2009年3月14日

この国の魅力

強風は続きます。地方のあちこちで屋根が飛んだりし被害が出ています。すべてがコンクリにおわれた国ではないので、砂ぼこりがかなり上がります。きっとこれも春の名物なのでしょう。さて、この国の魅力は何といっも“人”ですね。人間がとても可愛らしいのです。すれていないといえば表現が合うのか分かりませんが、見てるだけで微笑ましくって、こちらにもそれが伝染してきます。アパートのオーナーのおばあちゃん、61歳がたまに訪ねてきてくれます。おばあちゃんと言っても私の母より若いのですが貫禄がとてもあります。家族がおばあちゃんを尊敬し大切にしていることがよく見てとれます。英語は一切話さず、現地のゾンカなので言葉はサッパリわからないのですが、何かを一生懸命言って行きます。ここは高地なので4階まで上がるのがしんどく、3階の我が家で休んでいるのかもしれません。私でも階段と坂はヒーヒーです。孫のジュミ君を仕えにブータンのお菓子などをくれます。何か差し上げると必ずお返しをくれ、借りをきちんと返すブータン人の品位を感じます。メモリアル・チョルテンでの光景もしかり、ニュースで見るチベットの人々が懸命に祈り、何かに託す姿を見ていると、メンツとか、体裁とか、名誉とか、肩書きとか、キャリアとか、そういった類と対極にあるように思えます。計算高さを微塵も感じさせません。中国政府のコメントを聞いていると、自分たちがいかに正しく、立派なのかを演出するハチャメチャぶりに、人の一番汚い部分がもろに露呈しているように感じます。この国にいると美しい魂に触れる分、世界の澱みにも目が行くようです。昨日は大家さんやジュミ君相手にニワカ日本語教室を開催し、遅くまで楽しみました。おかげさまで彼が不在でも寂しくありません。(写真:香ばしくて止められないおばあちゃんのお菓子)

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