昨日、シソをいただいたので久々に素麺を堪能しました。雨でお洗濯物がなかなか乾きませんが、緑は喜んでいるようです。昨日は大家さん一家のカブセ(お菓子)作りのお手伝いをしながら3つも映画を見ました。とても良い内容で、ブータンも良い映画を作っていたので安心しました。最後に見たのはチベットの映画で、ブラックマジックという闇のプジャのようなストーリーで面白かったです。呪って殺したら、結局、カルマで自分に戻ってくるんですよね。良いことをいっぱいしないと、と実感しました。大家さんの所の赤ちゃんパパは学校の先生をしています。私が撮った皆既日食の映像をダビングさせて欲しいというので、編集もしていない状態でそのままを渡しました。学校で生徒に見せるそうです。私の変な英語で興奮した声やタシさんの吠える声も入っていて恥ずかしい気もしますが、臨場感あふれて、感激が伝わっていいのかもしれません。映像ではわかりませんが、私はあの寒さや風など、体全体で感じた皆既日食を絶対忘れないなと思います。インドでは妊婦は皆既日食を見てはいけないというお達しが出ていたそうですが、思いっきり見ちゃいましたけどね。写真は妃殿下が川に流された遺族を慰めているシーンです。親は気が狂う寸前でしょう。今回を教訓に川は水かさが増して怖いものだと知ってもらえると良いのですが…。タシさんも水中メガネが欲しいというのでプールで使うと思っていたら、川で使うと言っていたので、川は怖いんだと言い聞かせましたが、どうもブータン人は“大丈夫”主義で、後に起こる可能性についてはあまり気にしないようです。最近、ジュミの表情がすぐれない時があります。ジュースをこぼしたり、皿を割ったり注意も散漫です。どうやら勉強をあまりにしないので、大家さん達に“お坊さんにさせる”という発言を気にしているようなのです。しかも、東の遠くの寺院に親戚の僧侶がいるので、そこに預けるという話なのです。大人は勉強をしない戒めで言っていますが、この国は子供の僧侶も多いし、実際に親戚がいっぱい僧侶になっているので、ジュミは考えているのでしょう。それでも勉強はしません。大家さんは勉強をするか、僧侶になるか、どちらかだと言っています。来年にすごくいい寺院が出来るそうなのです、でもジュミの気持ちは分かります。私も勉強を小さい頃は一切しなかったので…。話違いますが、最近、両眼2.0の驚異の視力が、老眼が入ってきたのが、なんとなく物が見難くなってきました。妊婦のせいもあるのでしょうか…。
2009年7月30日
勉強は嫌い
2009年7月29日
準備
昨晩は花火のような音がずっとしていました。花火大会がブータンでもあるのでしょうかねぇ…?かわいそうな事故があり、子供達が大勢、川で流されてしまいました。水かさが増し、救助が上手くいかなかったようです。よく川で遊んでいるシーンを見るので、怖いなぁとは思っていましたが、雨の時期はどっと水量が増えることもあるので危ないですよね。きっとまだまだそんな情報もこの国では常識ではないのでしょう。雨が少しつづきましたが、昨日は洗濯物を干せました。雨期なのに雨がやはり少ないそうなので農作物が心配ですね。こっちのお野菜は外は普通なのに切ると中が空洞だったり、することがあります。無農薬なのでローカルの野菜をなるべく食べるようにしていますが、大きさはやはり小さめになります。大家さんの菜園ではナスが出来たのですが、ひとつだけしか実がなりません。みんなしてどうやって食べようかと話しています。さて、この部屋を借りて下さる方が決まりそうで、来週に入ると帰国までで忙しくなりそうなので、片づけを開始しています。大家さん一家が総出で手伝いに来てくれます。妹も手伝ってくれるのですが、やはり不向きなようで、本は折れ曲がって箱にいれてしまうし、洋服などは長く留守にするのでたたんで欲しいのですが、突っ込みます。彼女のしまうの定義は突っ込むなのですね。言ってもだめなので、結局、妹担当分はやり直しになっちゃいます。大家さん一家はものすごい丁寧に、しかも、限られた箱なので、上手に入れてくれます。半分くらいは準備も終わりましたが、タシさんが一人になった時、洗濯機も炊飯器も使い方がわかんないので、心配ですね。どこになるがあるかなんか全然把握していないし…。8月下旬からはタシさんも宿なしになり、前の生活に戻ります。いつも友人宅や親戚宅で暮らしていました。野菜市場にはガイドで行っても野菜を買ったことがないというくらい、まったく図々しく人様のお世話になるのが得意です。一人でアパートで生活するのは、家賃がもったいないと節約主義の彼らしいです。最近は日本食にも慣れ、ブータン料理を作ると辛いと言っていたので、エマ度が落ちていましたが、きっとよそのお家でご馳走になって復活するでしょうね。それにしてもグータラの妹はこっちはお片づけしているのに、ベランダにフトンをひいてDVD鑑賞に浸って大笑いしたり、一緒に歌ったりしています。大家さんからはクレイジーリンジンと呼ばれていましたが、若干そんなところも有りですね。かわいいのが私のいない間にシチューを食べてみたらしく、歯型バッチリのチキンが入っていました。口に合わなかったのかも・・・。
(写真:コーンを揚げたもの、シップといって美味しいよ)
2009年7月27日
痛み
ここ何日間かネットができませんでした。タシさんがボスに急に呼び出されて、そのまま出張のことがあったりしてネット延長手続きが出来きずにいましたが、やっと開通です。最近は帰国も迫ってきたし、このアパートを貸し出せる人が見つかりそうなので、その準備も始めています。私がいるうちに片づけができ安心です。9月から貸し出しをする予定で、家具も貸す物と貸さないでキープしておくものなどを整理し、リスト化して契約のようなものを交わします。外国の方なのでブータン人よりスムーズに事が進みそうで、大家さんも安心していました。タシさんは昨日ボスに、自分ばかり休みなく仕事がハードで妻も妊婦でたくさんヘルプが必要なので、休みが欲しいと話し、理解を得たそうですが、さぁ、どうなるやら…。
さて、最近は高僧づいています。おととい25日はお釈迦様の初転法輪だったので祭日でした。近くのラカンにブータン人が車に写真を貼り付けているラマがいらしていたので、大家さんのお婆ちゃんに連れられてまたまた行ってきました。すごい行列でアイドルの握手会のイメージでした。次々にラマの前に行き、何か棒のようなもので頭に触れてもらいます。私の番になると周りが日本人と紹介したので、日本のどこから来たのか聞かれ、カダを掛けて頂きました。この国では外国人は何かと得します。日本は特にJICAの支援が有名なので、好意的にみてくれます。若くてユニークな感じの僧侶で、新車にプジャをする時に(こちらでは事故などないように車に加持します)、この車は日本製か、日本の車だったら加持はやめようかな…と。私がヒュンダイなので韓国ですとお応えしましたが、韓国製と分かっていたので、そんなことを言ったのでしょうね。ジョークが好きそうで、いたずらっ子のような表情をしていました。
昨日は日本語を学ぶ女の子の2人の会話練習に付き合いました。13歳のとてもオトナシイ子たちでタシさんより日本語を分かっていました。ただ話かけても相づちがないので理解しているのか、していないのか分からず、相づちの重要性を実感しましたね。とても優秀そうな2人で、いつか日本に行きたいそうです。ぜひ、来てね!私はひとつ心が痛むことがありました。この国では小さな子どもが働くことを容認しています。さほど変わらないくらいの年齢で、かたや日本語を習得し、かたやベビーシッターの仕事を子供がしているのです。私は最初、なんでこの子は座らないんだろう…、まったく子供らしくない表情をした子供だな、と気になりました。心の声がもろに顔に出ています。実子のほかにも何人か子供がいるそうなので、その子も養子の一人なのかもしれないし、メイドの子供なのかもしれません。メイドの子供として、親にベビーシッターをするように言われているのかもしれません。子供なのに大人と同じdutyがある表情でした。私の家のベランダ隣の家にも、同じように小さいのに学校も行かずにベビーシッターをしている子がいます。私は最初、スゴク仲の良い兄妹なんだなぁ…と微笑ましく思っていました。兄妹や親戚などが小さな子供の面倒を見るのは、とても尊く感じます。ジュミがあの子は学校には行っていなくて、あれが仕事なんだよ、と教えてもらった時から、それまで微笑ましかった風景が一転してしました。現実の世界を知ることはとても大切なことだけど、こんな光景を子供に見せることは一番私がしたくはない教育です。ベビーシッターの当人は子供の面倒をみることをそんなに嫌がっていないのかもしれませんが、子供に仕事をさせるのは、やってはならないことだと私は思います。お金で他人に雇われていることと、親の農業を助けるのとは話が違います。私がこの国で唯一嫌だと強く感じたの児童労働であり、子供を平等に扱わない大人の醜さです。私は子供は大好きで長年、途上国の子供の支援をしています。お金がどんなにあったとしても、子供だけは平等に扱って欲しいと心底感じるし、この悲しみと怒りを生涯忘れてはならないと思い、記録しておこうと、ブータンの闇をあえて残そうと思います。
