2008年12月28日

仕事納め

26日の仕事納めの後、会社の皆さんと忘年会と私の送別会も兼ねて飲みに行きました。仕事を辞めるにあたって、それほど特別な意識はなかったのですが、昨日起きた時、なんだかポカンとした心境になりました。仕事内容は難しいことはあまりなく、前職では夜中の12時まで残業は普通でしたが、定時の18時過ぎに帰れる状況で負担はそれほどありませんでした。仕事の内容云々というより、“人”に会えないというのが少し寂しく感じています。会社は監督・プロデューサーと他に社員2人と少ないので、ひとりひとりの影響がとても大きく、それぞれがユニークで大好きでした。会社へ行くことが前職よりはるかに楽しかったのは、毎日、楽しい話しが出来たからなんだと思います。映画との出会いは大学生の頃で監督の弟さんであるヨガの先生が“兄が映画を作っているのでと”と、映画のダイジェストを見せてくれました。映画を見に行くと、象と人がコミュニケーションし、動物が人間と同じよう仲間の死を悼むことに衝撃を受け、目に見えないものの存在、心の重要性を意識するようになりました。今としては以心伝心的なことも科学的に説明できたり、目に見えない世界を普通に信じている人が多くなりましたが、映画は今から17~18年くらい前でしたので、そういった視点自体、他にはありませんでした。その後もシリーズの映画を何度も何度も見て、見る度にまるで違った映画をみたように、感じるものが違いました。その人のその時の精神状態により、映画の感想は違うんですね。前職では上映会を開催したり、出演者の展覧会をやったりしました。会社が主催したダライ・ラマ法王の70歳お誕生を記念した“砂曼荼羅”のイベントもお手伝いもさせてもらい、若い頃から何かしらこの事務所と関わりがあったんだなぁと辞める頃に気がつきました。監督は私とかけ離れた素晴らしい能力と感性を持っていて、仕事で普通にお話しをさせて頂きましたが、今思えば畏れ多いことですね。2人で話す時も、哲学や真理のようなことを私にお話して下さり、その話を私一人で聞くのはもったいないと何度思ったことでしょう。そんな監督の一生懸命に生きる“人間臭さ”を側にいるととても感じて、素晴らしい映画を作る人も普通に生きているんだなぁと思ったりもしました。そんなに長くはありませんでしたが、私にとってこの事務所での日々は、私という人の形成に良い意味での影響をかなり与えたと思います。なので今、私は少しポッカリと穴が開いた心境なんだと思います。映画は2010年に完成します。その完成を誰よりも楽しみにしています。

2008年12月22日

偶然のプレゼント

仕事でスッカリ忘れていたことや間違ったこと等、それがまずい結果になる前に、別な出来事がきっかけで未然に防げることがあります。そんな時、私は守ってくれている何かにありがとうと思います。すごい割合でこんなことが起きます。偶然はなくて物事は全て必然と考える人もいますね。偶然もそれを“偶然”とその人が思えば、偶然になるかもしれないし、キャッチしなければそのまま過ぎてゆくことなのかもしれません。今日は会社帰り、新宿駅で前職の上司に会いました。オヤジの視線を感じ目線をやると、ニヤッと笑っていました。その人は横浜ランドマークタワーを設計した人で優秀なんでしょうが、私にはユニークなおっさんです。よく職場の女性陣の手相を見ていました。それがまた当たっちゃうんです。東大大学院をいくつかの分野で出ていながら、目に見えない世界をマジで信じているのです。この世界は目に見えないことの方が多いと断言し、石の力を信じたりする人なのです。結婚のことは前に知らせていたのですが、今日会った時に、すごくすごく喜んでいました。「ブータン人なんて優しいに決ってるよ。みんなに話したけど、幸せに間違えないって言ってるよ」と。誰に話したのよって、突っ込みたくなるけど、何だか親のような喜びようで嬉しくなりました。「おすぎの性格じゃ、結婚なんて出来っこないって思ってたけどなぁ」。ほんの少しの間に言いたい放題でした。でも、心から喜んでいるのが伝わってきます。今日は他にも偶然がいくつかありました。偶然は神様のプレゼントなんだと私は思っています。(写真は“Free Tibet”を祈るキャンドル)

