2011年11月30日

バトンタッチで

昨日、義妹と甥っ子はトンサへ帰りました。義妹はストレートパーマをかけ、サラサラ揺れる髪になり喜んでいました。ブータンのストパは、かけた後、触ってはいけなくて、1週間は髪を洗えません。寝る時も気をつけてないといけないそうです。農家なので、長いサラサラの髪は邪魔になりそうですね。義妹も甥っ子も私とテンちゃんに会えてすごくハッピーと、何度も言って帰って行きました。お財布の中に、私の証明写真が入っていて、驚きましたが、旦那があげたらしく、大切にしてくれていて、ブータンって本当に素朴な幸せがあって、その素朴なことは、すご~く幸せと感じさせてくれますね。短い滞在でしたが、それにバトンタッチするように、昨夜遅くに、両親と伯父が我が家に到着しました。プンツォリン(インドとの国境近く)で、高僧によるティーチングがあるそうで、それに行くための経由地として、寄ってくれました。身体の弱いお母さんは案の定、車酔いでダウンです。少し身体を休めて、更にここから何時間も車に乗るので、お母さんは置いて入った方が良い気もしますが、ブータン人にとって、仏教のイベントは何よりも大事なんですね。
義弟は日本で言う所の高校三年生。今日から統一テストが始まり、2,000人だけが、唯一の国立大学へ進むことが出来ます。義弟はそれほど勉強が好きって感じでもないので、難しいですね。国王の出身高校では、テストを盗みに入った子たちがいて、学校の管理をしていた人は頭に相当殴られ重傷です。今の若者は問題がありますね。テレビやネットが解禁され、情報化社会で育った彼らには仏教の教えよりも、欲望の方が上回り、特に男の子の方は歯止めが効かないですね。就職難なのが一番の問題で、大学を出ていれば可能性はあるのでしょうが、将来は仕事につけないだろうと夢を持てないのはかわいそうなきもしますね。問題がたくさんある国ではあるので、仕事はいっぱいありそうな気もすますが、仕事を自分で作るっていう発想がブータン人にはないし、政府も仕事を作って与えるような余裕がないんですね。こういった面でこの国は貧困国なんだなぁと思います。
両親と伯父は明日、プンツォリンに行けるでしょうか。お母さんは夢で、「こっちへおいで」と黄泉の国へ案内されたと今、言っています。
(写真:左がおじいちゃん、右はおじいちゃんのお兄さん。かわいい帽子)

2011年11月28日

シンプルな幸せ

タシさんは9人兄弟で、妹が3人います。実家の両親と一緒に住み、農業をしている義妹がテンちゃんと私に会いたいと、息子を連れて会いに来てくれました。お米やお野菜、玉子など、トンサの両親からたくさんのお土産を貰いました。義妹は首都に来たことがありますが、甥っ子は初めてで、ティンプーに建物がいっぱいあることに驚いています。そして、初めてのテレビ・・・。ご飯を食べてアニメを見た時は、持っているお皿に目もくれず、くぎ付けでした。テンちゃんより体重が軽そうな9歳時ですが、良く食べます。タシさん曰く、農家の子どもはとても良く食べるそうです。しかもエマ(唐辛子)もガンガンです。昨日、靴を買ってあげたら、本当に喜んで、今日は朝一番にシューズケースを開けて、確認していました。遊びに来て、天国にいるような気分だと言ってくれ、嬉しいですね。義妹は今、ストレートパーマに行っています。田舎のトンサのお祭りで、ダンスをした時、みんなは髪が揺れるのに、自分は揺れない・・・とちょっと可愛らしい悩み。仕上がりが楽しみです。タシさんの兄妹の9入中、5人に会いました。まだ会っていないのは、実家で農業をする弟、ゲレフ(インドの近く)で農業をする弟、それと末妹は尼さんで、彼女は瞑想中で1年間、話をしてはいけないそうです。9人もいるとホント楽しいですね。ご飯の時など話が盛り上がって、兄妹ケンカもあったり、ウルサイくらいですが、家族仲良くって楽しいです。
(写真:お土産の玉子、テンちゃんと従兄弟。テンちゃんは最近、髪をいじって遊ばれてます)



