2011年4月22日

ご加護





昨日は風はそれほど強くなく、日差しは夏のようでした。日本よりはブータンの方がこの時期は暑いみたいです。うちの大家さんは何かとどこかへ連れて行ってくれます。先日はサブジを買いに行きがてら、話をしに来ていた尼さんを家まで送りに行きました。山の上の方に独りで住んで修行しており、お部屋を見せてくれました。たくさんのリンポチェやラマの写真が貼ってある小さな部屋にお経を読む時の座布団が置かれていました。キッチンもベッドルームも質素で小さく、全体として家というより、小屋のような感じでした。瞑想をするための家と言った感じで、久々に別世界に来たんだなぁという実感が湧きました。昨日は近くの尼寺にリンポチェが来ると言うことで、テンちゃんと私を連れていってもらいました。前にもお会いしたことのある方で、若くて奥さんも子どももいるリンポチェです。みんなキラを着ているのに私は普段着だったので、すぐに外人とわかったようで“こどもは何人?”、“テンちゃんは何歳?”など、お話してくれました。大家さんも他のみんなは頭を下げたままでした。リンポチェのご加護でしょうか、テンちゃんも私もその後、晩ご飯も食べず、お風呂も入らずに爆睡してしまいました。


ブータンは“幸せの国”と言われ、GNHで国をアピールしています。観光客はわずかな期間の滞在でそれを実感し、みなブータンやブータン人に魅了されますね。でも、仕事をしたり、ブータンに住んだりすると幸せばかりを感じる訳にはいきません。まっ、こんなこと当たり前のことですが…。様々な問題がありますが、問題の捉え方がブータン人と日本人ではまったく違っています。日本人なら不満、ブータン人は仕方がないと受け入れます。そこがこの国は幸せと言われる大きなポイントだなって感じます。度量です。ここで幸せに暮らすことはブータン人を見習って、度量を大きくする必要がありそうです。日本人は既に色んな事を知り、持っています。第四代国王は“情報量は欲望に比例する”とおっしゃったそうです。既に知っていることのレベルを下げることは非常に難しい・・・。仕方がないと受け入れられる器を私もすこしずつ持っていければな、と思います。


テンちゃんは自分で何でもつかんで食べるようになってきました。ブータンのおやつであるシップ(コーン)を切りなく食べているので虫歯にならないように気をつけたいのですが、最近、歯ブラシは舌でブロックされてしまい、なかなか難しいですね。大好きなザウ(日本のポン菓子みたいな)は、気づくと家中にまかれてしまって、後が大変です。でも、たくさん食べて元気でいて欲しい、それだけが私の願いです。

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