2008年10月14日
ちょっとした思いつき
結婚の申請をしたブータン最高裁判所で、何の仕事をしているのかと裁判官から聞かれました。ドキュメンタリー映画を作る会社に勤めていると応えたら、BBC(ブータン唯一のテレビ局)で企画の仕事をするといいでしょう、と言われました。結婚の手続きでそんな心配までしてくれておもしろい国だなぁと感じたのでした。ブータンに詳しい方々が異口同音に、もう少し前のブータンの方が魅力的だった、と言います。1999年の海外テレビ解禁とインターネットの影響もあり、当事者は気づかなくても、ここ10年で国が大きく変わってきているのだと思います。前にも書きましたが民族衣装を着て、携帯を持つ姿はどうもしっくりきませんでした。ただ、ブータン国民の立場で考えれば、便利なものやカッコイイものを知って、手に入れる能力があるなら、それは手に入れたいと思う気持ちは当たり前のことですね。先日行なわれたミスコンの結果を見て、私は軽いショックを受けました。私の中でブータン女性の美しさは、少し恥ずかしがり屋さんで、謙虚だけれどもプライドはしっかり持つ、そんなイメージを抱いていました。なのでベリーダンサーのような格好で官能的に踊る特技なんて思いも寄りませんでした。ブータン人口の56%は24歳以下なので若者の国と言えます。彼らの世代は外国の影響をとても受けているでしょう。よく日本のテレビなどのブータン特集で、「私達はとても幸せです」とインタビューが放映されていますが、自分達の国の素晴らしさに気づいていない若者もいるのかなぁと感じます。ちょっとした思いつきですが、外国の人達があなた達の国を、そして国策をどう思っているのか、インタビューした物をBBCに出そうかなぁなんて、思っちゃいました。ブータン人口の3.3%と同じ人数が日本の一年間の自殺者数です。内政干渉する気はまったくないのですが、自分達の良さに気づかないのは、もったいないなぁと感じちゃいました。
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