薬がよければ送ってくれるとのこと。まぁ何とも優しい人達です。


病気の場合、病人に寄付や贈り物をすると良くなると大家さんのアドバイスで、卵やビスケットをかって病院を訪れました。そこはケアしてくれる人がいない、主に腎臓病の患者さんが28人いました。国が食事を提供してくれますが、美味しくないそうです。良い状況とは言えない病棟で、機会があれば卵など持って訪れたいですね。


親戚がお香を作っていて、驚きましたが、お香も薬草の効果があるんですね。香りを楽しむだけの物って思ったいました。物によってはお香を焚いた時に、お肉を食べてはいけないとか…。ブータンのお香は日本では高いそうです。親戚の家ではNu.60120円しません。アロマもですが、香りは身体に影響するんですね。








(写真:上・プジャの寺院、下・貧しい方へ靴をリサイクル)

2011年9月11日

詰めが甘すぎ



先日は水が一滴も出ませんでした。今回で2回目です。うちのアパートは良い方で、いつもほぼ出ないという所もあります。いざという時に貯めておいた水をやかんで沸かし、息子をお風呂に入れました。ブータン人は毎日はお風呂に入りません。乾燥地帯で汗をかかないので1週間に1回なんてざらです。私も昨日は沸かしたお湯で身体を洗いました。洗髪はできませんが、バケツ半分の量で充分に洗えますね。たまに水がない不便さは、大切さが分かっていいのかも。いつもは困りますけどね。


この国は住んでみて分かったのですが、本当にブータンは貧困国ですね。インフラは遅れていて、水の問題解決は後回しのようです。貧困とはいえ、なぜかブータン人にはそれを感じさせる悲壮感はなく、大変のようにも見えないところはブータン人の凄さですね。無いなりに色々工夫して、色んな面で豊かに暮らしていますよ。


郊外の親戚の家に行った時、コンクリートの道は途中で終り、そこからは道なき道を歩きました。親戚は小屋に住んでいて、横に建築中の家がありましたが、大工さんがいい加減だったそうで、建築途中で傾き、その後修理もしてくれずにお金だけ取られてしまった状態だそうです。裁判にも応じず仕方がないので少しずつ、自分達の手で建築の続きをしていました。驚いたのはまだ骨組みの状態ですが、中に入ると既に使っていて、椅子などが置いてありました。窓や壁が全部なくても、住めないことはなく、小屋にみんなは寝れないので、息子達が既に住んでいました。ブータン人ってホントたくましいですね。家の周りで野菜をたくさん栽培していて、もちろん農薬は使ってなく、お土産にたくさん貰いました。テンちゃんは初めての牛を間近で見ていました。ティンプーの北部は、南の建築、猛ラッシュと違って静かでしたが、今回久々に行ったら、かなりアパートが建ち始めていましたね。ティンプーで静かに住める場所は無くなりつつあります。


建築途中で逃げちゃった大工さんもですが、横領事件は多く、テレビでは指名手配ではないけど、写真と名前とID番号などが放映され、期日までに出てこなければ裁判になると、コマーシャルをやっていす。8月末までの警告に出てこなかったので、裁判に持ち込まれたと、今もCMはやっています。半端ない放映回数なので、彼は超有名人ですね。裁判結果が出てない時点で全て公開され、家族は恥ずかしいでしょうね。タシさんは友人も借金して逃げてしまったり…。ブータンではお金の問題はあちこちで山ほどありますよ。


(写真:薬草の本。標高が高い・低いの2冊。低いといっても2000m級。薬草の宝庫だそうです)

2011年9月8日

幸せな理由



子どもが「ドラえもん」を見て、大喜びしてテレビに手を振るなんて想像もつきませんでした。大きくなったなぁ・・・。最近は思い通りにいかないと泣いて見たりするテンちゃんです。マネが得意で、どこからか綿棒を持って来て、耳に入れていたのでビックリしました。私のお化粧ポーチをいじって、鏡を見ながらお化粧していたのにも驚きました。何をするか分かんないので用心しないといけませんね。


昨日は神戸からのツアーの皆さんの招待で、夕食をいただきながら、主婦代表としてブータンについて、アレコレお話をさせていただきました。うちのお客さんではないのですが、ブータンについてメールで問い合わせがあり、お応えてしていたら、ぜひ会ってお話したいとのことでした。皆さんはGNHについてグループ論文を書くそうです。JICA所長さんや市役所で環境問題に取り組む日本の方のお話も聞くことができました。ブータンが幸せな理由や、知られていない現実問題など、とても勉強になりました。私が感じるところの究極は、やはり小さな頃からチベット仏教を親や学校が教えられていることは、この国が幸せである理由の最大要因だと感じます。日本は教育に宗教はタブーですが、信仰心や畏敬の念のようなことがあるとないでは、大いに違いがあるなって感じました。生活で大変なところを聞かれましたが、大変と思えばすべて大変なことばかりですが、その辺りは考えようなので、虫刺されくらいで、本当に幸せを実感できるとお応えしました。ツアーの皆さんからは不要になった衣類やタオルをたくさんいただき、必要とされているところへお渡しします。日本食もお土産にたくさんいただき、しばらく楽しめそう。


(写真:この時期恒例のエマ干し。屋根が赤く染まってくる時期です。辛みが増します)

2011年9月4日

死生観の差




アーチェリー大会がプリンスチームの優勝で幕を閉じました。ブータンとしては一番いい結果です。プリンスチームに勝っちゃう訳にはいきませんからね。強豪たちを集めたチームなので優勝は当たり前。チームに選ばれると仕事があっても練習に行かないといけないそうなので、それはそれで大変なようです。成績が最優秀者には車がプレゼントされましたよ。ブータンは残暑が厳しく、日差しが強すぎて日中は街に人が少ないくらいです。テンちゃんは日焼け止めを塗っていますが、それでも焼けていました。朝はすごく綺麗でこの風景を見ると、生きる力がわぁ~っと湧いてくる美しさですよ。


さて、お母さんもティンプの生活になれたような気もしますが、大変なことがありました。実家トンサではよくあることですが、前日まで平気だったのに、翌朝、あまりの痛みに気を失って25分間、意識がなくなり焦りました。よくあることのようで、意識なしが2時間くらい続くこともあるそう。その間、ずっと力が入っていて、身体はカチコチ。意識が戻った時、関節が痛くなるそうです。こんなことってあるんですね。日本だったら検査して治療もできるんでしょうが、なんせブータンなので、病院に行っても解決は難しく・・・。「痛くなった時にラジオがあったらすごく幸せ」というので、タシさんとラジオを買いに行きました。充電式がなかったので電池ですがバッタモンではないフィリップスのラジオをまけてもらって500ヌルタム(だいたい1,000円)で買いました。SONNYとか、面白いラジオもありましたよ。ラジオで痛みを忘れられるといいですね。


昨日、アパートの隣のお医者様が亡くなりました。今日はプジャ(法要)をしています。昨日から大勢の人が訪れています。ブータンでは亡くなっら火葬にしますが、その日時なども観てもらいます。場合によっては玄関でなく、窓から遺体を出すこともあるそうです。信心深いですね。日本より「死」の受け止め方が、かなりアッサリしていて、死は当たり前のこととして受け入れられています。日本ほど医療が進んでいないので死がいつも身近にあり、輪廻転生は当たり前のブータンなので、日本のように辛く苦しい死生観ではありませんね。死に対する受け止め方によって、「生」はかなり違ってくると思います。日本はこの受け止め方が言葉が変ですが上手ではないので、生きるのが苦しくなっているように感じます。


(写真:オンマニペメフム)


2011年8月31日

いのちのエマ



おとといトンサのお母さんが急にやって来ました。病気がちのお母さんですが、孫に会いたくて初めてお父さんはトンサにおいて、来てくれました。やはり体調は思わしくなく、横になることも多いですが、食べることも出来るし、笑っているので、多分大丈夫でしょう。痛い時に絶対に「痛い」とは言わないそうで、顔をゆがめている時に分かるそうです。9人も子どもを産んでいるお母さん、身体は弱くても精神的に強いですね。意識を失うこともありますが、プジャ(祈祷)で意識が戻ります。意識を失い、その後ずっと夜中に笑っていることもあるとか。もちろん、お母さん自身はわかっていない状況でのことです。悪魔の仕業と考えるそうです。根本を治すことはできないもで、痛まないように食事をコントロールするしかないようですが、守ることが難しい様子。エマ(唐辛子)が食べたいんですね。ブータン人にとってはエマは“いのち”って感じですね。


ブータンはりんごの収穫期を迎えています。お隣の庭に赤く染まったりんごがたくさんなっています。その隣には緑のりんごも。弟によれば緑の方が甘くておいしかったそう。塀によじ登って採ったんでしょうね。ブータンでは木に登っている人をよく見かけます。


砂糖を加えていない100%リンゴジュースは瓶をリサイクルしているので、ボトルによって違う物に見えますが、味は一緒。


2011年8月30日

靴 募集

917日に中古の靴を集め、靴を必要な人に贈るイベントがあります。それまでにブータンへお越しの方は、ぜひ、ご不要になりました靴(ヒール以外は何でも可・サイズ問わず)をお持ち下さい。ガイドへ靴と下記連絡先をお渡し下さい(7733-7275)。


日本から送ってもいいよ、という方は910日までに日本を発送し下さい。すみませんが送料はご負担下さい。


送付先:BHUTAN RETREAT  Address:PO Box 1534, Thimphu, BHUTAN Tel+975-1711-6290


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ShoeVival is organizing a social campaign called 'HELP-SHOE BHUTAN. ShoeVival will clean and refurbish the shoes and distribute it amongst the people who cannot afford a decent pair of shoe.