モヤモヤした心境で家に帰った時、ちょうど大家さん一家が畑仕事を休み、一人の小さな僧侶を囲んで話していました。小僧さんはプリントされたタンカ(仏教画)を売りに歩いていました。同じ児童労働でも意味合いが違います。大家さん一家はとても信心深く、ジュミと同じ歳の若い僧侶を励ますように、タンカを買わないかとアパートの住人みんなに声を掛けています。もちろん私もいつくかある中から気に入ったものを買いました。遠くブムタン出身だそうです。親元を離れ僧侶として生きる小さな子供と大家さん一家やこのアパートの住人達が僧侶に優しく話かける会話の中、人間のあるべき人の姿を見て、人間が美しいと思える感覚を取り戻し、ブータンで見てきた全てを私の糧にしようと、とても良い経験をさせてもらっているな、と感じました。この国にいると視野や狭くなりそうなの要注意ですね。
(写真:お布施のお菓子、分けて参加者へ配られる)
2009年7月23日
興奮冷めやらぬ
昨日はあちこちに祈りに行きました。シムトカ・ゾンという1629年に最初に建てられた古い寺院に最初に行きました。今は改修され景色にマッチしたとても美しい場所でした。中の壁画なども素晴らしく、仏像をみながら、なんだか京都の三十三間堂を思い出し、日本のお寺のような不思議な感覚になりました。帰り際に改修の説明書きがありティンプーを訪れ、その時に亡くなった日本女性がいて、その方の寄進によるものだと書いてありました。聖地に行って命を落とすということって、よくあるようです。中にいる間“なんでこんなに日本を感じるのだろう…”と思っていた理由がそこで分かりました。
帰りにはボタニカルガーデン(植物園)に寄りましたが、いまは真夏なので植物たちも水を欲しがっているようでした。とても眺めがよく、大家さん一家とそこで赤ちゃんを中心におやつを食べながら休憩し、その後、インド人街にも寄りました。そこにはインドから入る激安のお店があり、大みそかのアメ横のような賑わいで圧倒されました。帰りにもう一つ寺院により、夕方近く人がだいぶ少なくなってからメモリアル・チョルテンに行きました。日中はブータン市民が全員集まったかのようでした。昨日は濃い一日でクタクタでしたが、今日になり妹がトンサから戻って家に来たので、更に刺激的な日が戻ってきそうです。1週間でハワイにでも行って来たかのように真っ黒になって帰ってきました。お父さん・お母さんのお手伝いをたくさんしたんでしょうね。大家さんがマツタケを大量に手に入れ、半分分けてくれました。妹に聞くとマツタケは大好きなようで、マツタケご飯を気に入って食べていました。これでもか、ってくらいマツタケの入ったご飯です。贅沢ですな。
(日本人ツアーの皆さん)
2009年7月22日
すごい日でした
こういう体験はめったにできるものではないですね。タシさんは少し怖がっていたようです。皆既になる前に、夜が急にやって来たように暗くなり、寒くなって身震いがしてきました。急激な天候の変化にちょっと怖いと思ったところで皆既になり、その瞬間、太陽のコロナがバァーっと光って、細いリングのような状態になりました。鳥肌は立つし、自然と涙があふれました。そんな状況でみていると3分くらいした後に、ダイアモンドリングがキラッと光り、その後は思ったり早く辺りが明るくなって、暖かくなってきました。普段、太陽のことを意識的に考えたりしないけど、太陽の影響をどれほど受けて生きているのかということが分かりました。太陽が欠けて皆既に近い状態は何とも言えない恐ろしさが襲ってきましたが、ブータンでは皆既日食は不吉なこととして捉えられています。昔の人は情報がないので、太陽が隠れて行くことにものすごく恐怖心を感じたと思います。チベット仏教はその影響を受けているのだと思います。ここブータンでは、そんな理由もあって今日は一日中、祈りが捧げられていました。学校はお休みとなり、近くのメモリアル・チョルテンは人々であふれかえり、皆が一心に祈りを捧げていました。日本に帰ったらビデオ鑑賞会をしますね。さすがブータン、音もスゴイので。大家さん一家は信心深いので、今日はたくさんの寺院に行きました。チョルテンでは高僧の方に頭を触っていただいたり、今日はあまりにも内容が濃く、朝5時には起きたので頭がまとまりません。以上。
(写真:水色の方がお妃さま)
2009年7月21日
リハーサル
今朝は5時半に明日の皆既日食に適した場所をチェックしに行きました。明日はあの場所も混雑しているでしょう。晴れるかが問題ですね。日食グラスは発売前に予約していたぐらい気合が入っています!NHKのクルーも来ており、ブータンでの皆既日食も生中継されるようですよ。木星に地球サイズの何かが衝突したらしいです。これって皆既日食に関係あると思うのは私だけでしょうか。東京では75%の日食が9:55に始まり、最大が11:12、終わりが12:30です。ここブータンは日食が6:00に始まり、皆既が6:58、7:00に皆既が終わり、8:04に日食が終わります。メモリアルチョルテンも明日の日食に向け、大がかりなプジャがあるようで、昨日からお坊さん達がはしごに昇ってデコレーションしています。余談ですが、飾っているのを見ていて発見しました。ブータン人はそれほど身長が高くないのですが、お坊さん達はかなり身長が高く、スラーっとしている人が多いのは、きっとお寺がこの国では食事に困ることがなく、栄養が行き届いているからだろうと、勝手に思っています。♪あ~した、天気にな~れ!
略奪した宝で展覧会をする無神経さ
すでに開催された九州博物館での「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」 展には、14万人が来場しています。この展覧会は世界で行われ、9月に東京・上野のほか、北海道立近代美術館・大阪歴史博物館・仙台市博物館などの公の場で、今後も展開されていきます。これまでにこの展覧会はチベット人やチベット支援者が抗議をしてきました。そして、現在もなお続くチベット僧への弾圧・拷問・死刑宣告がされるの最中、日本全国でこの展覧会は行われます。
中国政府は「自分たちはチベット文化を保護している、そしてチベット支配は善意あるもの」ということをこの展覧会と通じ、世界に宣伝しようとしています。あまりの美しい美術品を見れたことに感謝してしまうこともあるかもしれません。それほどまでにチベット文化は美しいものです。ただ、ここで考えなければいけないことは、彼らはこの素晴らしいチベット文化を破壊し、それまでの宝を奪い、人間の尊厳さえも無視し、チベット人の浄化をし続けているのです。この展覧会が中国政府のプロパガンダであることは断言できますね。
展覧会のタイトルにある「ポタラ宮」は、ダライ・ラマ法王の住居でした。それを中国人民解放軍は侵略しましたが、この展覧会には、そんな説明はないそうです。そして、チベット文化の代表とも言える法王が亡命されたことや、今もなお、チベット人が中国の支配下で弾圧を受けていることには、一切触れられていません。こんないい加減な展覧会を、公の美術館・博物館で開催し、日本側の主催者も真実を知らされぬまま、主催者として名を連ねることになり、見事に日本はだまされ、馬鹿にされている訳なんですね。
このようなことを知れば、かえって実際の展覧会を見てみたい、という心境になる方もいるでしょう。私はそれを止めはしません。けれど、この展示会の背景について、ぜひ考えていただきたいと思います。ダライ・ラマ法王でさえ、もう50年以上、展示される仏像を見ていないのです。
日本人は仏像好きな人が多いですね。美術館めぐりも人気があります。私たちはこの展覧会を見た方々に、真実を知って、いまいちどこの展覧会を通じ、中国政府がどんなことをしているのかを考えていただければと思います。よろしければ、この展覧会に対する抗議の声を一緒にあげてください。上野の森美術館の館長宛てに、真実を知ってもらうための手紙を送るキャンペーンをしています。ぜひ、皆さんもご協力くださいね!
2009年7月20日
夏本番
6時半に外の眩しさで目覚めました。でも朝は標高が高くって空気が澄んでいるせいか、お外は日陰に入ると寒いくらいです。タシさんは昨晩、友人のガイドが急に具合悪くなりピンチヒッターで、1日だけのガイドに行き、今日もタクサン寺院に行っています。昨日はすごく暑くって、たぶん、話からお友達は熱射病になってしまったんだと思います。蒸さないのですが、やはり太陽が近すぎるので正午の頃は帽子と日傘とサングラスがあって、やっと歩ける眩しさです。今日は日食撮影のリハーサルを家でやってみました。太陽の光を抑えるフィルターをビデオに取り付け、それでも太陽はギラギラしていますが、どうにか上手く撮れています。日食グラスもいくつか持ってきているので、役立ちそうです。明日は現地に行ってリハーサルをしてみようと思います。あとは晴れることを祈るだけですね。
暑くなってきたので、チョルテンを周る女性たちのキラを見ると、パレオをキラの代わりに来ている人を多く見かけるようになりました。パレオなら薄いし巻くだけで気軽に着れるのでいいアイデアですね。私もいくつか持っているので、今度ブータンに来た時には持ってこようと思います。けど、全部イルカ柄なんですけどね。
連日、アーチェリーの大会が行われています。タシさんの出場は何回かありますが、それ以外は審判などの仕事があります。昨日は大臣が矢を放つということで大変そうでした。大会には民族衣装の“ゴ”が必須なので、炎天下暑そうです。一応、薄い生地で、色が白っぽいものを着ていきますが、我慢大会って感じですね。タシさんが昨日、“太ったみたい、股が擦れる”と言ってたので笑っちゃいました。アーチェリー大会中は3食、会社がホテルなどのレストラン料理を用意してくれるそうなので、益々太る一方です。なので、これからはちゃんと毎日、体重計に乗って測ろうと思います。データ入力する時、自分の身長は知らない、というのがブータン人らしくって笑えました。私も彼も現在は“肥満”と表示されました。
(写真:赤ちゃんママより差し入れ。ゴーヤとコーンのフライ。酒のつまみ系な美味しさ。ブムタン出身のママはお料理のバリエーションが広い)
2009年7月19日
贅沢三昧
タッシーは早朝からアーチェリーに行きました。自分が出る訳ではありませんが、彼の会社がトーナメントのオーガナイズをしているので、何かと忙しいようです。昨夜も、スコアの整理で遅くに帰ってきました。朝、行く前に車を必ず洗います。自分自身は毎日洗っていないのに車が宝物のようですよ。ブータン人は毎日お風呂には入らないようです。こっちの暑さは日本と違ってカラリとしているので、1日入らなくても気になりません。それと水で頭を洗ったりするのも平気なようです。よく外で洗っている人とかを見かけます。
さて、昨日は久々にちゃんとした雨模様になりました。大家さん一家にサブジマーケット(野菜市場)に連れて行ってもらいましたが、市場の周辺は水が貯まりやすく、下水処理がうまく行っていないようで、周りがプールのようになっていました。建物は新しいのですが、肝心な部分の工事ができていないのが、ブータンという感じです。建物も雨漏りがするので、お店の人達は雨を避けるように通路に野菜を広げたりと大変そうでした。雨の日も風の日も、冬の寒い時も夏の暑い時も、屋根はあってもオープンエアーな市場は大変ですね。お店の人はお昼寝したり、そこでお弁当を広げたりしていています。赤ちゃんもそこで寝ていたりしています。大家さん一家はこれでもか!っていうくらい、色々と探し周って様々な種類の唐辛子を買っていました。そこで発見したのがブータン産の“マツタケ”です。なんと10本で150ヌルタム(300円)です。ってことは一本30円ですね。ヒー、早速購入です。ブータン人はマツタケに見向きもしません。私はウキウキ気分で帰って早速マツタケご飯にしました。それとホイル焼きもしてみました。香りがとてもよかったです。ご飯はブータンのパサッとしたお米だったので日本ほどの味は出せませんでしたが、一日たったら更に美味しくなっていました。ホイル焼きもこんな贅沢すごい、と思いながら食べ、ジュミにあげたら、ウェっとしていました。さて、今日はどんな食べ方してみようかなぁ…。7月がピークのようなので、サブジで目を皿のようにして来週も探したいです。私が帰る8月までにフレッシュなマツタケがあるようなら、お土産にと大家さんに1キロ手配してもらうことにしました。手に入って帰国したら、早い者勝ちのお土産になるので、欲しい人は早めにね。
2009年7月18日
見えない力
日本では4キロまでの郵便物が一律350円になるそうで、やっと民営化された良さが出てきましたね。佐川もヤマトも大打撃ですね。安くなる価格競争は大歓迎です。さて、ブータンもだいぶ夏らしくなってきました。夏の日の午後は日本と同じように体がだるくなってお昼寝したくなる気分になります。タシさんの髪が少し伸びていたので、長くなったね~と。長いのと短いのどっちがいいと聞かれたので短い方が好きだと言ったら、お坊さんのような頭になって帰ってきたのでビックリ。新学期が始まったので、みんな一斉に髪を短くしているので面白いです。短髪のタシさんは弟のお坊さんにソックリになりました。インドにいる弟は、たまに私の英語が上達したか電話をかけてきてチェックします。陽気なお坊さんです。昨日、友達のブログをみていたら、スタバの抹茶フラペの写真が載っていて、すーごく食べたくなり抹茶は家にあるので、アーチェリー中のタシさんに電話して“赤ちゃんがアイスクリームを食べていと言っていますけど…”と伝言したら笑っていました。ちょっと溶けてたけどおいしかったです。晩になってタシさんがパロに出張に行き、大家さんが高僧がいらしているから一緒に行くかと誘ってくれました。600人くらいの僧侶を抱えたお寺の高僧だそうです。急だったのでキラも着ずに行きました。お寺やラカンではなく、ダショーと呼ばれる偉い方のご自宅にいらして、大家さん一家とドア隣の妊婦さんと私の10人が前に座り、短いお経を読んでいただきました。その間に頭とコツンと何かで触れられました。帰りには丸薬のような物と祈祷された首に巻く紐をタシさんの分もいただきました。大家さんのお婆ちゃんは妊婦2人を紹介してくれ、祝福していただきました。とても穏やかなイイ顔をしたお坊さんです。大家さん一家はとても信心深く、お寺への寄付金などをあちこち回って集めたり、近くのラカンでイベントがある時は中心になって、働いています。ジュミもその影響で、ウソはついてはいけないし、自己中心になってはダメでみんなでシェアするんだよね、とよく言っています。街を歩いていて、いきなり5ルピーというので、何でか聞くと道の向こうに座ってドネーションを募っているお婆ちゃんに、渡しに行ったりしています。勉強は嫌いだけど、とてもイイ子です。大家さんの息子は今、インドの大学な夏休み中で帰省していますが、近くのラカンでの早朝と夕方の読経に通っています。今時のカッコイイお兄ちゃんですが、すごく信心深いです。私の母もとても信心深い人でお経を毎日唱えています。小さな頃からの影響もあって大学院では仏教を研究対象にしました。根本のところがタシさんや大家さん一家と同じなので、すごく分かり合えるのだなぁと感じます。
昨日はタシさんと話をする時間が取れ、夢や仕事について色々と話し合いました。里に帰って、あらたな事業が浮かんだようです。金額や内容を聞いて、悪くないので、タシさんの責任の元でやってもいいんじゃないの、と応えました。彼はとにかく良く働きます。自分の観光の仕事以外に、大きくはないけど、小さく少しづつ稼ぐことを色々考えています。観光業の人は大概、観光時期以外は仕事がないので仕事をしないようですが、彼はそんな時間をあちこちに行って色々と仕事してきます。ブータンの友達に言わせると、何でそんなにタシはいつも忙しくて、仕事をしているんだ、と言われるそうです。ただ本人は何もしないよりも、いつも色々と仕事のこと考えて、働くのが好きだそうです。そんな話をきいていて、誰かに似ているなぁと思ったら私の父でした。仕事が趣味というか生きがいで、しかもスポーツが好きというところも同じです。タシさんは前世は日本人ですね、きっと。