2008年12月21日

サギ

サギが来ました。といっても詐欺師ではありません。姉が私の部屋に「隣んち屋根にペンギンがいる!」と飛び込んできました。普段の朝は起きるまでに30分は掛かるところ、一気に目覚め飛んで見に行くと、サギが首を縮め、屋根にちょこんと座っていました。大きさとグレーがかった羽から、ネットで調べるとアオサギだと分かりました。隣のお家には大きな池があるので、水鳥であるアオサギが居たのでしょう。冬になるとシベリアから渡ってくるカモ類も隣に飛んでくるので楽しみにしています。さて、もうひとつのサギの話です。「地球温暖化詐欺」というイギリスのドキュメンタリー番組が話題になっているのをご存知でしょうか。地球温暖化の原因が「CO2」の排出であることを真っ向から科学的に否定した番組です。ちょっと長い番組ですが、リンクしてるので興味あればご覧ください。地球が温暖化した原因は“太陽”の活動が影響しているという理論です。科学者がたくさん出て来て説明します。つくり方としてはアル・ゴアの「不都合な真実」と似ています。日本でも似たような類の本がでていますね。これからは温暖化ではなく寒冷化していくという内容の本です。番組では太陽活動が活発な時は、同じように地球の温度も上がっていました。CO2が増えたから温暖化したのではなく、温暖化したのでCO2が増えたというものでした。提示された数値が真実だとすれば、地球温暖化の原因が人間ではないということになります。
えっ~本当、と思う内容でした。これが真実なら温暖化対策で苦労する必要はないですし、このエコロジーへ向う世界的な動きは、誰かが儲けるための策略にみんなが踊らされているのかもしれません。その後、いろいろ調べてみたら、その番組も真実ではないことも含まれていることが分かりました。ただ、これらはすべて人が調べたものをネットで検索しているだけなので、何が真実なのかは、わかりません。戦争をすればするほどブッシュの会社が儲かるような仕組みになっていますが、誰かが儲けるために世界規模で踊らされることがある時代です。
温暖化の原因が定かではないからといって、CO2を減らすことを緩めることは違っている気もします。温暖化は太陽活動も原因のだろうし、人間の出すCO2が原因でもあるでしょう。地球が何かおかしいしと感じているのは私だけではないと思います。地球に対して申し訳ないような気持ちを持っている人は多いと思います。原因がずばり“なに”とは言えないけど、地球に対する謙虚さはとても大切なのだと思います。
太陽の影響が地球の莫大な影響を与えますが、今のところはバランスが取られているので、生活が成り立っています。太陽がほんの少し変化することで、地球がなくなる可能性だってありえます。この絶妙なバランスに対し、なんと表現していいか分かりませんが、ただただ、ありがたいなぁと何かに祈りたくなるのです。(写真は白川郷の秘密の場)