The beneficiaries are those living in villages and homeless.



The purpose of this campaign are-



1. To provide basic protection to feet for healthy life.


2. To promote the concept of reuse and recycle to protect environment.


3. Educate people about Reusing and Recycling by involving themselves in the campaign.


4. Rediscover the art of giving.


5. Bring smile on the face of donors and the beneficiaries.



HELP-SHOE BHUTAN will organize a shoe collection drive in Thimphu on 17th of September.


Those interested to participate in this campaign can come forward as a volunteer, coordinator or by simply donating your old pair of shoes.



I sincerely hope people of Thimphu will come forward to support and pray for the success of this campaign.


For details call 7733 7275 or mail at helpshoebhutan@gmail.com


2011年8月18日

夢の世界



バンコクは夕方になると雨がザーッと降ります。昨日は妹が人と物で酔って疲れたというので、ホテルでゆっくり休んでいました。すぐ近くのセブンイレブンまでお買い物に行ったら、狭い道なのにすごい渋滞で、本当に車が多い街ですね。東京以上に、東京な感じのするバンコクです。妹はジメジメした暑さを経験したことがないので、外に出ると吐き気がして、エレベーターに乗ると目が回るそうです。Big Cというカスコ(コストコ)のような場所に行った時、日常品の多く、肉がパックになって臭いもせずに売っているのに驚いていました。何度もブータンは「so poor」と言っていました。このお店ひとつで、ブータンの全ての店の物を集めても、ブータンの方が少ないでしょう。彼女が茫然としながらpoor countryと言うたびに「But peaceful」というと、ホッと可愛く笑っています。ブータンと、あまりに差があり過ぎて、混乱しているようでもあります。物がないブータンですが、生活は充分にできるし、人も物も少ない方が心が安らぐように感じます。


おとといは歯科に入って来ました。行きの飛行機が降下した時、歯が激痛!出産以来、久々の痛みで半端なく痛かったです。レントゲンを撮りましたが異常はなく、航空性歯痛というのは、よくあるそうで、気圧が関係し、痛んだりするそうです。虫歯はないので、風邪をひいていたり、疲れていたんではないかと言われました。思い当たります。帰りの飛行機で痛まないか聞きましたが、分からないと…。一応、薬持参で飛行機に挑みます。ちなみにレントゲン2枚撮影で1,000円しませんでした。とても大きな歯科で、子どものプレールームまであり、お客さんの多くは日本人でした。バンコクは日本人がとても多く住んでいますね。たぶん米国人だと思いますがリタイアのお爺さんも多く見かけます。色んな国の人が居て、混雑しているし、あまりに混沌としていて、何にもないブータンから来たので、夢の世界にいるようです。


(写真:妹は見たこともない電気がたくさんあって大興奮。テンちゃんが遊んでいるのはバンコクの歯科)










2011年8月7日

ブータンの現実

タシさんが仕事で居ないので、妹と弟と夜遅くまで色んな話をしています。外国の話になると「その国はリッチか?」とイチイチ聞かれます。ブータンに比べればどこの国もリッチです。よく考えるとブータンは貧困国なのに、本当にピースフルだなぁと感じます。そんな話をしていたら、妹と弟は実家のトンサの周りには、とんでもなく貧しい人が多く、お米がないので何かの粉を溶いた物を食べ、家も雨が降ってボロボロの小屋でジャングルに住み、服も繕ってはいても、とんでもない状態な人が大勢いると言っていたので、驚きました。実家に野菜を貰いに来たりする人がいて、妹が着ていた服を実家にあげているので、お母さんはそのお古を物乞いの人にあげるそうです。田舎の方は蛇が出るので、そういった人は長靴もないので、蛇にかまれることも多く、亡くなることもあるとか。驚いたのは、生活苦で自殺する人も多いとのことでした。 ブータンは自殺はないと思っていました。


私の住むアパートにも、たまにお金を乞いに来る人が居ます。ドアを開けると汚い人が居るので、正直、ビックリします。先日は小学生か中学生くらいの2人組が来ました。ブータンの言葉は分かりませんが、汚い格好で手には貰った札を持っているので、すぐ物乞いと分かり、お金をあげました。その後大家さんが来て、「若い子達の物乞いには、お金をあげなくて良い」と言っていました。「若いんだから、何かしら働いてお金を得ることが大切で、小さい時から、家々をめぐってお金を得るのは良くない」とのこと。お年寄りの物乞いは生活苦の人なのであげて良いと、アドバイスをもらいました。