ブータンに来て、体の底から幸せな感覚が湧きあがってくることが多くて、この国の見えないパワーを感じざるを得ません。洗濯物を干していたら、大臣宅のお巡りさんがガチャっとライフルのチェックをしていて、怖くなりました。いまのところこの国で怖いのは身近なライフルと私の血を好むノミくらいですね。
2009年7月17日
カレーが食べたくなる訳(日食情報あり)
タシさんはとんぼ帰りで昨夜遅くに戻ってきました。ブータンでは夏休みが終了し、子供たちも学校へ行っているせいか、静かな昼間が戻ってきました。そして、お隣の家のV6の岡田君に似た運転手さん戻ってきたので、朝からウキウキしています。私はあんまりカレーが好きな方ではなかったのですが、こっちに来てから、インドのカレーがむしょうに食べたくなります。その理由が今朝、分かりました。香りです。階下にはインド人の親子が住んでいます。今朝、窓を思いっきり全開したら、香辛料のイイ香りがプ~ンと漂ってきました。さぞ、美味しいカレーなんだろうなぁと想像しながら、こっちはルーを入れたら簡単にできる日本のカレーをつくることにします。タシさんは大好物です。ジュミもだし、大家さん一家も日本のカレーは大好きです。階下のインドの方はお父さんが車の会社、お母さんは学校の先生をしていて、会うと必ず声をかけてくれます。街に行こうと歩いていると、お父さんは送ってあげるよ、と優しくしてくれます。2人姉妹ですが、先日お姉ちゃんはインドの寄宿制の学校へ行ってしまいました。なので、妹は一人で寂しいのか我が家へピンポンと。“アンティー(おばさん)、お部屋の中で遊んでもいい”とやってきます。何して遊ぼうかと聞けば、パソコンでゲームがしたいというので、簡単なのを教えてあげました。とても礼儀正しくって、何かをいじったりする前に必ず、“やってもいいか”と尋ねてきます。とても良い教育を受けているな、と感じます。インドへ行ってしまった方のお姉ちゃんは色んな問題を起こす子だったようで、大家さん一家はハラハラしていました。大家さんが大切に育てはお花を全部刈り取ってしまったり、お風呂場の窓から男の子のようにオシッコを外にしちゃったり、先日は自転車遊びしている別のお子さんを階段から落としてしまったり…。活発な子なんでしょうが、アパートとしてはインドに行ってくれたので、少しホッとしていることでしょう。インド人は同じ外国人でもブータン人に差別的な視線を送られているような気がします。大家さんのお婆ちゃんもインド人を家に入れてはダメ、なぜなら物を持っていくから、と言います。ブータン人はそんなことしないけど、信用してはいけないと諭されました。ブータンで3Kのお仕事はインドの方がしています。人口爆発するインドではブータンで仕事ができることはイイことなのでしょう。インド人も色々居ると思うので、皆が皆な泥棒するとは思えませんけどね。私は階下のインド人一家と仲良くなれたことで、偏見がゆるやいできています。インドのテレビでも皆既日食の話題がやっていますが、直接太陽を見ないようにと促しています。タシさんはブータン人は皆既日食の時は、ワーワー騒いでお坊さんたちはプジャをすると言っていました。陽気なブータン人なので、きっと日本人とは反応が違いそうで、それも楽しみです。首都ティンプでは皆既とまではいかず、98%くらいのようなので、インドとの国境の皆既の場所まで行きたいと言いましたが、あまりに遠いのと、道が天候で遮断されているところがあるそうなので、ティンプーで観ようと思います。こちらのサイトで、日食の程度と時間が分かりますので、ぜひ、確認してみてくださいね。
昨日は5ヶ月目の戌の日だったので、水天宮の腹帯を巻きました。昨日は本当に大きなお腹がしんどく初めてなった日だったので、腹帯は理にかなったものなんだなぁと感心しました。それにしても5ヶ月でこんなにお腹が重くて、あと半分(きってるけど)どうなっちゃうんでしょうね。
(写真:インドガールのバビーちゃん)
2009年7月16日
依存症と幸せの法則
タシさんは昨日の朝、5時半にお弁当を持って家を発ち、2時にトンサへ着いたそうです。お母さんはタシさんに会ったら、症状がよくなったようですよ。気持ちの問題もありそうですね。妹も行っているので、今日は2回も“大丈夫?”と日本語で電話をくれました。妹は1週間後、彼は今日中には帰ってくる予定です。日馬富士に土がついていたんですね。NHKさん、ダイジェストではなく、全中継をお願いします!昨日はインターネットはつながっていても、ネットが開けないという摩訶不思議な症状でパソコンに向かって格闘しました。なんだか原因がわからないし、必要なメールは送れないしで、変な心境になり、私もかなりのネット依存症だなぁと思いました。ネットの保護を一度解いて、再び保護にしたら繋がりましたが、他の方もネットが繋がらなかったそうで、ブータンの環境が原因だったようです。スカイプはその間もできたんですけどねぇ。たかがこんなことで、大げさだけど、人生見直す機会になりました。こんなことで憂鬱になる自分の弱さと、結局、海外に住んだって、日本との繋がりがないと生きていけないし、むしろ、海外に来たから、家族や友達との繋がりの重要さに気付いた感じがしています。ブータンは電気さえ通ってないところもあるくらいだけど、私は電気がないと生きていけないし、日本との繋がりがなければ、ブータンでは生きていけないんだなぁと、自分の弱さを認めざる得ないけど、弱いのは別に悪いことでもないな、とも感じています。
昨日もチョルテンで1時間近くウォーキングをしながら、幸せについて考えました。幸せになるには、幸せな人の側にいるのが一番の近道だなぁと感じました。あそこを歩いている人々の姿をみていると、何とも言えない幸せ感に包まれます。クルクルまわって、一生懸命に祈る姿や、社交場にもなっているので、お友達や家族同士で、ニコニコ笑い、年配の方々も子供も若者も、混在して、目的は“幸せ”のために、祈りながらクルクルします。そうしているうちに何も考えずにただ足が進んでいる“無”にも近い状況になります。一種の瞑想状態なのでしょう。そんな状況こふと色々な人間模様が垣間見れ、自分が何の目的で歩いていたのか、そんなことはスッカリ忘れ、ただただ微笑ましい心境になります。いま、幸せじゃないなぁとお感じの方がいましたら、ぜひ、幸せそうな人の側にいってみてください。伝染してきますよ、きっと。
(写真:尼僧が牛乳を差し入れに持ってきてくれました。立場が逆ですね)
2009年7月14日
慌ただしい日々
脳死は人の死と臓器移植法が制定されましたね。すごく難しい問題です。脳死というくらいだから脳は死んでいても他は生きているからそういうんでしょうし。昔は死んでいた人達を救うことができる。ただ、人間ってそういうものなのかなぁ…。私は臓器移植カードを持っていますが、臓器の提供はしませんに丸をしています。8月末には衆院総選挙ですね。政権交代はありうるでしょうか。この頃には帰国しているので選挙に行けます。海外でも手続きをすれば投票ができるそうですが、余裕なく手続きしていなかったので、ちょうど良かったです。
タシさんのお母さんの具合が悪く、今朝早くに妹が里帰りしました。久しぶりに両親に会えるのがとても嬉しいようで、タクシーで向かいましたがニコニコして、ずっと手を振っていました。明日にはタシさんも向かう予定です。一緒に行けばいい気もしますが、そこが兄妹仲の問題なので、口ははさみませんでした。でもタシさんも妹をとても可愛く思っているからこそ、ガミガミになってしまうし、妹も何だかんだ言って、お兄ちゃんを頼っているんですよね。私も行きたい気もしますが、あまりの長距離と、タシさんは電気がなくってきれいではないので、今はやめた方がいいとの判断で、私は留守番です。お母さんは頻繁に具合が悪くなるので、一度バンコクの病院に連れて行きたいのですが、なんせ、ティンプーに出てくる車だけで具合が悪くなってしまいます。お父さんもタシさんもみんな一緒に行けば大丈夫なのかな・・・。彼はいま伯父さんが亡くなったので火葬場で待っているところです。夜通し祈りが続いたので疲れていることでしょうね。今日は日本人の奥様会がありましたが、そんなこんなで行かれませんでした。ブータン人の夫を持つ方が7人くらい居るそうですよ。
