ここ何日間かネットができませんでした。タシさんがボスに急に呼び出されて、そのまま出張のことがあったりしてネット延長手続きが出来きずにいましたが、やっと開通です。最近は帰国も迫ってきたし、このアパートを貸し出せる人が見つかりそうなので、その準備も始めています。私がいるうちに片づけができ安心です。9月から貸し出しをする予定で、家具も貸す物と貸さないでキープしておくものなどを整理し、リスト化して契約のようなものを交わします。外国の方なのでブータン人よりスムーズに事が進みそうで、大家さんも安心していました。タシさんは昨日ボスに、自分ばかり休みなく仕事がハードで妻も妊婦でたくさんヘルプが必要なので、休みが欲しいと話し、理解を得たそうですが、さぁ、どうなるやら…。
さて、最近は高僧づいています。おととい25日はお釈迦様の初転法輪だったので祭日でした。近くのラカンにブータン人が車に写真を貼り付けているラマがいらしていたので、大家さんのお婆ちゃんに連れられてまたまた行ってきました。すごい行列でアイドルの握手会のイメージでした。次々にラマの前に行き、何か棒のようなもので頭に触れてもらいます。私の番になると周りが日本人と紹介したので、日本のどこから来たのか聞かれ、カダを掛けて頂きました。この国では外国人は何かと得します。日本は特にJICAの支援が有名なので、好意的にみてくれます。若くてユニークな感じの僧侶で、新車にプジャをする時に(こちらでは事故などないように車に加持します)、この車は日本製か、日本の車だったら加持はやめようかな…と。私がヒュンダイなので韓国ですとお応えしましたが、韓国製と分かっていたので、そんなことを言ったのでしょうね。ジョークが好きそうで、いたずらっ子のような表情をしていました。
昨日は日本語を学ぶ女の子の2人の会話練習に付き合いました。13歳のとてもオトナシイ子たちでタシさんより日本語を分かっていました。ただ話かけても相づちがないので理解しているのか、していないのか分からず、相づちの重要性を実感しましたね。とても優秀そうな2人で、いつか日本に行きたいそうです。ぜひ、来てね!私はひとつ心が痛むことがありました。この国では小さな子どもが働くことを容認しています。さほど変わらないくらいの年齢で、かたや日本語を習得し、かたやベビーシッターの仕事を子供がしているのです。私は最初、なんでこの子は座らないんだろう…、まったく子供らしくない表情をした子供だな、と気になりました。心の声がもろに顔に出ています。実子のほかにも何人か子供がいるそうなので、その子も養子の一人なのかもしれないし、メイドの子供なのかもしれません。メイドの子供として、親にベビーシッターをするように言われているのかもしれません。子供なのに大人と同じdutyがある表情でした。私の家のベランダ隣の家にも、同じように小さいのに学校も行かずにベビーシッターをしている子がいます。私は最初、スゴク仲の良い兄妹なんだなぁ…と微笑ましく思っていました。兄妹や親戚などが小さな子供の面倒を見るのは、とても尊く感じます。ジュミがあの子は学校には行っていなくて、あれが仕事なんだよ、と教えてもらった時から、それまで微笑ましかった風景が一転してしました。現実の世界を知ることはとても大切なことだけど、こんな光景を子供に見せることは一番私がしたくはない教育です。ベビーシッターの当人は子供の面倒をみることをそんなに嫌がっていないのかもしれませんが、子供に仕事をさせるのは、やってはならないことだと私は思います。お金で他人に雇われていることと、親の農業を助けるのとは話が違います。私がこの国で唯一嫌だと強く感じたの児童労働であり、子供を平等に扱わない大人の醜さです。私は子供は大好きで長年、途上国の子供の支援をしています。お金がどんなにあったとしても、子供だけは平等に扱って欲しいと心底感じるし、この悲しみと怒りを生涯忘れてはならないと思い、記録しておこうと、ブータンの闇をあえて残そうと思います。
モヤモヤした心境で家に帰った時、ちょうど大家さん一家が畑仕事を休み、一人の小さな僧侶を囲んで話していました。小僧さんはプリントされたタンカ(仏教画)を売りに歩いていました。同じ児童労働でも意味合いが違います。大家さん一家はとても信心深く、ジュミと同じ歳の若い僧侶を励ますように、タンカを買わないかとアパートの住人みんなに声を掛けています。もちろん私もいつくかある中から気に入ったものを買いました。遠くブムタン出身だそうです。親元を離れ僧侶として生きる小さな子供と大家さん一家やこのアパートの住人達が僧侶に優しく話かける会話の中、人間のあるべき人の姿を見て、人間が美しいと思える感覚を取り戻し、ブータンで見てきた全てを私の糧にしようと、とても良い経験をさせてもらっているな、と感じました。この国にいると視野や狭くなりそうなの要注意ですね。
(写真:お布施のお菓子、分けて参加者へ配られる)
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