2011年11月27日

B・ブーム


日本ではブータンブームが起きたそうで、どんな感じか分からないのが残念ですが、余波がありました。日本のテレビ局からの質問で、流行語の特集でブータンで今年、流行ったコトバは何かと・・・。特にコレと言ってないので困りましたが、何といっても今年は国王ご成婚につきますね。流行語なんて、もう年末も近し・・・です。テレビ登場は久々で、どなたか見たら、どんなだったか教えて下さい。この国はすごく魅力的で、住んでいる今なお、驚かされることが多々あります。驚きといっても、嫌なことは少なく、良い意味で衝撃的ですね。日本に居た時より、人間らしい生活が出来ている気がします。もちろん問題もありますが、それはそれで現実を観ますが、元々の人間性が、日本人とは違い、気遣いはいりません。山々に囲まれ、窓の外に目をやれば、緑がほとんどを占めます。もちろん首都なのでたくさん家がありますが、大きな建物もなく、ブータンは建築物の規制があって、仏教的なデザインで揃っていて、奇抜な感じの家はなく、景色にマッチしていて、機械的な感じがしませんね。標高が高く太陽が近いので、お日様をいつも気にしながら生活しています。日中は暑すぎるくらいの日差しで、陽が山に隠れた途端、気温がグッと下がります。庶民の台所のサブジ・バザールでは、形の悪い野菜がたくさん並んでいて、野菜の状態をひとつひとつ見ながら、量り売りで買い、ビニールではなく自分のエコバッグに直接入れます。私はたぶん人工的な機械的な感じが性に会わず、ブータンに居ると、自然に近いことや、自然を感じざるを得ないので、私は心地よくって、生きている実感や幸せと感じる喜びがたくさんあるんだと思います。離れて見て日本が素晴らし国だと分かりましたが、どうしても自然を感じるのが難しく、必要以上に気を使ってしまうので、私は疲れてしまい、幸せを実感できずにいたのかもしれません。ここに居たら何ものにもなる必要がなく、ただ心地いい自分でいればいいのです。自然を感じて生きることが、こんなに心地よく、幸福感と繋がっているとは思ってもみませんでした。自然がそうさせるのか、ブータン人がさせるのか分かりませんが、気遣いの疲れはなく、家族やご近所、友人達とくだらない話でゲラゲラ笑って、あっと言う間に年を取るのもいいかも…と思います。 
(写真:キング&クイーン。英国王室を見るとダイアナ妃を思い悲しくなってしまう・・・)

2011年11月25日

いたずら小坊主

国王と王妃は、なんと今はイギリス。一気に世界にブータンを広める時ですね。きっと、日がいいのでしょう。ブータンは仏教的に日がいいか、チェックの上、スケジュールを決めたりします。そういえば、国王の結婚相手も、僧侶によって相性が観られ、決まったそうですよ。以前の国王の彼女とは、仏教的に合わなかったとか・・・。どこまで本当か分かりませんが、前の彼女は気が強く、自分のフェイスブックに国王との写真をいっぱい載せちゃっているそうです。その人と結婚しなくて良かったかも…。前カノは王妃の従姉妹だそうです。ブータンは世界が狭く、娯楽も多くはないので、噂は大好きです。こっちで働く日本の独身者が、以前に誰と付き合っていたか、なんて知れ渡っています。ブータン人は結構、好き嫌いが激しく、うちに来るブータン人がみんな、いつも同じ日本人について、すごく言うので、よっぽどなんだと思いますが、私は特に外国人なので、噂の的にならないように気をつける必要がありそうです。
さて、大家さんの弟のところに、いま、少年僧が泊まりに来ています。足が悪く、手術をしたので、しばらくここに居るそうです。この少年僧が、かなりのイタズラ坊主で笑えます。やることがなくて、つまらないから、うちの弟に外へ連れ出してくれと、ベランダ越しにお願いしています。お医者さんに歩かないように言われているので、彼には外出禁止令が出ています。先日、家の人がみな出かけた時、留守番の彼はもちろん外へ飛び出し遊んでいました。家の人達が帰って来るのを見て、猛ダッシュで先に戻ってきたのを、うちの弟が見かけて爆笑していました。10歳のくせに、ドマを食べます。ドマは煙草の代わりのようなもので、刺激があり、お酒のようにゆっくり酔うのではなく、一気にガツンと来ます。お隣の家が干している牛肉を、さっと取って、しゃぶっていたり、弟に彼女が欲しいから、誰か良い子を連れてきてくれ、とか頼んでいます。いたずらっ子を絵にかいたような顔の小坊主です。もうしばらくは、ここに居るようなので、次に何をしでかすか・・・。ふふふ。僧侶の生活は彼にとって、キツイかもしれませんね。
(写真:最近、家の周りに子牛がうろつくようになりました。下の家の子ども達が喜んで世話をしています)

