2008年11月19日

先進国とは

現代ブータンの本を読んでいると考えさせられることが多くあります。環境副大臣がテレビで国民に向け「我が王国は環境先進国である」と宣言したそうです。経済発展をしていないことを逆手に、環境が守られていることを「国の良さ」として国民に認識させているんですね。ブータンという国は、国民に誇りを持たせるのがとても上手だなぁと感じます。国王が仰っているので支持している人もいるかもしれませんが、GNHを語る彼らは自信に満ち溢れています。ブータンのテレビは1局で、他チャンネルは海外情報が流れています。ブータンテレビ局での宣伝は絶大でしょう。環境と伝統文化の保護をGNHと相まって認識させ、それを誇りにする国民のプライドは、見ていると気持ちよくなる程です。
今日、ふと彼が来日したら、日本をどう思うだろうかと想像してみました。ブータンと日本の違いは圧倒的に緑の量でしょう。ブータンを旅していると目に飛びこんでくるのは、みどり・ミドリ・緑です。日本では緑はたまに登場し、直線的な構造物がほとんどですね。人間は直線的なものより、自然のような曲線の方が受け入れやすいかなぁと思います。人間自身が全てのパーツは曲線がほとんどで直線はないのでね。今年制定されてブータン憲法では国土の60%が森林で覆われていなければならないそうです。いまは70%を超えていて木を1本切るのにお国の許可が必要だそうなので、こういった意味でもブータンは“先進国”ですね。

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