2012年3月31日

急がなくていいよ

首都に住むブータン人の夢はビルを建て家賃収入で暮らすこと。ビルの土台部分を自己資金で作ることが出来れば、銀行からローンでお金を借りることが出来ました。アメリカやオーストラリアなどの英語圏に出稼ぎに行き、そのための資金を作っている人が大勢います。オーバーステイで稼げるだけ稼ぎ、2度とその国には行かなくていいそうです。ブータン政府は送金から事実を把握していますが、外貨が入るので黙認しています。今の金融問題でインド人労働者の支払うルピーが手に入らなくなり、ローンの全面停止や輸入制限など、さまざまな影響が出ています。トイレットペーパーが手に入らなくなったらどうしよう…と家族に言ったら、手で拭けばいいと、みな同じ応えに笑えました。ブータン人には容易ですが、そこまでブータンに染まれない私です。なので2パック、買い占めておきました。値上がりするものも出てくるでしょうか、サラダオイルとか石鹸とか。でも、いざとなればブータン産もあるし、スパゲティもしばらく食べなくてもいいし、何ら問題はないでしょうね。返済の真の意味を知らないブータン人にバンバンとローンでお金を貸した銀行・政府の判断ミスで、ブータン人が悪いとはいえない気がします。銀行のローン制度がなかった頃は親戚や友人のお金を借り、口約束で返済が思うよういかない場合、その訳を話し頼みこめば、貸した側も「仕方がない」と受け入れてくれます。現在の問題はブータン人の寛容さと近代化のギャップが生み出したものだと私は感じます。第4代国王の「情報量と欲望は比例する」は真理だと思いますが、情報化社会で欲望のコントロールは難しいですね。いつも驚くことが多いブータンですが、またまた驚きました。義妹が妊娠4カ月と言ってたのに母子手帳を見せてもらったら717日が出産予定日と書いてあります。現在6ヶ月です。アバウト過ぎて笑えますね。妹本人もビックリしていました。それともうひとつ。日本人が仕事を終え帰国しましたが、男友達の家族ぐるみで仲良くしていると聞いていたら「日本人はセルフィッシュだ」と。義妹はみんなが利己的なのではないと反論したそうで、理由を聞いたら食事をご馳走になったりしたのにお返しが無いと・・・。食事やパーティに招待されたら同等のお返し(物やお金)が常です。常識的なことは日本に比べ少ないですが、貧困国だけあって口減らしのため僧侶にさせたりシビアな面があり、したたかでもあります。関係は知りませんが、男友達の奥さんを妹ということにし、日本人が近くや親戚にいると潤うので、みんなで口裏を合わし、この奥さんとは親が離婚をするようにと。犠牲になる子どもがかわいそうですが、欲には勝てないのでしょうね。ブータン人の欲に怖さを感じる時があります。ブータン男には注意がいりますね。いずれはバレルだろうことも平気で、あんまり深くは考えないんですね。まぁ、驚くことは山ほどありますが、モノも考えようで私の物差しでは測りきれないのは、私の小ささで教えだと思い、そうすると進んでいけます。
(写真:うしろはブータンのお笑いで俳優。メモリアルチョルテンをぐるぐる)

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