2008年12月20日

自分との対話

ちょっぴり慌しい日が続いています。物凄いスピードで流れる日々に考えたり、それをまとめることができないけど、ブログを書くことは自分の中で漠然とあったことを文章化することで、整理することができるので、私にとてもプラスに作用しています。映画の仕事は発信のように思えるけど、日々の仕事は受身的なことがほとんどなので、自分の考えをただ思いのままに書くことは、とても気持ちがいいことです。
新聞やテレビでは今年を振り返える特集をしていますが、私の場合、たぶん生涯の中でも特別な年だったんじゃないかと思います。なぜかブータンに呼ばれるように行ったこと、そこで彼に出会い、昔から知り合いだったような感覚で結婚したこと、それと心の中心であるダライ・ラマ法王にお会いし、握手していただいたこと、などなど。年末で仕事を辞めるので、あと少しで仕事も終ります。その後の仕事はいまは決っていません。ブータンに行き、生活基盤を整えることが、今一番のプライオリティですね。生活はガラリと変わることになるでしょう。便利さを追求し、生活は“楽”の極みとも言える日本からの引越しで、不便なことが多いと思います。ただ、私は私の時間の使い方が狂っているように感じていたので、ブータンで人生における時間の使い道を、自分に適したものに軌道修正が出来るのではないかと思っています。衣食住がより良くなることを追求し、合理化や贅沢をしてきたけど、日本では当たり前のことが、ブータンでは困難なことが多いでしょう。でも、こういったことに時間や手間を掛けることを私は望んでいます。不器用なので自分をそういった環境に置かないと、丁寧に生きれないのだと思います。

2008年12月17日

負のスパイラル

寒いですね。世の中も同じくらい寒い風が吹いています。某自動車会社は年度内に派遣社員をゼロにするとニュースでやっていました。 会社としては仕方がないのでしょうが、本当に困った問題です。いま日本中で派遣社員が切られています。この“派遣”という制度はいかがなもんでしょうか。前職では派遣の方々とたくさん関わりましたが、みな一生懸命に仕事をしていましたが、ボーナスはなく、交通費さえなく、何か問題が発生すれば契約解除すればいい存在なので、お気の毒だなぁと感じていました。派遣社員になるのことを自分で決断した人も多いでしょうが、正社員にはなれないから派遣という人も多いと思います。派遣社員は会社側の都合がいいように使われている気がしてなりません。秋葉原の事件の犯人は自動車系列の派遣社員で、会社や世の中に対し不満を抱いており、それが事件の動機の一部であると報道されていました。事件後のインタビューでは、人を殺すことは間違っているけど、事件を起こした彼と同じような不満や不安を抱えていると、多く取り上げられていました。事務系の仕事は社員も派遣も業務内容が変わらないけど待遇面は雲泥の差があったりするので、こういった業務は派遣制度ではなく、社員にすればいいのになぁと思います。正社員として働けない場合はパートにして“派遣制度”はなくした方がいいんじゃないかなぁと思います。でも、会社も正社員としては雇うお金がないから、派遣にしてるんですよねぇ・・・。ん~、この問題も難しい。どうすれば皆が職を失わずに、最低限の生活の補償が得られるのでしょうか。
さて、ブータンはまたまた祭日だそうですよ。王様のお誕生日だそうです。まぁブータンはしょっちゅうお休みのように感じます。羨ましい・・・。師走なのでやはり忙しいですね。ブータンに行く前に友達に会ったりしているので11月から師走並みのしんどさです。この時期は忘年会もあって寝不足が続き、しかも寒いので風邪もなんとなくひいているので、千代の富士の引退時のように“体力の限界”という心境です。(写真は初夏の白川郷。今は雪におおわれて銀世界でしょうね。)

2008年12月7日

この灯を消さないように

オリンピックを前に中国が勝手に自分の国だと言っているチベット本国で、つらい思いで生きている方々のインタビューした映画「恐怖を乗り越えて(LEAVING FEAR BEHIND)」を見ました。英語字幕ですが、リンク先でご覧になれます。これを撮影したチベット人は撮影後に拘束され、安否は不明です。印象的だったのはインタビューを受けた方々が顔を出す理由でした。その映像がダライ・ラマ法王の元に届けられるのなら、と危険を承知で、インタビューに応えていました。チベット本国でテレビニュースに映し出されるダライ・ラマ法王に対し、涙を流し、五体投地する姿に涙がこらえられませんでした。オリンピックを開催するには、オリンピック精神に沿うよう政治体制を改善することが条件だったので、何かしら問題解決の一歩となる期待もあった分、ラクパさん(ダライ・ラマ法王事務所代表)のお話にあったように、以前よりひどい状況になっていることにやりきれない思いがあります。また、期待をさせてしまったという責任も感じます。改善がないままオリンピック開催を許したのは世界です。もちろん一番悪いのは人権を無視している国です。
この灯を消さないようデモに参加しました。60人弱でしたが新宿駅周辺で大勢の人が居る場所だったので、何かしらインパクトは与えられたと思います。チベット国民が自国で生活できる日まで、この灯を消してはいけませんね。ちなみにブータンはサンスクリット語で「チベットの端っこ」を意味するそうです。

