2009年2月17日

佐藤初女さんのお言葉

だいぶ前のものですが、初女先生の談話をそのまま転載させていただきます。私はこれを読んで自分を確認します。
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いまを生きることを大切に         佐藤初女
 
 私は、映画「地球交響曲」との出会いによって、それまで自分が感じられなかったことを感じられるようになり、それを日々の生活に生かしてきたつもりです。この映画との出会いが、私の人生をより充実したものにしてくれたと思っています。
 とくに感じたのは、すべてに命があるということ。人の命は当然の命として大切に考えていましたけれど、野菜にも、魚にも、土にも石にも、すべてに命があると実感し、そうした命を最後まで生かしつづけたいというのが、現在の私の生活になっていますね。
 「地球交響曲第二番」に私が出演した際、いちばん印象に残っている龍村監督の話があります。大地に生きている野菜を湯がいていると、それまでよりも緑が輝くように美しくなる瞬間があります。そのときに野菜の茎を見ると、見事に透き通っている。ここで冷やして食べると、いちばんおいしい。これが私たちの体内に入ると、食材が私たちの命と一緒に生きていくわけですね。私の思考はここまででした。でも、龍村監督は「野菜は大地に生きていたときは、自分のために生きていた。でも、今度は私たちに命を与え他者のために生きることになり、緑が輝き、透明になる瞬間が命の移し替えのときですね」と教えてくれました。対話していてなるほどと感じることが多かったので、撮影していて、対話がとても楽しく、一歩前進する思いでした。
 私が出演した「第二番」が発表されて、10年近くがたちますね。最初のころは、上映会を主催するのは60歳前後の方が中心でした。でも、最近は若い方たちが一生懸命にやっていますね。半分ぐらいが20歳から30歳ぐらいの若い方で、女性だけでなく、男性の方も参加しています。みんな「地球交響曲」「ガイア」にひかれているんだなと感じられます。
 若者が動き始めているから、未来に希望が持てますよ。私はお会いする方々にいつも言っています。「いまを生きることを大切にして下さい」と。夢と希望を抱いて、まっしぐらに進んでいくのもいいけれど、あまり意気込むと足元が不安定になりがちです。でも、いまを真実に生きていれば、必ず夢と希望に近づいていきます。急がないで生きてくださいね。悩んでいる人とか、迷っている人がいたら、ともかく動いてください。動くにも自分のために動くのではなく、誰かを喜ばせるような動き方をしてください。
 「いまを生きる」ということは、出会う、一人一人を大切にして、小さなことでも大事にする姿勢です。小さなことが、やがて大きくなります。どんなに利発な、有能な人でも、人間の知恵は小さいものですよね。だから、神様の計らいを感じながら、いまを一生懸命に生きましょう。「地球交響曲」と自らの心の目を開いて出会い、そこでの気づきと発見を行動に移してください。
(写真:小笠原島より春の便りが届きました)

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