2011年11月24日

幸せの国 ブータン

NHKワールドを見て、オウム事件を妹と弟に説明しました。「どうして?」と聞かれてたけど、答えられず・・・。死刑の前になぜ事件を起こしたのか、どうしてオウムに入ったのか、その理由をちゃんと教えて欲しいです。洗脳されていたから…では、済まない問題です。日本の社会を作る一員として、そして被害者への償いのためにも知りたい!
ブータン国王は経由先のタイで美人首相にお見舞いを伝えていました。ぬかりないですね。日本はプチブータンブームで、水をさすつもりはないけど、ここのところ感じていることをいくつか…。ブータンが「幸せの国」であることの元になっていることとして大いに「チベット」が関係していると思っています。ブータンはかつてチベットと戦争をし、民族的にはチベット族の流れがたくさんいます。同じチベット仏教国で、ブータンと比べて巨大なチベットが、中国に侵略され、民族も文化も、そして宗教も踏みにじられ、中国によりジェノサイドをされつつあると感じます。チベットだけではなく、シッキム国もインドに吸収され、第3代国王妃はシッキム王家の流れで、ルーツが無くなり、ブータンの行く末を危惧した第3代国王、及び第4代国王は、小国ブータンが亡国にならないよう、あらゆる方法でブータンを世界に知らしめ、防御してきたのだと想像します。民族衣装を着ることで文化を守り、民族意識を高め、また、外国からの侵入者を防げます。民族衣装の着用は国を守ることに通じます。GNHという指針は行き詰った観のある経済優先の先進国にセンセーショナルなアピールです。GNHがあって幸せなのではなく、幸せでない部分があるからこそ、また、幸せを守り続けるためにもGNHが必要な訳です。公用語として母国語以外に英語を取り入れ、海外とのコミュニケーションが容易にし、小国は海外や国連の力が絶対に必要です。教育に英語を取り入れた目的は国際人になるためだけではないと思います。今回の国王夫妻の訪日は計算通りの大成功ですね。評判になったスピーチも国王自身で作る訳はありませんが、だからといって嘘を言ってはいません。この国は賢きリーダーがいっぱいいます。これらを導いているのはやはり先代の第4代国王でしょうね。日本人が知ったらビックリする程、多額な支援を日本はブータンにしています。だからといって、来日した国王は日本にヘイコラするのではなく、褒め殺しかと思えるほど日本の良さを教えてくれ、日本はそんな国だったのかと思い出させてくれました。とても丁寧な口調でしたが強調していたのは「対等な」関係です。支援を望むのではなく、対等な友好関係をアピールしていました。こういったところがブータン人はすごいと思います。誇り高き民族で、良い意味でプライドが高いんですね。
現実のブータンは幸せだけではもちろんなく、大きな問題としてはあげられるのは、多くの若者が仕事につけず、そんな中で悪さ(飲酒・ドラッグなど)をしたりします。ブータンではお酒の問題も大きくあり、お酒が暴力に繋がっているため、酒税の値上げが議論されています。他にはニュースで目にするのがレイプで、結構頻度は多いですね。ただ、これらの問題は日本に比べ、人口比もありますが、たわいもないレベルでしょう。日本で頻繁に起こる信じられないような異質な事件はありません(通り魔とか、子どもを殺すとか)。被害があった人には申し訳ないけど、単純な事件ばかりです。ブータン人は自国の置かれた立場を知るよしもありません。既に2割近くを中国にここ数年で取られているそうです、同じチベット仏教徒であるチベット人たちが現在進行形で、ひどい状況下にあることも知りません。ブータン国王は日本に国賓として招かれ、多くの報道がありましたが、ダライ・ラマ法王もチベットの皇ですので、国賓であったら、どれほど救われる人がいるのかと思うと残念ですね。ブータン人は第4代国王が優しく、多くのチベット難民を受け入れていると誇りに思っていますが、チベットの現実を知らないのです。就職難で将来に不安を抱え、ドラッグで遊ぶ若者は、もっと外に目をやるといいですね。自分達がどれだけ幸せなのか知らず、自分のことだけしか考えない若者たちは、仏教の教えにも反すると思います。せっかく英語が話せても、外国で不法就労するためのに英語教育を取り入れたのではないと思います。自分達のことだけを考えてるのでは、ブータンは発展しません。かつての豪族は不動産により更にリッチになり、ラッキーなことに海外に行けた人は、ビザが切れてもオーバーステイして稼ぎ、ブータンにビルを建てています。国営銀行なので海外送金により、不法就労を国も把握していますが、国にお金が入るのは良いことなので黙認しています。仏教が尊ばれ、絶対的な権威を持っていますが、形を重視するだけではなく、若者の悩みや現代の問題にも、仏教者がもっと近づいてくれるとより良いと思います。国が仏教に力を注いでいるのは、簡単にやられてしまう国であるからこそ、仏の力を借り、祈る必要があるからですね。国が王政で安定する近年まで、ブータンは戦いが続き、多くの血を流しました。殺生が最大悪の仏教だからこそ、王家の祖先がしてきた殺生のためにも、仏教に力を入れているのも確かでしょう。
ダラダラ書きましたが、幸せの国も色んな背景があり、知恵と力のある賢きリーダーがいたから、小国ブータンは有名になり、「幸せの国」と言われる今があるんですね。なんだかんだ言っても、この国が正しく・幸せであることは「仏教」というバックボーンなしに語れないと思っています。
(写真:この時期は野鳥マニアの朝が忙しいです)