2008年12月5日

象さんもいるそうです

ブータンのニュースをチェックしていたら米国大統領の選挙戦でオバマに負けたマケインがブータンを訪れているようです。傷心旅行でしょうかねぇ。ブッシュと同じ共和党と思うと、ちょっと恐い気がしますね。
あの国には要注意ですよ、国王。スゴイと思ったニュースが、もう1つ。象が村の水道管を壊しちゃったそうで、村の人は困っています。日本同様、ブータンはこの時期、乾燥しているそうなので、象さんも喉が渇いちゃったんでしょうね。ブータンに行った時、牛や馬、猿などにご対面したが、象は思いも寄りませんでした。村人と上手く共存できるといいですね。
前に来年の皆既日食に触れましたが、ブータンではチベットと同じように皆既日食は不吉なこととして捉えられているとわかりました。昔の人はさぞ、太陽が消えていくことを恐れたでしょうね。そんな名残なのかなぁとも感じます。戦争が終ったと知らずにフィリピンのジャングルにいた小野田さんは、皆既日食の前まではひどい雨がずっと続き、辛い思いをしていたそうですが、皆既日食の後に晴れ、喜んでいるのも束の間、その後は日照りで悩んだというエピソードを聞きました。皆既日食は陰陽的に良いことと悪いことの両方をもたらしたりするのかもしれないですね。太陽と月の影響を地球が受けないはずないでしょう。結婚式を皆既日食に合わせてと考えていましたが、彼とよく話し合って決めようと思っています。彼はいま、実家でいろいろなお手伝いをしているそうです。仏事を行っており、日本のお彼岸の法要のような1日ではなく、1ヶ月近く続くそうです。家をあげての一大イベントですね。

2008年12月2日

とまどい

裁判員制度がいよいよ来年から始まり、早い人には既に通知が届いていますね。私はこの制度についてまだ納得ができていません。私が知り合いに“裁判員にはなりたくない”と話をしたら、人間失格と言われてしまいました。ブータンに行くので私は裁判員にはならないでしょうね。死刑制度についても人によって色々と意見がありますが、私は反対です。家族の苦しみを思えば、すぐに死でもって報いて欲しいと思う心情はわかります。ただ死んでしまったら、犯人に対してはそれで終ってしまいます。自分のやったことに気づき、罪の意識に一生苛まれて苦しんでもらうのが、一番つらいことだと思うのです。もちろん罪の意識に気づかないままの人もいるでしょうが・・・。死刑の制度自体を無くすのではなく、いつ死刑になるかは分からないという方がいいですね。私は極刑よりも生き地獄にした方がいいように思っています。宅間のように死にたいという希望を持って大量に殺害し、その上、死刑を執行すれば、彼らの思いのままだと思います。自分のやったことの罪の重さに気づくことこそ、最大の刑罰だと思います。もう10年以上前の映画ですが「デッドマン・ウォーキング」は死刑について考えさせられました。ショーン・ペンの演技が上手すぎます。

