2009年7月18日

見えない力

日本では4キロまでの郵便物が一律350円になるそうで、やっと民営化された良さが出てきましたね。佐川もヤマトも大打撃ですね。安くなる価格競争は大歓迎です。さて、ブータンもだいぶ夏らしくなってきました。夏の日の午後は日本と同じように体がだるくなってお昼寝したくなる気分になります。タシさんの髪が少し伸びていたので、長くなったね~と。長いのと短いのどっちがいいと聞かれたので短い方が好きだと言ったら、お坊さんのような頭になって帰ってきたのでビックリ。新学期が始まったので、みんな一斉に髪を短くしているので面白いです。短髪のタシさんは弟のお坊さんにソックリになりました。インドにいる弟は、たまに私の英語が上達したか電話をかけてきてチェックします。陽気なお坊さんです。昨日、友達のブログをみていたら、スタバの抹茶フラペの写真が載っていて、すーごく食べたくなり抹茶は家にあるので、アーチェリー中のタシさんに電話して“赤ちゃんがアイスクリームを食べていと言っていますけど…”と伝言したら笑っていました。ちょっと溶けてたけどおいしかったです。晩になってタシさんがパロに出張に行き、大家さんが高僧がいらしているから一緒に行くかと誘ってくれました。600人くらいの僧侶を抱えたお寺の高僧だそうです。急だったのでキラも着ずに行きました。お寺やラカンではなく、ダショーと呼ばれる偉い方のご自宅にいらして、大家さん一家とドア隣の妊婦さんと私の10人が前に座り、短いお経を読んでいただきました。その間に頭とコツンと何かで触れられました。帰りには丸薬のような物と祈祷された首に巻く紐をタシさんの分もいただきました。大家さんのお婆ちゃんは妊婦2人を紹介してくれ、祝福していただきました。とても穏やかなイイ顔をしたお坊さんです。大家さん一家はとても信心深く、お寺への寄付金などをあちこち回って集めたり、近くのラカンでイベントがある時は中心になって、働いています。ジュミもその影響で、ウソはついてはいけないし、自己中心になってはダメでみんなでシェアするんだよね、とよく言っています。街を歩いていて、いきなり5ルピーというので、何でか聞くと道の向こうに座ってドネーションを募っているお婆ちゃんに、渡しに行ったりしています。勉強は嫌いだけど、とてもイイ子です。大家さんの息子は今、インドの大学な夏休み中で帰省していますが、近くのラカンでの早朝と夕方の読経に通っています。今時のカッコイイお兄ちゃんですが、すごく信心深いです。私の母もとても信心深い人でお経を毎日唱えています。小さな頃からの影響もあって大学院では仏教を研究対象にしました。根本のところがタシさんや大家さん一家と同じなので、すごく分かり合えるのだなぁと感じます。

昨日はタシさんと話をする時間が取れ、夢や仕事について色々と話し合いました。里に帰って、あらたな事業が浮かんだようです。金額や内容を聞いて、悪くないので、タシさんの責任の元でやってもいいんじゃないの、と応えました。彼はとにかく良く働きます。自分の観光の仕事以外に、大きくはないけど、小さく少しづつ稼ぐことを色々考えています。観光業の人は大概、観光時期以外は仕事がないので仕事をしないようですが、彼はそんな時間をあちこちに行って色々と仕事してきます。ブータンの友達に言わせると、何でそんなにタシはいつも忙しくて、仕事をしているんだ、と言われるそうです。ただ本人は何もしないよりも、いつも色々と仕事のこと考えて、働くのが好きだそうです。そんな話をきいていて、誰かに似ているなぁと思ったら私の父でした。仕事が趣味というか生きがいで、しかもスポーツが好きというところも同じです。タシさんは前世は日本人ですね、きっと。

ブータンに来て、体の底から幸せな感覚が湧きあがってくることが多くて、この国の見えないパワーを感じざるを得ません。洗濯物を干していたら、大臣宅のお巡りさんがガチャっとライフルのチェックをしていて、怖くなりました。いまのところこの国で怖いのは身近なライフルと私の血を好むノミくらいですね。

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