テンちゃんがたぶん、一番大変な時期に里帰りしたので、大変。自我が芽生え始め、主張も多く、多言語な生活が原因か、元々おバカなのか分かりませんが、言葉の習得が遅いようで、本人も大変なのかもしれませんね。でも、今の訳の分からないテンちゃんワールドのテンちゃん語を話しているのも、可愛くて言葉を話し始めたら、聞けなくなってしまうと思いうと、今も良いなと思いますが、私の家族はそうでもないようですね。義弟は亀の歩みで日本語を勉強していて、友達もたくさんできたようで楽しく生活しています。日本語は仕事に出来る程ではなく、若いわりに憶えがタシより悪いようで後1ヶ月後にどうするのか聞いてみたら、勉強は続けたいので、実家のトンサに帰って農業をして農作物を売り、お金を貯め日本語学校へ通うと言っています。お金を稼ぐ苦労はした方がいいので、本人がそう決めたなら、応援してあげたいと思っています。義弟曰く、日本は「全てが美しい」だそうです。人も食べ物も全て・・・。ブータンとは世界が逆と思えるほど、生活が違うので、彼はそう思うのでしょうね。日本とブータンの色々な違いを彼も学んでいるようです。もし、チャンスがあるのなら、海外での暮らしはしてみるとことはぜひお勧めしたいですね。外にいると日本がどんな国なのかを考えることが多くなり、多くの素晴らしいことに気づきますね。家族への思いも一層強くなるように感じます。海外での暮らしは難しいことも多く、周りの助けが絶対に必要だと思います。私も旦那の家族やアパートの大家さんなど、たくさんの人が外国から来た私も思って助けてくれるので、生活出来ていますが、これはブータンに限ったことではないと思います。ただ国際結婚となると大変なことも多いので、かなりの覚悟がいると思います。ブータンに限ったことかもしれませんが、文化や風習の違いは時には受け入れがキツイ面もあるでしょうね。前にブータンの友人が遊びに来た際、驚く話を聞きました。外国人(アジア系)が日本のビザ欲しさに、まずは日本人と結婚し、何年か日本で暮らし働き、それが軌道に乗ると離婚して、雇ってくれている会社からビザを出してもらうようにするんだそうです。日本のちょっと歳をいった女性と結婚し、母国にはちゃんと家庭があったりするとか。そんな人が山ほどいると聞いて驚きました。何年かは結婚状態にある、巧妙な偽装結婚ですね。日本は他の国に比べればお金持ちで、ブータン人もですが、アジアの人と限らないかもしれないけど、結構したたかだなと感じますね。
ブータンの心地いい時間の使い方や生活に慣れてしまい、なかなか日本的になれずに今回は苦労していますが、大きなことに気づくことが出来た気がしています。ブータンの生き方は、めちゃくちゃ心地良いのです。どう心地良いか説明するのは難しいけど、本来、人間が生きて行くのに、理想である心地よさなんだと思います。魂のレベルが喜んでいる感覚です。日本は経済優先で、お金や物に価値を置き、競争社会で負けないよう、人間にとって最も重要なことを疎かにしてしまい、次第に忘れて社会全体が生きる心地悪くなってしまったように思います。ブータンに来て多くの方が「懐かしい」という感覚になり、「昔の日本」といいますが、私たちの小さい頃は既に合理化優先の社会でした。多分、祖父母の代くらいから、変化したと思うので、その上の代くらいの日本でしょうか…。私たちのDNAにはブータン的な生き方・考え方は心地良いと感じる力を持っていて、普段の生活をしていると気づけないけど、ブータンに来て、ブータン人と触れ合ったり、ブータンの暮らしを感じることによって、本来自分がどう生きるのが心地よいかという感覚を覚醒させる国なんだと思います。なので、多くの方にブータンに来て、覚醒して欲しいですが、ちょっと最近はミーハー的で、情報が先走った観もあって、覚醒させる感覚をにぶらせないか、若干の懸念もあります。日本の報道のくだらなさは極まりないですね。ブータンは国営放送は1局で、民放は1局です。これは少ない気もしますが、でも、充分。日本は競うようにブームを追って、エグザイルがブータンでチベット仏教の祭りで踊るという、ストーリーありきのドキュメントに残念な気がしました。ブータンのGNHをまともに追うメディアはなく、注目されている所ばかりをミーハーに流すのではなく、なぜGNHがあるのか、なぜブータンは幸せで、日本に何が問題なのかを真剣に考えるような番組が作れないのが日本なんですね。テレビ(情報)のくだらなさに、今回の帰国で見た番組は、紅白歌合戦とニュースだけです。情報あり過ぎは人間を腐らせる気がしますね。
ブータンに帰る日まで、あと1ヶ月を切り、早く帰りたい気もしますが、家族や友人との可能な限り楽しみたいですね。
(写真:上・日本語教室のお友達に囲まれニヤ。中・親バカを極め、またまた写真館へ。下・雛人形の道具を持ちさるテン)