2008年11月28日

ヨガは禁止だそう

マレーシアではイスラム教徒にとってヨガは有害だとされ「ヨガは禁止」と新聞に載っていました。ヨガを宗教活動として捉えた見解でしょうね。昨日はインドでテロが起き、バンコクでは非常事態宣言が出されています。テロでは、また、かなりの被害者が出てしまいました。彼が来年、日本に来る時にバンコク経由にするかインド経由にするか迷った上、インドにしたのですが、どっちにしろ心配ですね。まだ少し先なので事態が治まるといいのですが・・・。NYではアルカイダへの警戒が出されたそうで。世界では宗教や思想の違いを力で押さえつけようと、破壊的な出来事がたくさん起きています。日本やブータンは安全な国ですね。今思うとオウムは本当に非常事態だったんですよね。サリンが撒かれた日、丸の内はサイレンが鳴り止みませんでした。あの時以来、家族とは口を聞くこともできず、痛みに苦しんでいる人が今もいます。つい何ヶ月か前、松本サリンの被害者である河野さんの奥様が亡くなりました。河野さんは犯人と疑われ報道もされた方ですが、あの方は思慮深く、素晴らしい方だと思います。彼は麻原もオウム実行犯も恨まず、恨むという無駄なエネルギーで自分の限りある人生を無意味にしたくない、と言っています。あんな状況で人を恨まずにいれる河野さんのお考え、その源が何なのか、ご著書を読んで知りたいと思っています。
今週末、チベット関連のイベントがあります。NYのお坊さんのお話、平和を歌うミュージシャン原田真二、そしてキャンドルアートのJUNEくんのコラボです。キャンドルJUNEくんは最初にお会いした時、驚きました。耳には大きな骨のようなピアス、そして服でおわれてない部分に見えるすごいタトゥ。しかし、彼の作品は繊細で、美と悲しみが混ざり合った彼の世界観が表現され、流行のキャンドルとは明らかに違っています。タトゥはカッコつけの意味合いというより、身体に自分の意思を刻んでいっているんですね。大切なことや忘れたくないことや、様々な世界の出来事に対する自己決意だそうです。前にお仕事で関わった時、とてもちゃんされていて、見た目と落ち着きのギャップに驚いたものでした。イベントは今週末です。無料ですので、ご都合ついたら
ぜひ、どうぞ。

2008年11月26日

歯科でウルル

ブータンに行く前に治せるところは治しておこうと歯科に通いました。今日で治療がすべて終了しホッとしています。あまりの痛さに涙がちょちょぎれる思いもしましたが、それとは別の意味で今日の帰り、ウルっときました。治療は全部で5回、前回の帰り際、受付のおば様が私にすごく興味があると。「どんなお仕事しているの?」といった感じでした。受付は忙しい業務で先生に嫌味を言われたり、ストレスたまる仕事だなぁと見ていました。その気晴らしかわかりませんが、私は映画やブータンのことを少しお話しました。今日も相変わらずな慌しい中、治療費を払い、最後にお礼を言って帰ろうかという時、「あなたはとても真っ直ぐな感じで、すごく優しい人だと思うの・・・」と。彼女とは今まで予約や支払いで関わっただけなのですが、なぜか私はウルってきました。よくわかんないけどエールを送ってもらった気分になりました。私は最初に彼女に会った時、なぜか初めてではないような知り合いだったような感じがしていました。過去にご縁があった方なのかもしれませんね。
ブータンでのGNHの会議は終了したそうです。どんなだったんでしょうね。楽しみです。私の大好きな北山耕平氏のブログに「どうすれば幸福になれるのか」10項目が載っていました。楽しいのでシェアしちゃいます。