2011年11月20日

ありがたい




ブータン国王&王妃の訪日が終わり、反響をみると短期間に多くの気づきを日本にもたらしたように感じます。ブータンを知らない人は、日本人に顔がソックリなのでビックリしたでしょうね。これもあって親しみやすかったかもしれません。国王は何度も祈りを捧げていましたね。福島でのプジャは日本人として「ありがとう」という気持ちで写真を見ると胸がいっぱいになります。ブータンでは祈りは普通のことですが、日本でこの姿勢に驚いたのではないでしょうか。手を合わせる姿は、祈りでもあり、感謝でもあり、思いが一番通じる姿勢で、謙虚さの現れでもありますね。多分、日本人の根っこの部分は、同じような姿勢を持っていると思います。いまは、どこかに忘れてきてしまった遠い記憶のようです。ブータンはかつての日本の良さ、美徳を今も持ち続けていると感じます。なので、色んな部分で共感できましたね。人間らしいというか、日本の皇族は環境的に国民と交わって普通に話したりは出来ないので気の毒です。現れ方がだいぶ違い、皇族と言えども普通でしたね。京都で傘を僧侶にそっとかけ、話題になりましたが、ごく普通のこと。王妃は銀座ブラして、ユニクロでウルトラライトダウンとヒートテックを買ったそうで、寒いブータンにはナイスなお買い物でした。スピーチも良かったですね。慶応だけではもったいない気もするので…。
携帯電話を例に挙げ、科学技術の発展が私たちの生活を目覚ましく変えたことを強調する一方で、そうした変化のペースに対応することの難しさについても触れ、経済格差や環境破壊などの世界的な課題を指摘。こうした課題を解決するための鍵は、基本的な人間としての価値観、すなわち、「人に対するあわれみ、正義感、そして誠実さを大切にすること」。「あなたが人生を振り返ったときに、後悔なく満たされていて幸せであることを祈ります」と。
色んな問題が起こって、経済優先で心を考えずにいた日本に、今回の訪日は色んな気づきを与えてくれたような気がします。ブータンは幸せの国で祈りの国です。仏教がすべてのベースにあるので、揺るぎがなく、優しく、正しく、幸せを実感できる国です。小さい国で貧困ですが、驚くほど豊かな国です。こんなシチュエーションの日本に、国賓級のVIPはなかなか来てくれないでしょうね。ホント、よく来てくれました。きっと、前国王も「よくやった」と国王を褒められるんじゃないかなぁ。
国会演説の全文