今日でジュミは夏休みが終わります。すごく短いですね。可哀そうに。ほとんど私と遊んでいたので、私としては終わりは大歓迎。子供のパワーはスゴイので、結構疲れますね。でも彼はイイ子なので、今日はキッチンを大掃除してくれました。冬休みは長いそうですよ。夏休み最後の日は2人で「タイタニック」を鑑賞中です。
(写真:赤ちゃんは腹這いとハイハイを練習中)
2009年7月13日
ブータン映画2
サントリーとキリンの統合ってスゴイですね。両社に友人がいるので反応を聞いてみたいです。キリンレモンとなっちゃんが一緒になる感じですかね。混ぜたらおいしそう。キリンは三菱グループだけど、その後ってどうなるんでしょうか(マニアックだけど)。さて、今度は大家さんの家でブータン映画を観ました。今度こそはマシかなぁと期待してみましたが、すごい後味の映画でした。ストーリー的にはちゃんとしていましたが、内容がすごかったです。ここでちょっとご紹介。
クエンセルという新聞社で働く一流記者は、毎日、パーフェクトな女の子を求めて軟派したり、夜はクラブなどに出かけ、探しています。そこに理想の女性が現れますが、声を掛けられず…。女性は他の男性と消えてしまいました。しかし、その後も彼女に会いたくてその店に何度も通います。やっと会えるのですが、彼女の正体はコールガール。そこでお金を払ってデートしてもらうことにします。彼女がドラッグをやっていることも分かり、年齢を聞けば23歳と若く、なんでそんな商売をしているのか、止めた方がいいと説得しますが、そうは簡単にいきません。お金を払ってデートを繰り返しているうちに、そんなにお金が欲しいならと、彼は彼女がどうして売春婦になったかという生い立ちからの理由を記事にするからと提案します。とんでもない金額を提示してきますが、彼は彼女を好きなので、支払うことにします。彼女も彼が他の男性たちと違って優しく自分のことを思ってくれるので、徐々に心を開いていきます。その生い立ちが酷かった…。お母さんが亡くなり、プジャをするために借金をします。お父さんは実の父ではなく、飲んだくれでどうしようもありません。お金を借りている人は頻繁にお金を返すように言ってきます。農家なので、そうそう簡単にはお金ができず、弱みを握られてレイプされてしまいます。泣く泣くつらい生活を送りますが、今度は義父に襲われそうになり、家を出てティンプーで稼ぐ覚悟を決めます。街まで行くお金はないのでヒッチハイクし、途中で寝てしまった所、また襲われそうになり、荷物も置いたまま必死で逃げ切ります。そこへ偶然通りがかった車に助けられ、お金持ちの車だったのでメイドとして雇ってもらうことになりました。そこの家のダショーと呼ばれる偉い人が、言い寄ってきて、断り切れずに言いなりになってしまいます。ある日、奥さんにバレ、追い出されてしまい、職を懸命に探します。しかし、そう簡単には見つかりませんが、ホテルの掃除婦として働き出します。支配人に指定された部屋を片付けにいったところ、今度は支配人にレイプされてしまいます。そこで初めてお金を渡されます。もちろん投げ捨てますが、その後、支配人は同じように別な男を仕向け、彼女を売春婦として仕立てていきます。もちろん彼女はそんな気はなく抵抗しますが、いかにも弱そうで、言いなりになるしかありません。そして彼女は自然と売春婦としての仕事を職業としていくことになります。ドラッグもして自暴自棄な人生を送っているところに、クエンセルの記者に出会うのです。
話はまだまだ続きますが、最後はハッピーエンドでした。大家さん一家は特に何も言わずに観ていたので、これがまったく嘘でありえない話ではないんだろうなぁと思いました。実際、新聞には結構、レイプ事件が載っています。日本ではレイプは新聞ネタにはなりませんけどね。どこにいったってこういったことってあるんだなぁと思います。ブータンに住むみんなが仏教に帰依しているとは限らないし、帰依したところで事件を起こす人はいるでしょうし。ブータンが必ずしも幸せだけ、とは言い切れないのは、ごく自然のことですね。世界初の禁煙国として注目されていたブータンですが、これは店でタバコを売ってはいけないといもので、吸っていけない、というものではありませんでした。なので、吸っている人は結局、闇で買うことになり、お店もこそっと販売していました。結局、この法律は無駄だということになり、販売はするけどタバコ税を高額にする、ということに方向転換するようです。
今日も朝は快晴。この時期のブータンはどこを見渡しても最高ですよ。
2009年7月12日
平均寿命が短い訳
昨夜はタシさんが居なかったのでDVDで「地球交響曲第四番」を久々に見ました。先日、第二番を見て号泣したので、第三番は絶対に泣くと分かっていたので、飛ばして第四番をみましたが、また号泣。子供がお腹に居る状況で観るのは、また違うものです。それにしても、これほどまでに人の心を幸せにする映画って、他にないと思います。断言しちゃいます。観終わった時の至福感はいったい何なんでしょうね。
2009年7月11日
お乳製造機
本日も快晴。でも最近は夕方にひと雨きます。異様に眠い日もありますが、身体の方は順調です。昨日でタシさんのツアーも終わり、やっと帰ってきました。けど、アーチェリートーナメントが始まりましたので、早朝に出かけていきました。今回はチームリーダーのようで、昨日は少し興奮気味でベッドの上で何度も構えでイメージトレーニングをしていました。私も見に行こうと思います。大家さん一家にポブジカまで行かないかと誘われましたが、早朝に出て帰りは夜遅くなる程にちょっと距離があるし、車が軽なのでやっぱり妊婦にはハードかなぁと思ってやめました。8月に知り合いがこっちにくるので、その時にはタシさんの車でいけるしね。それにしてもタシさんは私が3月にこっちに来てから、家に1日中、ゆっくり居たという日はありません。それくらい何だかんだ忙しい人です。たまに疲れ果てて爆睡していますが、よく働き、よく遊んで、見ていて気持ちいいですね。昨日は日本人の奥様方と楽しいひと時を過ごしました。みなさん、家で味噌をつくったり、納豆を作ったりと、聞いていて頼もしくなりました。やはり食は日本ですね!意外や意外、長年住んでいらっしゃる方が、サブジマーケット(野菜市場)の2階がローカルな野菜でオーガニックであることを知らずに大爆笑。私は2階で買うようにしていますが、切ってみて、ギョっとするようなことも結構あります。でも、虫がつくということは、美味しい証拠ですね。食は何よりも大切なので、その点はこだわって、イイものを美味しく食べたいと思います。赤ちゃんも来て、3ヶ月で笑ったりするんですね。見ていて飽きませんでした。母乳が出ているようで出ていないとベテランママさん達の見解で、赤ちゃんがあまり寝ない様子やおっぱいの大きさ、ママの食事量などから、そう判断され、とにかくママはもっと食べて、水分もいっぱいとった方がいいとのアドバイス。ママが便秘だと赤ちゃんも便秘になってしまうと、できるだけ母乳で育てたいと思っているので、とてもイイ勉強になりました。皆さんおっぱいが張って、痛くて苦労されて話など聞きながら、人間って哺乳動物なんだなぁ…と実感しました。私のお腹は5ヶ月目にしてはデカメだそうです。元々の腹の肉が分厚かったので、その影響だと思います。おへそが出ているので掃除がしやすいです。
(写真:大家さん一家がおとといの炎天下に収穫したジャガイモ。しばらくは買わないようにと)
2009年7月9日
ご案内
本日、快晴。マイケル・ジャクソンの追悼式を見て大泣きしちゃいました。子供たちがすごくカワイイ。1世、2世の坊やはパパによく似ていますね。この間、タシさんが帰ってきた時に驚きましたが、私よりも早い速度でお腹が出てきているような気がします。民族衣装は中肉より少し太っているぐらいが似合うので“ゴ”似合いコンテストではタシさんは良い線にいくでしょうが、しかし…。タシさんにあなたも赤ちゃん産むんだね、と嫌みを言ってもあまり通じないようです。こればかりは努力が必要でしょうね。さて、今日は色々お知らせです。映画「雪の下の炎」が8月7日まで上映延長が決定しました。いま、ウイグルで懸命行われている抗議活動も影響されていることでしょう。その他、ブータン関連のお知らせもあります。ブータンに興味持ってきたでしょ!?
