2008年9月8日

祈ることの勇気

ブータンでは「ダルシン」や「ルンタ」という祈りの旗が、あちこちでたなびいています。この旗には経文が書かれており、風が吹くことでその祈りが天に昇っていきます。「マニ車」の中には経典が収められていて、これを一回転させれば経文を読んだことになるそうです。合理的なお祈りの方法ですね。「オム・マニ・ペメ・フム」(Om・Mani・ Pedme・Hum)とマントラを唱えてながらマニ車を回します。悪業から逃れ徳を積み、苦しみの海から出て悟りを開く助けになると信じ、この真言を唱えます。簡単に言えば、輪廻の輪から解放ですね。彼は「明日はお寺でお祈りしてくるよ」、とよく言っています。ブータンの人々は仏教が生活の一部、というより、むしろその教えを守るために生きている気さえします。祈りという行為は、何かに任せることであるので、一見、努力不足なイメージがありますが、大いなるものに任せることにこそ、私は勇気を感じます。ちゃんと生きているから、祈ることができるんですね。私の場合は、まず恥ずかしくないように、ちゃんと生きるところから、始めようと思っています。

0 件のコメント: