2012年4月15日

風の国は・・・

義弟から、トンサの実家で買う物は塩と肉だけ、と聞いてすごいなぁと。色んな野菜やお米を作っています。油も自家製だそうです。使わない野菜は売ったり、あげたりもしています。トンサでは最近、電気が通るようになり、だいぶ生活は楽になったそうです。ブータンと言えども、首都ティンプーの暮らしは、野菜が手に入らないことや停電などの不安もありますが、トンサの両親は何があっても、たくましく生き残っていけるでしょうね。
最近、ブータンはすごいことになっていますが、うちは相変わらずで、趣味は何?と聞かれれば、いまは白髪抜きぐらいです。A型としては規律を乱す白い主張が許せないんですね。毎日、同じような日々ですが、朝、起きた時と、夜、寝る時に“幸せだなぁ”と実感します。海外で暮らすと生活がスムーズではない分、生きることへのありがたみをガンガンに感じるんでしょうね。ブータンに居ると、環境のせいと思いますが、丁寧に生きることができます。そんなブータンはバブルがはじけ、国が改革をはじめたようです。国連からやっと戻ったジグミ・ティンレイ首相がおととい、国営放送BBSで国民へメッセージを送りました。ゾンカで英語でないので、正確ではないかもしれませんが、ざっとこんな感じです。

ブータンの開発は海外の支援で行われている。ブータンの利益の半分は海外、特にインドへ流れている。店で売られているものはインドからの物が多く、生活のほとんどがインド産を占めている。最近は安いインド産の野菜をブータン人が買い、ブータンの農家は野菜を作っても売れないとかと心配もしている。ブータンの農家もケミカルな物を使うようになり、農家はそれを詳しく知らずに使っており、それらを食べているブータン人の身体は弱くなってきている。今回のルピークライシス(金融危機)は、政府も銀行もたくさんのmistakeをした。ローン制度も詳しく調べず、お金をかしたりしていたので、これからは審査など、管理をきちんとする。インドに電力を売っているため、充分、国に資金はある。5月からインドの野菜はすべてストップするようする。今年から冬でも野菜を取れるよう、政府が農家にビニールを提供する。薬については大きな問題がある。インドからブータンに薬が届いた後、病院まかせで管理がされておらず、大まかな方法で、患者が薬で良くなっていないため管理を徹底していく。国連会議に出席し、無駄なお金を使っていると考える人もいるかもしれないが、参加には理由がある。国連には多く国が参加しており、アメリカや日本などの大国がブータンのGNHに興味を示し、ブータンは小さな国であるが、世界から注目されている。GNHで間違ったことをやってはいけないし、発言も慎重になりプレッシャーも大きい。最後に、決してセルフィッシュ(利己主義)であってはいけません。

以上。最後は政治家やリーダーに向けての発言でしょうね。そして、今日知ったのは、ゴミを放棄した場合、罰金制が始まるそうです。ブータンはとてもいい国なのに、ゴミだらけ・・・。それが改善されれば、本当に素晴らしい国になりますね。近年になってプラスティック系の物がブータンに入るようになり、その前までは自然に還るものしかなかったため、捨てても問題ありませんでしたが、今は違い、ゴミがずっと残っています。どんな人格者でもポイ捨てをしてしまうのは、小さな時からの習慣なんでしょうね。捨てるのは良くないことだと分かっていて、ブータン人は止められません。ペナルティ制以外、考えられなかったので、良い対策だと思いますよ。しかも、びっくりするような罰金額です。インド産の野菜を止めることやゴミ放棄も、すぐにバッチりいかなそうな国民ですが、良い方向に行くことは間違えないでしょう。ブータンはリーダーの決断力が素敵だなって思います。
(写真:スタンディング・ブッダがタイより贈られました。公園の横にあります)

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