●雪の下の炎 (渋谷アップリンク)
~7月24日(金)連日 11:15、7月25日(土)~8月7日(金)連日13:00
●文化講演会 「人間の幸せ」とは「美しい国ブータン」から学ぶ
ブータンは中国・インドの国境に位置するヒマラヤの小国ですが、国民が幸せを実感できる国づくりを国家目標として注目されています。
日時/7月29日(水曜日)午後2時~4時
会場/文化会館たづくり12階大会議場
講師/平山修一氏(大東文化大学人文科学研究所兼任研究員)
定員/当日先着200人
費用/無料
申込み・問合せ/調布市中央図書館読書推進室、アカデミー愛とぴあ(文化会館たづくり10階)電話441-6328(受付午前9時~午後5時)
●ブータン刺繍教室(銀座)
詳しくはリンク先で。
●「幸福王国ブータンの智恵」 6月末に新しい本が出版されました。
~世界でいちばん急がない国~
中国とインドにはさまれた大ヒマラヤ山脈の南麓に、ブータンという100年前から続く王国があります。他国との交流もあまりなく、ひっそりと暮らしてきた農業国です。そのブータンの第4代国王が発案したGNH(グロス・ナショナル・ハピネス)が、世界じゅうから注目されています。国民総生産ならぬ「国民総幸福」。近代化を急がず、自然や伝統文化を守り、みんなでしあわせになろうという考え方です。
2009年7月8日
唐揚げ大好き
妊婦も5カ月目に突入します。今のところ順調そうです。体重計に久々に乗ると56キロなので、当初から4キロ増ですね。姉にそれを伝えたところ、ブータンの56キロは日本の何キロだろうね…と恐ろしい返事がきた。そういえば気圧が違うから体重計もあてにならないんだった、キャー。胎教にはクラシックなんでしょうが、最近はむしょうにエミネムが心地よくて聴いています。ちょっと破壊的で、でもせつない感じのラップがたまらなく好きです。将来、子供はラッパーになるかもしれませんね。
昨日の七夕は残念ながら悪天候で天の川は見えませんでした。昼間は太陽に輪の虹がかかっていました。虹と雷の多い国です。さて先日、ジュミがチキンフライを食べたいというので、街にチキンを買いに行きました。前にタシさんに買ってきてもらったローカルなチキンは、血が滴り落ちる感じだったので、それに恐怖を覚え、肉なし生活を送っていましたが私もチキンは好きなので、勇気を出してお肉屋さんに行きました。お友達からインドのチキンは血抜きしてあるからと教えてもらって、パックを一袋購入し、早速家に戻って調理…と思ったけど、袋から出したチキンが丸々一羽で気絶しそうになりました。まったく弱虫で駄目ですね。タシさんが出張中なのでカットしてもらえませんので、ジュミママに頼んで細かくカットしてもらいました。包丁をなたのように降り下ろし、骨ごとカットするんですね、フー。小さくなってしまえば、こっちの物です。唐揚げとフライドポテトも作りました。ジュミは大量なお肉を私と2人で全部食べようね、と言います。私は妹リンジンにも食べさせたいし、お手伝いしてくれたジュミママにもシェアしようね、と言ったらプイっと少し怒ったような顔をしていました。美味しい物は一人占めしたい、まだ子供なんですね。私はあえてたくさん揚げて他に大家さん一家にも食べてもらうことにしました。みんな美味しいと喜んでいて、ジュミには美味しい物はみんなでシェアしようね、といったら、少し反省したように、うなずいていました。ジュミは街にお買いものに行くために、いつもわざわざお着替えをします。ちゃんと皮の靴を履いて、暑かろうにジーンズを履いていきます。ブータン人はオシャレに気を使う人も多く、若い子たちは皆な個々に個性を発揮しています。なので民族衣装とのギャップが面白いです。タシさんは私が擦り切れたジーンズを履くと嫌がります。もちろんワザとぼろい感じになっていますが、ジーンズの色が場所によって違ったりすると、何でこことここの色は違うんだと聞いてきます。そんなの気づきもしなかった所なので、感覚が違って面白いです。ヘタするとタシさんはポロシャツを松岡修造のように着ているので要注意ですぞ。
2009年7月7日
仏像が泣く
昨日はダライ・ラマ法王のお誕生日でした。偶然にもチベットと同じような立場にある新疆ウィグル地区でデモがあって140人死者がでたそうです。報道で140人ってことは、きっと倍は殺されているでしょう。どうして中国首脳は普通な人ぶって、民族虐殺や浄化ができるのでしょうか。もう、そんなのヒットラーの時代で終わらせて欲しいのに、この現在もヒットラー以上の虐殺を密かに行っている中国をどれだけの人が意識しているのでしょうか。
先日、米国下院で「在チベット領事館設立法案」が可決され、上院外交委員会で諮られることになっています。これは米国のチベット政策を推進し、チベット内部のチベット人を支援する広範囲にわたるプログラムへの財政的支援を認可する法案です。既存の2002年チベット政策法にいくつかの改善を加え、米国政府に対し、あらゆる努力をもって他の政府と協調し、チベット問題について交渉による合意に達するために、チベット―中国間の対話を促すよう指示するものです。この法案はさらに米国政府に対し、中国政府と接触する全ての執行機関が米国のチベット政策に協調していることを、国家安全保障会議を通じて確認するよう指示しています。法案はさらに政府に対し、米国領事館をチベットの首都ラサに設置するよう努力することを指示しています。法案は、ラサの米国領事館は「チベットを旅行する米国市民へサービスを提供し、青海、四川、甘粛、雲南省のチベット人居住区を含むチベットの政治的、経済的、文化的発展を監視する」ものとしていて、この法案が議会で正式に提出された際、中国は怒りの反応を示し、米国の内政干渉であると非難しています。なかでも中国の怒りを買ったのが、米国の外交法案がチベット人に対する奨学金や研究補助金の制度を認可し、予算をチベット文化と歴史の保護や、チベットの経済発展、環境保護、教育、医療サービスに充てていることで、法案はまた、中国に対し、チベット仏教における転生のシステムなどのチベット人の宗教的問題への「あらゆる干渉」をやめるよう求めています。こういった法案は日本ではありえないでしょうね。日本の政治家は自分のことを守るので必死でしょうし…。
先日、福岡で終了した「聖地チベット展」はこの秋に上野の森美術館で開催されます。これって、なんと全て中国政府の侵略により、チベットから盗まれた美術品の展覧会なんですよ。まぁひどい。そんな中国政府のプロパガンダと知らずに日本人は足を運んでいます。「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」と銘打ちながら、主催者の中には完璧に反ダライラマ法王の声明を出している団体もあります。この展覧会は山ほどの問題を抱えています。中国政府がチベット文化の組織的破壊をしているというのに、この展覧会を利用してチベット文化を保護しているという見せかけのイメージを世界に伝えようとしています。もう、けしからんです。サイトを見ると展示される作品自体は本当にスゴイです。こんなにすごい物を作り出すチベット文化を抹消しようとしておきながら、チベット人から奪い、略奪した宝を自分たちのプロパガンダや金のために使おうとしているこの動き。仏像や仏画があまりに美しいだけに、なんだが制作した人の気持ちやこれまでの背景を想像すると、涙がこぼれます。この展覧会に展示される内容は逸品でしょうが、主催者たちも中国政府に騙されてしまって気の毒なくらいですが、チベット人の魂を盗んだ、けしからん展覧会であることを断固アピールしていく必要がありますね。このブログをご覧いただいている皆さんも、同じように真実を知って、まわりにも伝えてもらうようにご協力お願いします。