妹に「日本にもそんな人がいるのか」と聞かれたので、「ホームレスはいっぱいいる」と答えると、「ブータンはボロボロだけど住む場所はあり、日本は何でリッチなのに家もないんだ」と聞かれてしまいました。うちはメモリアル・チョルテンの側で、そこにはいつも座ってお金を乞うオジサンがいます。妹曰く、そのオジサンは「自分よりもリッチ」と言っていたので笑えました。物乞い金持ちだそうです。


大家さんの家を見ていて感じますが、本当にブータンは生活するのが大変な人が多いです。物の値段は上がる一方で、大学を出ていても就職先はないくらい就職難で、女性は色々と家の仕事をしたり、キラなど作ったり仕事がありますが、男性陣は家でプラプラしています。大家さんと市場に行った時、ジャガイモを買おうとしたら「庭で取れたジャガイモがいっぱいあるから、ジャガイモは今後買わなくていい」と言われました。生活が苦しいのに、いつも色々分けてくれます。ブータンは貧困国ですが、施しは普通で、助けてくれる人が多くいるのでホームレスにはならないんですね。


そんな中、大家さんをお手伝いしたいと思い、一緒に商売をすることにしました。ブータンは夏にハエが多く、殺生はしないのでハエが家の中をブンブン飛んでいます。ハエは赤痢やポリオなど危険な病気を伝染させる危険もあり、汚くてウザったいですよね。そこで日本の「虫取り網」を応用し「ハエ・キャッチャー」を作りました。試作品をいくつか作り、網の大きさや長さ、棒の長さなど考えました。アパートの皆なが借りに来て、結構、大人が楽しんでハエを捕まえています。話しをしただけでも、欲しいという人が何人もいるので、販売開始が楽しみです。宣伝を兼ねたタグをいま制作しています。これを見ても、何だか分からない人が多いと思うので、ちゃんとハエの絵入りの解説をつけます。人気のある飲食店には宣伝を兼ね、サービスであげようとも考えています。このハエ・キャッチャーは日本の友人の協力を得て、ネット部分は100円ショップの洗濯ネットを使っています。ブータンではネット部分を手に入れることができないので、日本の100円ショップのネットは頑丈で安いし、送料も軽いので私が他に必要な荷物がある時に送ってもらい安く済ませました。今年は宣伝の年で来年から本格的にブータンに拡がるといいですね。


(写真:ハエ・キャッチャーの試作品。口が小さいのはキャッチが難しく失敗作)

2011年8月2日

同心円では無い

群馬大学の早川先生の最新放射能汚染地図です。汚染は同心円では無いことをビジュアルに実感することができます​。

2011年7月29日

放射能の健康への影響について

衆議院厚生労働委員会 「放射線の健康への影響について」
児玉龍彦教授発言 7月27日
http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo

私は東京大学アイソトープ総合センター長の児玉です。
3月15日に、大変に驚愕しました。私ども東京大学には27箇所の
アイソトープセンターがあり、放射線の防護とその除染などの責任
を負っております。

私自身は内科の医者でして、東大病院の放射線の除染などに数十
年関わっております。まず3月15日の午前9時ごろ、東海村で5マイ
クロシーベルトという線量を経験(観測)しまして、それを文科省
に第10条通報ということで直ちに通報いたしました。

その後東京で0.5マイクロシーベルトを超える線量を検出しま
した。これは一過性に下がりまして、そのあと3月21日に東京で雨
が降り0.2マイクロシーベルト等の線量が降下し、これが今日ま
での高い線量の原因になっていると思っております。このときに
枝野官房長官が、さしあたり健康にあまり問題がないということを
おっしゃいましたが、私はじっさいにこのときにこれは大変なこと
になると思いました。なぜなら現行の放射線の障害防止法というの
は、高い線量の放射線が少しあることを前提にしています。このと
きは総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります。

ところが今回の福島原発の事故というのは、100キロ圏で5マイクロ
シーベルト、200キロ圏で0.5マイクロシーベルト、さらにそれを越
えて、足柄から静岡のお茶にまで汚染が及んでいることは、今日、
すべてのみなさんがご存じの通りであります。

われわれが放射線障害をみるときには総量を見ます。それでは政府
と東京電力はいったい今回の福島原発事故の総量がどれぐらいであ
るかはっきりとした報告はまったくしていません。

そこで私どもはアイソトープセンターの知識をもとに計算してみま
すと、まず熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するもの
が露出しております。ウラン換算では20個分のものが露出していま
す。

さらにおそるべきことにはこれまでの知見で、原爆による放射能の
残存量と、原発から放出されたものの残存量は1年経って、原爆が
1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は
10分の1程度にしかならない。

つまり今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、原爆数
十個分に相当する量と、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出
したということが、まず考える前提になります。

そうしますと、われわれはシステム生物学というシステム論的にも
のをみるやり方でやっているのですが、総量が少ない場合には、あ
る人にかかる濃度だけを見ればいいです。しかしながら総量が非常
に膨大にありますと、これは粒子の問題です。

