2009年9月18日

チベット人抜きの「聖地チベット展」

本日、「聖地チベット展」のマスコミ発表、及び開会式が行われました。展覧会を見たある美術関係のマスコミの方から「なぜ、こんなに素晴らしい作品を日本に持って来れたのですか?」と質問がありました。あまりにすごかったので、見ながら不思議に思ったそうです。これまでの歴史を簡単に説明すると、その方は肝心な説明が全くなされていなかった…と、感想をもらしていました。

展覧会の実行委員長に楽監督がチベット人を連れお話を伺った際、「自分達はどちらよりでもない、ニュートラルの立場での展覧会をしている」と言っておきながら、チベット人達は悲しいでいることを伝えたら、なんと「自分の認識では“チベット人”というのは存在せず、“チベット族”だと思っている」とのこと。その場にチベタンがいたのに関わらず…。私はこれを聞いて、ぐっと涙をこらえました。我々と同じ日本人が、苦しむチベット人を目の前に、そんなことを言っているのです。チベットの方は、慣れているから大丈夫、と仰っていたけど、心が痛くて痛くて、しばらくの間泣かないように踏ん張っていました。これって中立ではなく、中国政府が言っていることと同じなんですね。更に驚いたことに、開会式はまるで中国人の同窓会のように、ほぼ中国の方々で占められており、チベットの民族衣装チュパを着た女性達も皆な中国語で話し、会場を背に記念写真など撮っていました。今日の抗議は平日でしたので20人くらいでしたが、プロも登場し「盗掘市へようこそ!」などと、ノボリを立てたイケメン右翼青年が、大活躍しておりました。チベット国旗と「聖地チベットはチベット人のもの!」という横断幕を掲げ、開会式を見ていましたが、邪魔するように車を停められて、ずっとエンジンをふかしっぱなしで、嫌がらせもされました。テープカットの際に、大きな声で「Free Tibet!」と皆で叫びました。会は台無しですね。ふふふ。委員長が言うように、もしチベット人がこの世に居ないのなら、中国人もこの世にいません。いるのは野蛮人ですと、言い返してやりたい気分です(みんなじゃないけどね)。

今回の展覧会抗議への署名用紙が出来ました。メールでお送りしますので、ぜひ、ご家族などにも署名の協力をお願いします。ご連絡お待ちしております。

(動画はラジオフリーウイグルさんのビデオ)

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