2008年11月24日

神話

「世界ふしぎ発見!」は私の好きな番組です。先日は日本の起源についてやっていました。私は高校の時、友人に「卑弥呼に似てるね」と言われたことがあります。卑弥呼の顔を知ってるんだろうか・・・と思ったものでした。皆それぞれ卑弥呼については勝手なイメージをもってるのでしょうね。卑弥呼は巫女の元祖と私は勝手に思っていますが、シャーマン(霊的)な能力を持っていたことは、きっと事実なんだろうと思います。秀でる力を持っていたからこそ、人々が支持し邪馬台国を作り上げることができたのだと思います。私のあだ名はミコなので、巫女との関係もあって友人は似てると思ったのかもしれませんね。記紀を真剣に読めばわかるのかもしれませんが、日本の起源については色々な説があり、どれも面白いですね。神話は記述ではなく伝述だったりするのでウソと思う人もいるかもしれませんが、卑弥呼については中国の文献「魏志倭人伝」の記述が真実の証となるでしょう。日本人の信仰の原点である神社にはたくさんの“神話”がありますね。信仰の対象となる神々が“神話”になって語られていますが、おとぎ話の類と思われがちだけど、真実であったり真実に近い話が神話になっているので、これらをひも解くと古代の謎が解けていきますね。“神話”が楽しいのは、人間や文化、宇宙などの起源を超自然的なものとして捉え、神聖な真実として礎となり、何千年も前のことが、今もなお私たちに綿々と受け継がれ、生き続けているということでしょう。これだけ進んだ世の中になっても説明ができないようなことっていっぱいあるけど、神話を用いれば真実として説明できますね。アマテラスについては色んな説がありますが、卑弥呼だったという説に興味があります。霊力があった実存する人間を神格化することはあると思います。この説だと伊勢神宮の内宮(写真)は天照大神=卑弥呼を祀っていることになります。外宮は卑弥呼のあとを継いで大和朝廷の礎を築いたトヨである説があります。トヨは元伊勢といわれる籠神社から移ったそうです。卑弥呼(天照大神)は太陽神で、トヨ(豊受大神宮)は月神です。日本の初めは女性の王が国を築き上げたと考えるとワクワクしますね。昨日は勤労感謝の日でしたが、元々は新嘗祭(収穫に感謝)する神事です。天文学的に卑弥呼の時代にも皆既日食があったとわかっていますが、この時代の人々は日食をかなり恐れたことでしょう。私はブータンに行って時間ができたら、日本の神話をたくさん読みたいと思っています。超自然的なことに対する畏敬はチベット仏教を土台に土着信仰も合わさったブータン仏教に共通するものがあるんじゃないかなぁと思っています。ちょっとマニアックですね。今日、ブータンではGNHの国際会議が行われているので報告を楽しみにしています。

2008年11月22日

魂の自由

私は他と感覚が違うなぁと感じることが多々あります。驚かれることがあったりすると、自分で変テコリンなのかなぁと思ったりします。これを不安になったりはしないけど、私って変テコ過ぎかなぁ・・・て思って考えることがあります。そんな時に“魂は自由”と思うと、ふと力が抜けてラクになります。私は生れてからずっと今住んでいる家に住んでいます。長年住んでいるにも関わらず、家に居て落ち着くことはなく、なぜかこの場は“仮”という気持ちが強くあって、私の居場所がここではないと感じていました。こんな話しをすると、同じような感覚がある友達もいます。そんな感覚もあって、ブータンに行くことが楽しみでもあるのです。
写真はハワイ島にあるチベット寺院です。私はこの聖地がとても気に入っています。空気がキラキラ光っているのが見える素敵な場所で、行くたびにふるさとに戻った感覚になります。魂がしっくり行く場ってあるんでしょうね。