粒子の拡散というのは、非線形という科学になりまして、われわれ
の流体力学の計算ではもっとも難しいことになりますが、核燃料と
いうものは、砂粒のようなものが、合成樹脂のようなものの中に埋
め込まれております。

これがメルトダウンして放出されるとなると、細かい粒子がたくさ
ん放出されるようになります。そうしたものが出てまいりますと、
どういうことがおこるかというのが今回の稲藁の問題です。例えば
岩手の藤原町では、稲藁5万7千ベクレルプロキログラム、宮城県の
大崎1万7千ベクレルプロキログラム、南相馬市10万6千プロキログラ
ム、白河市9万7千プロキログラム、岩手6万4千プロキログラムと
いうことで、この数値はけして同心円上にはいかない。どこでどう
落ちているかということは、その時の天候、また例えばその物質が
水を吸い上げたかどうか、にかかります。

今回の場合も、私は南相馬に毎週行っています。東大のアイソトー
プセンターは現在までに7回の除染を行っていますが、南相馬に最初
にいったときには1台のNAIカウンターしかありません。農林省が
通達を出した3月19日には、食料も水もガソリンもつきようとして、
南相馬市長が痛切な訴えをWEBに流したのは広く知られていると
ころであります。

そのような中で通達1枚を出しても誰も見ることができないし、誰
も知ることができません。稲藁がそのような危険な状態にあるとい
うことは、まったく農家は認識されていない。農家は資料を外国か
ら買って、何十万という負担を負って、さらに牛にやる水は実際に
自分たちが飲む地下水にその日から代えています。

そうするとわれわれが何をやらなければいけないのかというと、ま
ず汚染地で徹底的な測定ができるように保障しなければいけません。
われわれが5月下旬に行ったときに1台しか南相馬になかったという
けれど、実際には米軍から20台の個人線量計が来ていました。しか
しその英文の解説書を市役所の教育委員会で分からなくて、われわ
れが行って、教えてあげて実際に使いだしてはじめて20個での測定
ができるようになった。それが現地の状況です。

それから先程から食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウ
ンターというのではなしに、今日ではもっとイメージングベースの
測定器が、はるかにたくさん半導体で開発されています。なぜ政府
はそれを全面的に応用してやろうとして、全国に作るためにお金を
使わないのか。3カ月経ってそのようなことが全く行われていないこ
とに私は満身の怒りを表明します。

第二番目です。私の専門は、小渕総理のときから内閣の抗体薬品の
責任者でして今日では最先端研究支援ということで、30億円をかけ
て、抗体医薬品にアイソトープをつけて癌の治療をやる、すなわち
人間の身体の中にアイソトープを打ち込むのが私の仕事ですから、
内部被曝問題に関して、一番必死に研究しております。

そこで内部被曝がどのように起きるかということを説明させていた
だきます。内部被曝の一番大きな問題は癌です。癌がなぜ起きるか
というと、DNAの切断を行います。ただしご存知のように、
DNAというのは二重らせんですから、二重のときは非常に安定的
です。

それが細胞分裂するときは、二重らせんが1本になって2倍になり、
4本になります。この過程のところがもの凄く危険です。そのために
妊婦の胎児、それから幼い子ども、成長期の増殖の盛んな細胞に対
しては、放射線障害は非常な危険性を持ちます。

さらに大人においても、増殖の盛んな細胞、例えば放射性物質を与
えると、髪の毛に影響したり、貧血になったり、それから腸管上皮
に影響しますが、これらはいずれも増殖の盛んな細胞でして、そう
いうところが放射線障害のイロハになります。

それで私たちが内部に与えた場合のことで知っている事例を挙げま
す。これは実際には一つの遺伝子の変異では癌はおこりません。
最初の放射線のヒットが起こったあとにもう一個の別の要因で、癌
への変異が起こるということ、これはドライバーミューテーション
とか、パッセンジャーミューテーションとか、細かいことになりま
すが、それは参考の文献をつけてありますので、後で、チェルノ
ブイリの場合や、セシウムの場合を挙げていますので、それを見て
いただきますが、まず一番有名なのはα線です。

プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいると聞いて、
私はびっくりしましたが、α線は最も危険な物質であります。それ
はトロトラスト肝障害というところで、私ども肝臓医は、すごくよ
く知っております。

要するに内部被曝というのは、さきほどから何ミリシーベルトと
いう形で言われていますが、そういうのは全く意味がありません。
I131(ヨウ素131)は甲状腺に集まります。トロトラストは
肝臓に集まります。セシウムは尿管上皮、膀胱に集まります。
これらの体内の集積点をみなければ全身をいくらホールボディ
スキャンしても、まったく意味がありません。