(写真:乗っ取られたポタラ宮殿。本当はダライ・ラマ法王の住まいなのに・・・)
2009年7月6日
婚活
朝からブータン人並みのごはん量を食べました。食欲は元気になった証でしょう。たくさん書いておきたいことがあるけど、まとまらず、けどこれは私用の記録ブログであるので、気にせずに書いておくことにする。作家じゃないんだしね。もっと先になって、あの頃の私はこんなだった…と読んだりするのが楽しみなのです。今朝6時から織物の“ゴ”の経糸を大家さんのお嬢さんとジュミママが作っています。完成には3時間近くかかります。普段はおとなしいジュミママが昨日、うちに来てウキウキしていました。お婆ちゃんがアパートの部屋を財産としてジュミママにくれたそうです。お母さんが喜んでいるのでジュミも嬉しそうだけど、後で聞いたら意味があまり分かっていませんでした。若いうちにジュミを産み、お母さん曰くお父さんが交通事故で死んだと言っていました。ブータンは財産を女性が引き継いでいくようで、女性優位な国のようです。ただ私の場合は外国人なので、家を買って私の名義にするってことはできません。ジュミママは大家さん一家の家事全般を担当し、昼間はほとんど織物をしています。45キロあった体重が織物エクササイズのおかげで42キロになったそうです。すごくよく食べるお母さんですが、案外と織物は重労働のようですね(織物も色んなタイプがあります)。経糸作りをしていたら近所の人達も集まって、楽しい話をたくさんしていました。昨日、お買いものに行ったところ、若い女の子がミニスカートをはいていたそうで、それを見てどこかのお婆ちゃんがこれは本物の足かと、女の子の足を触って確かめていたそうです。ブータンは女性が足を出すことはしませんので、珍しかったんでしょうね。いつもキラのロングスカートなので、意外や意外、色黒の女性も足は日本人くらい白かったりしますよ。経糸作りをしている大家さんのお嬢さんは大家さんの性格そのもので、とても明るく、決断力があって賢い感じです。大家さんに年齢を聞いたところ25歳だそう。そこから話が拡がり、今は婚活中だそう。私がこの家に来た最初の頃はお嬢さんはいませんでしたが、出戻ってきたそうです。一度結婚していますが、旦那さんの暴力と浮気が原因で離婚したそう。先日見た映画に女性への暴力シーンが結構あって、嫌になりましたが、この国は結構多いでそうです。なのでお嬢さんは結婚を怖がっているそうですが、大家さんとしては結婚して幸せになって欲しいと言っています。大家さんも何回か結婚した内にそんな経験もしているので、体の痛みより心の痛みが大きいと言っていました。なので、大家さんのお子さんはお父さんがバラバラだったりします。これはブータンでは珍しくないようで、結婚も離婚もいっぱいするようです。お父さんがきちんと養育費を払い続ける人は5%くらいだと言っていました。大家さん自身はいまは一人身で自由に仕事が出来るし、人生がすごく楽しいと言っています。でも子供のこととなると別なんですね。タシさんが結婚する前にやたらと自分は一人だけを生涯愛する・・・みたいなことを言っていたので、そんなの当たり前なのにと思ったけど、ブータンでは全く当たり前ではないんですね。妊娠中のお隣さんも、やたら兄妹と年齢が離れた妊娠だなぁと思っていたら、前妻のお子さんだそうです。日本人の感覚からするとちょっと驚きな感じもしますが、計画性とかなくって、後先を考えない“今だけ主義”のブータン人なので、結婚も離婚も多くなるのでしょう。日本人は逆に先ばかり考える人が多いので、なかなか結婚に踏み切れないのかもしれません。大切なのは先を見極めながらも今に集中し、精一杯仕事をしたり、遊んだり、休んだりすることだなぁと私は思います。
昨年のブータンでのGNH国際会議に出席された枝廣淳子さんがインタビューしている興味深いサイトがあったので、「世界のエコイスト」をご紹介します。
2009年7月5日
とりとめのない話
チョルテン周りの少し間が開きましたが、今日は犬も一緒にグルグル回っていました。不思議と周っている人達を見ているだけで幸せな気分にさせてくれるのがこの国のすごさです。まさに老若男女が一心に歩くのに同調して周っていると、あぁなんて幸せなんだろうという気持ちが沸々と湧いてきます。
(写真:ビザのデリバリーを発見し、早速試す。Mサイズが500円。コーラがサービスでついてきた)
2009年7月4日
御法度
ここのところ梅雨の寒空という感じで、半袖だとちょっと寒いくらいです。NHK国際ではやたらと中国の特集ばかりします。日本の放送局なのに、中国放送局のようです、どうしてかなぁ…。マドンナがはまり何億円も寄付しているカバラ占いは少し前に日本でもブームになりましたね。試しにタシさんも占ってみたら、まるで彼の紹介文が載っているかのごとく、ピッタリあたっていました。私もそうだし姉も当たっているので、カバラ占いは侮れませんぞ。1~8に性格が分けられますが、私は9で1~8のすべての性格を持っているそうです。すごく納得できます。占いはあくまでもご参考ですからね。
ブータンではハエがたくさんいると前に書きましたが、夏になって益々増えてきたので、新兵器をお友達から送ってもらいました。ラケット型の静電気を発するハエ取りです。単3電池2個でラケットの網の部分に電気を発し、ハエはイチコロです。ただ、妊婦のせいか、運動神経抜群の私が空振りも多く、動きが読めない分、むしろテニスよりも難しいと感じています。当たるとバチッと大きな音がする時もあるので、ハエと同じくらい驚いたりします。このラケットを大家さんが見て、何か聞かれるので何気なく応えましたが、殺しては駄目だから、外へ追いやるようにと言われてしまいました。さすがブータンです。大家さんは特に信心深いので、一応、ハイと返事をしましたが…。一度逃げられたりすると、クソォと思って必要以上に必死にラケットを振り回しています。さて、またカワイイ尼さんが2人我が家を訪ねてくれました。お部屋を観たり飾ってある写真などを覗きこんでいるので、アルバムを見せてあげました。日本の風景がとてもきれいだと言っています。冷蔵庫の中まで見ていましたよ。お茶を飲むか聞くと遠慮するので、帰られる前に用意しようと日本のジュースだといってカルピスをお出ししました。お茶菓子が海鮮せんべいしかなかったので出してみると、魚か聞かれ、魚みたいなものだと応えると、やはり食べられないとのことでした。殺生を嫌うので仕方がありませんね。でも、ブータン人はお肉は大好きなようです。ハエは食べる訳ではないけど、牛や鶏は殺しても食べて、ある意味命が続くので、いいのかもしれませんね。
2009年7月2日
ブータン土産
おとといタシさんが1日だけ帰ってきました。ツアーまだまだま続きますが、友達に代わってもらったそうです。きっと、アーチェリーの試合日が決まったので、練習したくなったのでしょうね。今回のツアーは観光というよりも王家の人達に会ったり、大臣に会ったりすることがほとんどらしく、それはそれで面白いそうですよ。いま、ブータンの首相がインドに出張中なので、戻ってくるのを待っているそうです。首相、早く帰ってきて~!!