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2011年11月12日

極端な感じ


今日のブータンはどんよりしているので、ネットの繋がりがあまりよくありません。天気に左右されるなんて、さすが自然な国ですね。黄葉は進んでいます。曇りでなければ、日中は部屋にいるとポカポカ。窓際は暑いくらいです。陽が入らない部屋は寒いので、標高が高い分、太陽は大事です。タシパパはまだ観光シーズンが続いているので、シンガポールの女性5人組のツアーに出ています。フリーランスのガイドもしていて、今回はABCツアーの仕事。お客さんが既に到着しているのに、ホテルがほとんど決まっていない状況で、タシはかなり怒りながらも自分でホテルを探してスケジュールを変更したりしてました。人気のある会社はとにかくブータンにお客さんを来さますが、管理がしきれていないようです。今年の5月からブータン・リトリートをタシは始めましたが、日本人だけで5人の方が、旅行が良くなかったと耳にし、とても残念に思います。ブータンは高額の旅行なので、ツマラナイ旅はして欲しくないですね。ブータンの素敵をいっぱい発見してもらって、思い出に残る素晴らしい旅になると良いなって思います。
さて、ダライ・ラマ法王様の原発による発言があちこちで聞かれますが、法王様は原発が良いとも悪いとも言ってませんし、仏教者であるので、それを意見する立場でもなく、いつもいっているのは「すべてのいのちの大切さ」です。日本の原発の状況について知る由もないし、原発反対の人は法王に「原発はよくない」と言って欲しかったんだと思いますが、それは宗教者の立場として発言するものでもないですね。そこをどうしても法王に原発反対と言わせようとするのは仏教的ではありません。もちろん私も原発反対だけど、「ダライ・ラマ法王が反対といっているんだから、原発はよくない・・・」みたいな構造は違いますね。法王は「よく検証するよう」にと言ってますし、普段、法王様が対話する科学者達の多くは原発推進の人かもしれません。日本の詳しい原発のことなんて分かるはずないし、法王は仏教者ですね。原発問題で抜けているのは倫理的な議論ですが、法王の力を借りるのではなく、日本人自らの力で解決する問題だと思います。
(写真:友達が撮ったナイスショット)

新しいブロガーでの試し

2011年11月9日

宗教って・・・



ブータンはチベット仏教国です。仏教のために生きているような人がいっぱいいます。ただ仏教が権威的な風にも感じます。尊ぶことは重要ですが、あまりに尊び過ぎて、形に重きを置きすぎているようです。現代の問題に仏教がもっと関わったら良いのになぁと感じます。若者は就職が難しく、みな将来に不安を抱え、お酒やドラッグに走ったり、問題を多く起こしています。そんな現代の問題に、ブータンの仏教者が智慧を説いてくれるといいのになぁと感じます。「良いことをして、悪いことをしないように・・・」では、漠然としていて分かりません。もっと仏教者と市民が対話が必要です。お布施(寄付)はいいことだけど「寄付すればいい」というのは何だか金がモノを言う世界と一緒のような気がします。

先日、日本で法話や慰霊供養をして下さったダライ・ラマ法王は、日本からインドではなく、そのままモンゴルに行かれたそうです。世界で一番、多忙なお年寄りではないでしょうか…。年齢的にもお身体も万全とはいえないと思いますが、世界中に智慧を説かれ、そしてチベットのことを世界に知らしめていっしゃいます。現在、法王は政治的な立場からは退かれ、若い首相が誕生したおかげで、中国やコキントウ、毛沢東などを名指しし言及されています。政治的な地位に居た時は発言できなかったけど、バンバンと中国の悪さを言っていたで、もっともっと報道して欲しいです。モンゴルは同じチベット仏教徒がほとんどの国なので、法王を大歓迎しているでしょう。そして、中国に責められる同じ境遇でもあります。