トロトラストの場合、これは造影剤でして、1890年からドイツで用
いられ、1930年頃から日本でも用いられましたが、その後、20から
30年経つと肝臓がんが25%から30%起こるということが分かってま
いりました。最初のが出て来るまで20年というのが何故かと言うと、
トロトラストはα線核種なのですが、α線は近隣の細胞を障害しま
す。そのときに一番やられるのは、P53という遺伝子です。

われわれは今、ゲノム科学ということで人の遺伝子の配列を知って
いますが、一人の人間と別の人間はだいたい三百万箇所違います。
ですから人間を同じとして扱うような処理は今日ではまったく意味
がありません。いわゆるパーソナライズドメディスンと言われるよ
うなやり方で、放射線の内部障害を見るときにも、どの遺伝子がや
られて、どのような変化が起こっているかということをみることが、
原則的な考え方として大事です。

トロトラストの場合は、第一の段階でP53の遺伝子がやられて、それ
に続く第二、第三の変異が起こるのが20年から30年かかり、そこで
肝臓癌や白血病が起こってくることが証明されています。

次にヨウ素131、ご存知のように甲状腺に集まりますが、成長期の
集積がもっとも特徴的であり、小児に起こります。しかしながら1991
年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているというときに、
日本やアメリカの学者は、ネイチャーに、これは因果関係が分から
ないということを投稿しております。なぜかというと1986年以前の
データがないから統計学的に有意だということが言えないということ
です。

しかし統計学的に有意だということが分かったのは、20年後です。
20年後に何が分かったかというと、86年から起こったピークが消えた
ために、過去のデータがなくても因果関係があるということがエビ
デンスになった。ですから疫学的な証明というのは非常に難しくて、
全部の症例が終わるまでだいたい証明できないです。

ですから今、われわれに求められている子どもを守るという観点から
はまったく違った方法が求められます。そこで今、行われているのは
国立のバイオアッセ―研究センターという化学物質の効果を見る、
福島昭治先生という方がチェルノブイリの尿路系に集まるものを検討
されていまして、福島先生たちが、ウクライナの医師と相談して500
例以上のある症例を集めています。

前立腺肥大のときに手術をしますと膀胱もとれてきます。これを見まし
て検索したところ、高濃度の汚染地区、尿中に6ベクレルパーリットル
と微量ですが、その地域ではP53の変異が非常に増えていて、しかも
増殖性の前癌状態、われわれからみますと、P38というMAPキナーゼと、
NFカッパーBというシグナルが活性化されているのですが、それに
よる増殖性の膀胱炎というのが必発性でありまして、かなりの率で
上皮内の癌ができているということが、報告されています。

それでこの量に愕然といたしましたのは、福島の母親の母乳から2から
13ベクレル、7名から検出されているというがすでに報告されていること
であります。われわれアイソトープ総合センターでは、現在まで毎週
だいたい4人ぐらいの所員を派遣しまして、南相馬市の除染に協力して
おります。

南相馬でも起こっていることはまったくそうでして、20キロ、30キロ
という分け方はぜんぜん意味が無くて、幼稚園ごとに測っていかないと
全然ダメです。それで現在、20キロから30キロ圏にバスをたてて、
1700人の子どもが行っていますが、実際には南相馬で中心地区は海側で、
学校の7割は比較的線量は低いです。

ところが30キロ以遠の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100
万円かけて、子どもが強制的に移動させられています。このような事態
は一刻も早くやめさせてください。今、一番その障害になっているのは、
強制避難でないと補償しないということ。参議院のこの前の委員会で
当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそのような答弁を行って
いますが、これは分けて下さい。補償問題と線引の問題と、子どもの
問題は、ただちに分けて下さい。子どもを守るために全力を尽くすこと
をぜひお願いします。

それからもう一つは現地でやっていて思いますが、緊急避難的除染と
恒久的除染をはっきりわけていただきたい。緊急避難的除染をわれわれ
もかなりやっております。例えば図表にでています滑り台の下、ここは
小さい子どもが手をつくところですが、滑り台から雨水が落ちて来ると
毎回ここに濃縮します。右側と左側にずれがあって、片側に集まって
いますと、平均線量1マイクロのところですと、10マイクロの線量が
出てきます。こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくては
なりません。

またコケが生えているような雨どいの下、これも実際に子どもが手を
ついたりしているところなのですが、そういうところは、高圧洗浄機を
持って行ってコケをはらうと2マイクロシーベルトが0.5マイクロ
シーベルトにまでなります。

だけれども、0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しいです。
それは建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと、
一か所だけを洗っても全体を下げることは非常に難しいです。

ですから除染を本当にやるときに、一体どれぐらいの問題がかかり、
どれぐらいのコストがかかるかといことをイタイイタイ病の一例であげ
ますと、カドミウム汚染地域、だいたい3000ヘクタールなのですが、
そのうち1500ヘクタールまで現在、除染の国費が8000億円投入されて
います。もしこの1000倍ということになれば一体どれだけの国費が必要
になるのか。