昨日はカワイイ双子ちゃんを持つ日本人ご夫婦にお誘いいただき、イタリアンを食べにいきました。昼間、あぁピザとパスタが食べたいなぁ…と思っていたので笑えます。それにしても双子って、1人でもカワイイのにいっぺんに2人なんて、凄すぎますね。私のお腹も2つ入っていたらどうしましょう…。まっ、それはないと思いますが。出産経験者のお話はバイブルですね。お腹は結構大きくなってきましたが、果たしてどなたか中におりますか?ぜひ、お返事ください。
彼は先日ツアーでハチミツが取れるブムタンに行ったので、たくさん買ってきてね、と言ったけど、シーズンでないのでなかったそうです。残念。ブータンのハチミツは美味しいですよ。確かアカシアのハチミツでした。ブータンはレモングラスでも有名だそうです。東の方のモンガルというところでは、街全体が香るくらいだそうです。こっちでは200円くらいで買えるレモングラスのオイルが日本では10倍くらいします。なので、絶対買いですね。オーガニックのお茶も10倍くらいの価格で日本では売られています。他には松茸が取れ、シーズンは今月でブータン人は食べないそうなので、ぜひ、松茸三昧したいと思っています。シーズンでない時にはドライ松茸がお土産にはいいかもしれませんね。それと日本では話題になっている冬虫夏草。私が大家さんに欲しいけど手に入るか昨日聞いたところ、赤ちゃんママが4本もくれました。貴重なものをありがたいですね。こっちでは1本2000円で手に入るようです。よ~く見るとちょっと気持ち悪いです。日本ではとんでもない価格のようですね。冬虫夏草をキツイお酒に漬けて飲むのだそうです。私はお酒が飲めないので、他の方のを探さないと駄目ですね。
タシさんのご両親が卵やアラ(お酒)、ザウ(お菓子みたいなもの)とプラムを送ってくれました。タシさんがアラの入ったボトルが汚いので入れ替えて、というので入れ替えたくらいで、かなり酔っぱらってしまいました。すごくきつそうなお酒です。ブータン人は妊婦にこのお酒を勧めるそうです。すごっ。話がずれるけど、私は酒飲みの人に付き合ってお店に行くのが大好きです。飲めないくせに酒のつまみ系、特にイカは大好きです。おちゃけの匂いで酔ってしまうので会計を誰がしたか…とか、翌日聞かれても皆と同じように覚えていません。
素朴な幸せ
外を見ればたくさんの鳩が空を旋回して飛んで行きます。♪ロート、ロート、ロート~♪と頭で回ります。さて、中国国営放送によれば、チベット地域は干ばつに襲われ13000頭以上の牛が死んでいるそうです。山向こうの話ですが、温暖化によるヒマラヤの氷河決壊はブータン側にも影響を及ぼすことになるでしょう。これがいつ来るかは分からないので日頃から川の側には寄らないように心掛ける必要があります。ブータンではもっと警告を発した方がいいとは思いますが、なんせ川沿いの住んでいる人が多いので、迂闊に政府は口にできないのでしょうね。
NHK国際で築地特集をやっていたので、観て後悔。あまりにも寿司がウマそうでした。外の景色を眺めながら“あれ、私、なんでブータンにいるんだそろう…”とふと思いました。何だか笑えましたが、すぐ応えは見つかりました。タシさんを好きだからですね!海外に住むなんて考えても見ませんでした。でも、現実は海外、しかもまだ謎の多い国に住んでいるので、人生って面白いなと感じます。
ブータンでは小学校に行く前、日本で言う幼稚園の段階からテストがあって、1年生ですべて数値化され評価されてしまいますが、私立の学校で小さな頃にはテストがない学校もあるそうです。それを聞いて少し安心しました。日本では7歳くらいは大きなランドセルを背負って、早起きして準備して、決められた時間は机に座って、休み時間にお友達とめいいっぱい遊んで、人として生きて行くための生活基盤を整える時期ですね。そんな時から暗記のことに頭がいっぱいいっぱいなのは良くないな、と私は感じます。ブータンは“幸せの国”で97%が幸せと応えていますが、この国は意外や意外、数値国家なんだなぁと感じます。幸せを数値化できる国だからこそ、教育もすべて数値で表そうとするんだなぁと、先進国以上に進んだ部分も見えてきました。
ブータンに来てまだ4ヶ月ですが、本当にブータンに来て良かったなぁと思えることがいっぱいあります。タシさんと一緒に暮らすということはもちろんですが、一番大きなものとして、大家さん一家(親戚を含む)との出会いですね。大家さんの人間性の素晴らしさはもちろんですが、家族の在り方にとても考えさせられました。ブータンは先進国と違って、大人になっても個々が自立していくのではなく、生涯に渡って家族との縁が密接です。これは経済的な要素が大きいでしょう。余裕がなければ自立はできませんね。米国のように家族からの自立に価値を見出すのとはまったく逆の生き方です。大家さんの家は大勢いますが、皆それぞれ役割を持って家計を支えています。外で働く人はもちろん、外で働かない人は家の中で織物をしたり、工芸品を作ったりしています。そして土の痩せた菜園では皆して石をのぞいたり、山奥から取ってきた腐葉土をまぜたりして、収穫できるものを計画的に植えていきます。そしてお休みの日にはよくお参りに家族みんなで行きます。赤ちゃんは見れる人が代わる代わる世話をし、というより、全員がカワイイと思っているので、むしろ奪い合いと思えるくらいブチューっとされ、赤ちゃんの一挙一道は皆を幸せにしています。家の方向性は年長であるお婆ちゃんが取り仕切り、みなそれを素直に受け、怖れを抱きつつも尊重しています。アパート建設のローンや息子の大学の費用など、家計は火の車のようで、新たに夜の空いた時間にお菓子を女性陣は作り、販売していくそうです。家族でみんなでチョルテンを周りに行き、人には優しく、そしてユーモアがあって、笑いは堪えません。個々の人間性には仏教の教えがベースにあり、体にしみ込んでいると感じます。この一家のある姿は私は最高の家族だと感じました。もちろん生活は苦しいかもしれないけど、人として生きていく生き方として、個々がとても美しいと感じています。ブータンでは貧富の開きがあります。大きな家に住みメイドさんを雇って生活している家も多くあります。雇用の拡大という面でメイドさんは良いのかもしれませんが、やはりそこには上下が存在し、それを消すことも間違っていると感じます。私はやはり家族は家族て助け合いながら生きることって、一番重要なことだなぁと感じます。大家さん一家の生き方は、すごく素朴だけど、これほど幸せで尊いことってないな、と感じます。私のブータンライフは始まったばかりですが、いつか大家さん一家のように素朴に生きられたらなぁと思います。
2009年7月1日
ブータン映画
昼間は大家さんのクッキー作りを手伝ったりしています。2日にはブータンで一番崇められているお坊さんのお誕生日で祝日だそうで、近くのラカンで大きなイベントがあるので、そこでクッキーを販売します。家族総出で息子たちも手伝いながらやっています。クッキーの包装はビニールを端っこを軽くロウソクの火で焼くと封ができます。クッキーの味はそんなに甘くないドーナツとリッツを足して割ったような味です。フライにしますがそれに時間を要します。明日も1日中作るそうです。で、昨日の夜は気晴らしに大家さん一家と映画を見に行きました。席に寄って値段は違うようですが240円くらいでした。映画の途中で係の人が、新幹線の車掌さんのように、チケットを確認しにきました。赤ちゃんも一緒に行きましたが、最初は音が気になったようでちゃんと座って見ていましたが、やはりほとんど寝ていましたね。ブータン人は案の定、映画を見る時もベラベラ話して、黙っては観ません。ポップコーンを始め色んなお菓子や飲み物がまわって来ました。現地語でしたがストーリーは把握できました。ミュージカル風で、やたらと歌と踊りが長くあります。脈略もなく踊りにはバックダンサーがつき、全員が素人って感じなのでかなり笑えます。撮影地もこれまた脈略がなく、例えば恋人同士が携帯で話をする時、男性の背景はヒマラヤのような山々、女性はティンプーの街を見下ろす眺めが良いところだったり、デートの場所は私もほとんど知っている観光スポット的な場所なので身近な感じがします。背景に人が走っていたり、ゴミが飛んで来たりしてもご愛敬ですね。穏やかな国のイメージがありますが、暴力シーンが結構多く、特に男性が女性を殴るDVのシーンは子供もたくさん見に来ているので、どうかなぁと思いました。お坊さんたちも大勢見に来ていましたよ。ストーリーは小学4年生が5人集まって作ったような感じで、私の生涯で一番くだらない内容でした。逆によくもあんなストーリーを描けるなって感じで感心しました。この国は想像するということが苦手かもしれませんね。費用もないし、技術力もないのは分かりますが、あれに満足するブータン人ってスゴイなぁと、映画を観て、私ってスゴイ国に居るんだと実感した次第です。
(写真:先日、見に行った龍のタマゴ)