2009年3月22日

隅々までしみ渡ります


忙しい日が続きます。彼は平日の日中はもちろん仕事で不在なので大家さんがあちこちへ連れていってくれます。昨日と今日はお寺のプジャに行きました。プジャとは法要や祈祷のようなものです。昨日行ったお寺では、年に一度の大きなプジャの日だったようで、たくさんの人が訪れていました。車のナンバープレートがBHUTANと書いてある車とすれ違いました。他のナンバーと違うので聞いてみると、国王か高僧のどちらかの車だそうです。帰り道、大家さんの友人で旦那さんが日本人、奥さんがブータン人という珍しい方とお会いでき、またまたそこで長いお茶タイムとなりました。とても日本語が上手でしたが、日本の生活で病気になってしまったそうで、戻ってきていたとのこと。ブータンはすごくいい国だと切々と語っていました。日本で暮らすよりブータンで暮らしたいそうですが、旦那さんのお仕事のこともあり、年末には日本へ行くそうです。日本人は忙しすぎるでしょ、と仰っていました。家に帰りガイアシンフォニーを彼と見ていたら、大家さん一家が来てミニ上映会となりダライ・ラマ法王篇を見ました。彼らは面白いことに同じシーンでみんなして感嘆の声をあげ、ブータン人は黙って映画はみないのでしょう。チベットの苦しみにみな同じように嘆きの声をあげていました。すごく良い映画だと言っていました。それを聞きつけて大家さんのお婆ちゃんもやってきました。英語がサッパリ通じませんが、映画を興味深げに見入っていました。驚いたことに映画を見ながらダライ・ラマ法王に映画が終わるまでずっと祈っていました。
今日のプジャは尼さんがたくさんいる、我が家のすぐ横のお寺であったので、興味本位で軽い気持ちでのぞきにいきました。途中にお茶タイムが入ったものの、なんと5時間祈りが続きました。昨日のプジャはお坊さんの読経でしたが、今日のプジャは一般人です。皆さん仏具を持参し、金剛鈴や太鼓を使って祈ります。途中でワンちゃんが入ってきて、太鼓などの大きな音がしているのにまったく構わぬ様子で、人と人の間にちょこんと座っています。前世は仏教徒の犬でしょう。日本のお経のような感じではなく、歌を歌っているように聞こえました。鈴や太鼓の音が体中にいきわたり、祈りが染み入りました。ほんとこの国は祈りが濃いんだなぁ・・・と5時間飽きずに見たり聞いたりしていました。聖水のようなものをいただき、隣のおじいちゃんが飲むんだよ、と所々をしぐさで教えてくれ、本当にこの国の人は親切のかたまりのような人たちです。ブータン人は祈るために生きているんじゃないかと思えるほど祈ります。この国に来て20日間ですが、幸せだなぁと感じることが実に多くあります。国民の97%が幸福である、と応えたのはもしかしたら本当なのかもしれません。(写真:レストラン&バー。ブータンにはこんな感じのお店がたくさんあります)

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