ですから私は4つのことを緊急に提案したいと思います。
第一に国策として、食品、土壌、水を、測定していく。日本がもってい
る最新鋭のイメージングなどを用いた機器を使って、半導体のイメージ
ング化は簡単です。イメージング化して流れ作業にしていくという意味
での最新鋭の機器を投入して、抜本的に改善してください。これは今の
日本の科学技術でまったく可能です。

二番目。緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定
してください。私の現在やっていることはすべて法律違反です。現在
の障害防止法では、核施設で扱える放射線量、核種などは決められて
います。東大の27のいろいろなセンターを動員して南相馬の支援を行っ
ていますが、多くの施設はセシウム使用権限など得ていません。

車で運搬するのも違反です。しかしお母さんや先生たちに高線量のも
のを渡してくるわけにはいきませんから、今の東大の除染では、すべ
てのものをドラム缶に詰めて東京にもって帰ってきています。受け入
れも法律違反、すべて法律違反です。このような状態を放置している
のは国会の責任であります。

全国の国立大学のアイソトープセンターには、ゲルマニウムをはじめ
最新鋭の機種を持っているところはたくさんあります。そういうとこ
ろが手足を縛られたままで、どうやって、国民の総力をあげて子ども
を守れるでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。

第三番目、国策として土壌汚染を除染する技術に、民間の力を結集して
下さい。これは例えば東レとかクリタだとかさまざまな化学メーカー。
千代田テクノルとかアトックスというような放射線除去メーカー、竹中
工務店などは、放射線の除染に対してさまざまなノウハウを持っていま
す。こういうものを結集して、ただちに現地に除染研究センターを作っ
て、実際に何十兆円という国費をかかるのを、今のままだと利権がらみ
の公共事業になりかねないいう危惧を私は強くもっています。
国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって
本当に除染をやるか。七万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに
国会は一体何をやっているのですか。

以上です。

(なお文中の障害防止法とは、「放射線同位元素等による放射線障害の
防止に関する法律」のことと思われます。)

2011年7月25日

またまた反省


テンちゃんの発疹はほとんど消え、ご機嫌もよくなり、夜中も泣かなくなりました。テンちゃんの後に、私が熱を出し2日ほど寝込みましたが、今はスッキリしています。タシさんと妹リンジンは、誰かしら家に居られるように仕事時間を調整してくれました。家族が代わる代わるテンちゃんの面倒を見てくれ、ホント助かりました。熱でもうろうとして、何も食べられない状況でしたが、タシさんが今まで見たことがないようなご飯を作ってくれました。けど、一口しか食べられず、ただフラフラしたので、テンちゃん用に持って来ていたポカリスエットと、コーンフレイクだけで、とにかく寝まくりました。母乳を終わったので薬も飲め、それがよく効いたようで、2日でスーッと良くなりました。母乳をあげている時は、良いおっぱいを作るために野菜をたくさん摂るよう心掛け、身体に良くない物は一切、口にしないようにしていましたが、卒乳したら「何でもできる~!!」という気分で、ジャンクフードに炭酸飲料、カフェインなど、とにかく身体に悪いことを一気にしたら、こうなりました。不摂生はいけませんね。ここティンプは高度が高いので、身体は常に緊張状態だそうで、不摂生すると身体にすぐ影響が出ると、先日、教わったばかりでした。反省!身体に悪いのは、ほどほどにしておきます。


前にブータンに居た方から譲っていただいたミシンで、友達へのプレゼントを作り始めました。大家さんはハンドクラフトのプロなので、分からない場所は教えてくれます。ブータンは伝統的な布が豊富なので、手芸をするにはとても楽しいところです。ミシンを使ったテーラーの仕事がここでは多く、主に男性の仕事のようです。

2011年7月20日

成長

「注意深い」という言葉をきっと知らないであろうブータン人は、間違い電話を頻繁にします。日本は知らな​い番号だと取りませんが、知らなくても取るし、折り返し掛けたりしています。間違え電話と分かっ​ても相手はすぐに「すみません」と切らず、話したりしています。タシさんに「誰と話していたの」と聞いたら、「間違え電話」と。間違え電話の人と話し込んだりしていますよ。先日、私の携帯に夜遅く掛​かって来た間違え電話に「違う」と応えたら、「ガモ(どなた)?」と名前を何度も聞かれ​「JICAに勤めているのか?」と。色んな意味で用心深くないブータンですね。でも、疑うということをしないブータンもイイナって思います。