来日の目的の一つであった東日本大震災の慰霊や被災者と共に悲しみを分かち合うために福島へ行かれましたが、お寺で法王のお話が聞けるのは「檀家さんだけ」と厳しく限定され、席は空席が目立ったそうです。お寺の外には法王のお話を聞きたい方々で、いっぱいいたというのは、まったく日本らしいですね。法王はそれを即座に理解し、お寺の話しの途中で「外へ行きたくなった…」と、外に出てお話され、海に向かって読経されたそうです。さすがです。法王の存在そのものが癒しであり、慰霊なのを理解していないが日本の仏教者ですね。檀家だけが癒されれば良いのでしょうか…。どうして日本の仏教者は「仏教」を本当に理解していないのか、考えてみました。


日本では人生の締めくくりのお葬式は仏教で、仏教者は多いけど、本当の意味では仏教的には生きていませんね。ブータンは国教としての仏教なので、国の支援があり、お布施や檀家がなくてもやっていけます。日本はお寺や僧侶に対し、国の支援(税金以外)はありませんので、各お寺が檀家を拡大し、お布施で生きて行くしかありません。なので、日本のお寺は「会社」と同じで経営が必要なんですね。そうなると檀家(株主)が重要で、他はどうでもいい存在。なんと悲しい仕組みでしょう。日本の仏教者が本当に仏教を理解して、昔のようにお寺や僧侶が精神的・物理的に困った人を本当に助けてくれる場になるといいですね。


ブータンが幸せであるのは、仏教が根幹にあるからだと私は断言できます。「幸せ」をもっと意識し、日々、生きることが大切だと思います。


(写真:コンビニをのぞかれる法王。お店を見るのは大好きだそうですが、欲しくても1日考えると、たいてい買わないで済むそうです。権威的ではなく、すごく近い存在に感じます。)



2011年11月6日

Don't worry. Never give up.



チベット人の焼身自殺が続き、気分がずっと沈みます。しかも、僧侶たちです。チベット仏教徒にとって、自殺がどれだけ悪いことかを知っている人達です。彼らには他に方法がないのです。私にできることは何だろうと思いますが、署名活動を案内するくらいしか浮かびません。焼け焦げていく写真も目をそらさずに見ます。せめて、私の中に強く記憶させなくてはと思います。


ダライ・ラマ法王はいま、日本にいらして東北被災地を慰霊され、明日インドに戻ります。この写真をみて、涙が止まりませんでした。こんなにかわいい子を残して逝った両親は無念ですね。私は3.11後があまりにつらくて日本を逃げてきました。産後1年少しの私には耐えられませんでした。卑怯だなぁと思います。ちゃんと悲しみにも向き合おうと思います。法王様は講演で質問に応え、「この地球には約70億人の人間が居るが、それぞれ皆悩みや心配事を抱えいる。悩みや心配事が無い人間は1人も居ない。だから、今の自分を心配する必要もないし、諦める必要もない」と。

2011年11月5日

被災地へのダライ・ラマ法王のお言葉


決してあきらめないで




決してあきらめないでください


どのような困難にぶつかろうと


決してあきらめないでください


よりよい心を育み


思いやり深いひとであれ


身近な友人のことだけではなく全ての命を慈しみなさい


心の平安を保ち、世界平和のために行動しなさい


平和を得るために尽くしなさい


もう一度言いましょう


決してあきらめないでください


どのような状況におかれようとも


あなたのまわりで何が起ころうと


決してあきらめないでください






尊い人生




毎日、あなたが目を覚ましたとき、考えてみてください


今日も目覚めることのできるしあわせを


わたしは生きている


わたしには尊い人生がある


決して無駄にすまい


自分の持つエネルギーのすべてを


よりよい自分を育むために使おう


心を大きく広げ


生きとし生けるものすべての命を助けるため


悟りを得る努力をしよう


あたたかな気持ちで他者と向き合おう


怒りや悪意を持つのではなく


精一杯、他者のしあわせのために尽くそう


2011年11月4日

協力してください!


現在WHITE HOUSEのホームページで米議会にチベットの現状を訴える陳情署名活動があります。
1.CREATE AN ACCOUNTをクリック。
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3.Registerをクリック。
4.メールが送られてくるのを待つ。
5.click on the link below to confirm this is a working email address:の下にあるリンク先へ。
6.sign in→自分のメアドとメールに書いてあったパスワードを入力。
7."sign this petition"をクリックすると署名完了。

11月11日までに25000人の署名が集まれば議会に提出できます。