2008年9月16日

穏やかな国もかつては


めったにイライラしないのですが、今日はワサワサしています。ボスとの意見相違のせい・・・など、帰路考えながら、ふと空を見上げると驚きました。中秋の名月は14日でしたが、ワサワサは月の影響かぁ・・・と、狼男の気持ちを理解したのでした。さて、写真はジャカランタが満開のブータンです。“ゾン”と呼ばれるこの建物は役所とお寺が一緒になっている城塞です。
ブータンにチベット仏教が広まったのは8世紀頃で、それ以降、ブータンはチベット仏教圏に組み込まれますが、政治的・軍事的には谷ごとに群雄が割拠していました。17世紀初め、チベット仏教ドゥク派の高僧がブータンを統一していきます。その過程、国内勢力やヒマラヤを越えてくるチベット勢力との戦いの拠点とし、“ゾン”を建設しました。
19世紀末に内戦状態だったところを豪族が郡長として支配し、1907年に初代の国王となりました。今は第5代目、28歳のハンサム国王です。これまでの国王は隣国であったチベット等が大国に吸収されていくことに危機感を覚え、対策を講じました。文化を守ることは国を守ることに繋がります。ブータンの建物は民家もお寺も規模こそ違いますが、どこか似ていて仏教的です。近代風デザインの建物は作ってはいけないそうです。民族意識や愛国心が自然と生れていく訳ですね。ブータン人は国王以外、苗字がありません。なので私は結婚しても名前が変わりません。変更手続きが要らず、ズボラな私にピッタリな結婚といえるでしょう。

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