さて、テンちゃんは生まれて初めてのお熱で38.4度まで上がりました。いつも朝一番にタシさんの所に行って、テレビを着けてとせがみに行くのに、その日は来ないで座ってボーっとしていて、タシさんはすぐに「アレ」と思って様子をみていたら、身体が熱くてわかりました。いつも抱っこして寝なくてもぐずらないのに、その日はベッドに横にすると「ウェーン」と。なので、交代でおんぶして、ほぼ1日寝ていました。熱は解熱剤で下げると危険なのは知っていたので、お腹は温め、頭を冷やしていたら、1日で熱は下がりました。翌日の夜、ほぼ初めての「夜泣き」。私もタシさんも泣きやまないテンちゃんは初めてだったので、少しオロオロしましたが、大好きなテレビを夜中でしたが見せておんぶしていたら寝ていました。熱が下がった後、プツプツと肌に出始め、赤ちゃんのほとんどが経験する「突発性発疹」だと分かり、ひと安心。3日から一週間くらいは発疹があるそうですが、自然とひくので薬は要らないそうです。現代の医学でも分からないこともまだまだあるんですね。1週間くらいは不機嫌だそうで、放っておいても寝たテンちゃんも、今はおんぶして寝させてます。熱も発疹も軽くてよかったです。母乳の卒業に続き、大人への一歩ですね。


先日、映画を観に行きましたが、その音楽にハマっています。CDもすぐに売り切れる勢いで、きっと今年の音楽賞を取るでしょう。ブータンの音楽も映画もかなり面白いですよ。アイドルもいるし、ラップを歌う人もいます。そういえば、ブータンにもオカマちゃんがいました。


(写真:私の長靴を探してきて、必死に履こうとしてました)

2011年7月5日

家族



ブータン宗教界の最高権威であるジェ・ケンポ(大僧正)によるプジャが3日間あり、ラストの日曜は大勢が訪れました。テンちゃんも従兄弟と受けにいきました。1万人くらいは来ていたと思います。亡くなった人と生きている家族の名前を別々の紙に書き、プジャへの寄付(祈祷料)します。たぶん、3日間で相当な額が集まったでしょうね。祈祷はブレッシングといって1年間は守られるそうです。読経は長くて途中でテンちゃんや従兄弟達は帰り、私は大家さん一家と一緒にブレッシングを受けました。大家さんのところは、さすがに用意がよく、座るのに痛くない厚めのシートや、フルーツとスナックなどあって、とても助かりました。ブータンでは家族関係がすごく濃く感じます。こういった宗教的なイベントなどに家族が揃って行くし、週末は家族みんなでピクニックなどしています。ほぼ、毎日のように実家に電話もしていますね。うちは今、タシさんの妹と弟が今は一緒に住んでいるので家族5人でワイワイと結構楽しいです。テンちゃんの面倒をよく見てくれるので、最近はテンちゃんを任せて、長くはありませんが出かけられるようになりました。ソファを買おうと思っていて、あちこちタシさんと見に行っています。弟は短い夏休みがもうすぐ終わり、少し遠いですが、うちから学校に通うそうです。今週末はタシさんにテンちゃんを預け、妹と弟と映画に行く予定です。私は末っ子だったので、下の兄妹ができて嬉しいです。
(写真:ジェ・ケンポと国王の車は、ナンバーが「BHUTAN」。テンちゃんは従兄弟と楽しそうでした)









2011年7月2日

すんなりとは進みません


私達がマックと呼んでいるモモ屋さんがあります。オーダーすると、とても早く出てきます。いつもお客さんがいっぱいで、回転率もよさそうです。8人座れますが、混雑時は詰めあって10人か12人くらい入っています。昨日は目の前にブータン銀行の元マネージャー居て、タシさんの知り合いだったので、話に花が咲きました。日本の地震体験や放射能についてなど話していたら、他のお客さんも色々質問が出て、皆でワイワイやっていました。他のお客さんが「どこかで見たような・・・」と。アーチェリーのチャンピオンなので知っていたみたいで握手してました。タシさんが日本に居た時、よくドトールで勉強していて、みんなが静かでシーンとしていたのが可笑しく、「ブータンなら知らない人でも楽しく話し、お店はウルサイ」と言っていたのを思い出しました。ブータンは人口が少ないから、仲がいいんでしょうかねぇ。みんな素直で思ったことをバンバン言うので、スマートな国民ではないですね。大家さんと市場に行った時や、タシさんと街を歩く時など、知り合いが多くて、なかなか前には進みません。花が咲きまくり、待つことが多いです。今日はミスブータンに街で会いました。タシさんの知り合いだったので少しお話しました。近々タイに行くそうで、ミスの仕事で海外も多いそうです。顔がちっちゃくて、ほっぺが松嶋奈々子みたいで、身長が高くスラーっとしていて、観月ありさに似た可愛い系の美人さんでした。私たちが日本に居る間にアパートをミスブータンのパパに貸していて、ビザ申請とか色んなことでヘルプをしてくれ、今も何かと助けてくれます。
(写真:上・リンポチェのお嬢さんのバースデーパーティ、下・暴走族)