2009年3月17日

有ったものがないから

ブータンに来てどんな生活をしているのか、みんな興味があるようですよ。彼の実家の牛が虎に食べられてしまったと書いたので、どんな所か心配ですよね。私だってガイドブックに書いてあったように窓にガラスはなくて、段ボールを貼って凌ごうと考えていたくらいです。街を歩けば民族衣装の人たちが歩いているので明らかに異国ですが、家の中にいるとさほど感じません。強いて不便さを挙げてみるなら、まずはネットのつながりが遅いことですね。それと日本からの電化製品は変電圧の安定器を通すこと。それにバスタブがないことです。日本は世界で一番生活がしやすい国と言えるでしょう。手に入らないものはないですね。有ったものがないことに、不便さを感じるのではないでしょうか。ブータンの人たちにとっては元々ないので、こんな思いはしないですね。工夫次第でできるものはやってみようと思い、いくつか発見しました。ネットがつながりにくい時は、つながるまでをパソコンの前で待つのではなく、他にひと作業することにしました。するとイライラはしません。かえって、その間になにか済ませるぞ、と思うとゲームのようです。この方法はネットをやっていたことを忘れてしまうのが玉にキズです。電化製品は便利な道具があるので、それにプラグをさせば済みます。バスタブはインドで買ってくる方法もありますが、これからは季節がよくなるので、まずは子供用のプールで試してみようと思います。肩までつかることはできないけど寝そべれば充分温まるでしょう。日本の家族が送ってくれるそうです。ビニールなのでお湯を入れたら臭うかもしれませんね。実験して報告します。お風呂はなくて平気と思っていましたが、神経痛が若干出てきました。東京生まれ、東京育ちの都会っ子にはお風呂は重要そうです。他に違いを探すなら停電があります。アパートだけの停電と、周辺一帯が停電の時があります。アパートだけの時は上の大家さんが騒がしくなりますが、カーテンを開けこのアパートだけが停電でない時は、回復までちょっと時間が掛かるのでろうそくを用意しています。携帯電話やパソコンで充分明るいので今の所、ろうそくは使っていません。他に日本との違いと言えば、やはり“風”ですね。コンクリで全てがおわれていないので、歩く時に顔を背けるほどの砂ぼこりがたまにします。なのでお風呂は夜ではなく、外出後すぐに入ります。あえて書くならこんな程度で、たぶん皆さんの想像しているようなタイヘンな生活ではなくて普通ですよ。不便といっても贅沢をしたいだけの悩みですから。ここは首都で、アパートも築1年なのでこんな感じですが、お外では大きなタライを出して洗濯しています。ブータンは新旧入り混じって面白いですが、ブータン人は“物を大切にする”と、とても実感します。私も“ありがたいなぁ”と思う回数が日本に居た時よりもとても多くなりました。
先日、お食事を一緒にしたツアー中のご夫婦より昨晩ご連絡をいただきました。ガイドの彼とドライバーさんの4人で旅の最後の食事をしているとのことでした。私はランチで小1時間、ご一緒させていただきましたが、出会えたことを喜んで下さり、嬉しい言葉をたくさんいただき涙がでました。ご主人からはお友達にブータンの話をして、ブータンへ行きたいという人がいたら、あなたを紹介してもいいか、とのこと。私は来るものは大歓迎、去る者は拒まずです。ガイドという仕事は何日間か一緒に旅をし、お別れの時が来るので、私にはとても不可能な仕事だと感じました。彼はホント良い仕事をしてますね。ブータンは旅の満足度ランキング(イギリス調べ)の第4位だそうです。ご夫婦も大満足してくださった様子でした。無事のご帰国を祈ります。
(写真:キッチンをお掃除中のジュミ君)

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは、ブログの投稿ありがとうございます!もう、ブータンに行かれたのですね!ブログをやっていらっしゃるのを知らなかったので、楽しく読ませてもらいました!タシさんの東京日記がおもしろい!先日、国連に勤めている方でブータンと関係のある日本人の方と出会い、大使を紹介してくださる、とおっしゃっていました。いつか行きたい場所、ブータン!これからもよろしくどうぞ。ブログ集のリストをのせたいのですが、Wind of Bhutanも含んでいいでしょうか?

T&M さんのコメント...

おお、監督・・・。恐れ多いですがブログ集へ、どうぞお願いします。もうちょっと、ちゃんとしたこと書かないと(笑)。
この国にもチベタンが1,500人居るそうです。第3代国王の奥様がシッキム出身(亡国)で、チベットのこともしかり、危機感を募らして国連に加入し、いまの平和があるんですよね。なのでチベットのことは他人事ではありません。