2008年11月20日

末っ子な香り

この間の週末に中学校の同級生と会いました。かなり楽しいひとときでした。前にデート話を書いたので、相手は誰か・・・なんて話にもなりましたが、当たらなかったので上手くやってたんですね。そんな話の中、またまた思い出してしまいました。中学1年の時、夏休みの宿題を中3の先輩にやってもらっていました。夏休みの宿題が大嫌いで、それはみんな同じだと思いますが、であれば、早く済ませればいいのに、ぎりぎりまで延ばす作戦を取っていたので、毎年夏休みの終わりが近づくと憂鬱で、磯野カツオの心境になるのです。学生時代が終って社会人になっても、8月の終わりが近づくとドキドキするのです。これは一生変わらないと思います。それほど夏の終わりが嫌でした。人に宿題をやらせるとは・・・、悪知恵はよく働いていたんですね。私はどちらかと言えば甘え上手な方です。末っ子のせいでしょうか。私は大抵、末っ子なのか、長女・長男なのか兄弟・姉妹の位置がわかります。末っ子は末っ子特有な香りがしてくるので、すぐにわかります。どちらかと言えば人生を謳歌しているタイプですね。上が親に怒られたりするのを見ているので、どうすれば怒られずに済むか、どうすれば上手く世間を渡れるか習得しているので、とても要領がいいですね。長女・長男は責任感が強く、まじめな方が多いように思います。まっ、これはあくまでも私の私見です。中学校の頃は私は大人びていたそうですよ。自分では必死ながらも楽しく生きていたのですが、姉が2人いる影響があって、周りからは少し浮き、大人びた感じだったのでしょう。前に私があまり良くない方の子だったと書いたら、スカートが長かったかと聞かれましたが、私の時代は短かくする走りだったんですね。中3の修学旅行にバッチリ短いスカートで行ったら先生に注意されたのを記憶しています。短いスカート一番乗りで上水中に歴史を作りましたよ。

2008年11月19日

先進国とは

現代ブータンの本を読んでいると考えさせられることが多くあります。環境副大臣がテレビで国民に向け「我が王国は環境先進国である」と宣言したそうです。経済発展をしていないことを逆手に、環境が守られていることを「国の良さ」として国民に認識させているんですね。ブータンという国は、国民に誇りを持たせるのがとても上手だなぁと感じます。国王が仰っているので支持している人もいるかもしれませんが、GNHを語る彼らは自信に満ち溢れています。ブータンのテレビは1局で、他チャンネルは海外情報が流れています。ブータンテレビ局での宣伝は絶大でしょう。環境と伝統文化の保護をGNHと相まって認識させ、それを誇りにする国民のプライドは、見ていると気持ちよくなる程です。
今日、ふと彼が来日したら、日本をどう思うだろうかと想像してみました。ブータンと日本の違いは圧倒的に緑の量でしょう。ブータンを旅していると目に飛びこんでくるのは、みどり・ミドリ・緑です。日本では緑はたまに登場し、直線的な構造物がほとんどですね。人間は直線的なものより、自然のような曲線の方が受け入れやすいかなぁと思います。人間自身が全てのパーツは曲線がほとんどで直線はないのでね。今年制定されてブータン憲法では国土の60%が森林で覆われていなければならないそうです。いまは70%を超えていて木を1本切るのにお国の許可が必要だそうなので、こういった意味でもブータンは“先進国”ですね。

2008年11月18日

ご縁とはなにをいうのか

ここのところ仕事もプライベートもやや忙しくしております。先ほどTVKのニュースでやっていた情報です。偶然に見たニュースにご縁があるのかは分かりませんが、私の出来ることを考えました。
神奈川県在住の中澤聡太郎ちゃん(1歳3ヶ月)は重い心臓病のため、米国での移植手術を望んでいます。募金で9千万円近くが集まっているようですが、あと7千万円が足りません。心臓の状態から今年の12月初旬には渡米しなければならずタイムリミットまでは2週間です。横浜近辺が中心ですが募金箱も設置してあるそうです。聡太郎ちゃんが、楽しいクリスマスを迎えられますように。

2008年11月12日

とってもブータン

行くことになったせいなのか、わからないけど、ブータンがらみの話題が舞い込んでくるようになりました。最近は雑誌やテレビで取り上げられるようになったこともあるでしょうし、今年がブータンにとって特別な年というのも、その理由でしょうか・・・。新国王への戴冠式がつい先日行われ、今年の3月には選挙が行われ、絶対君主制から立憲君主制になり、今年はブータンの歴史が塗り替わる特別な年なんですね。そんな時期にブータンとのご縁を持つことになり、不思議な感じがしています。ブータンのことをもっと知りたいと思った方におススメするのは「現代ブータンを知るための60章」です。前国王時代の内容ではありますが、お国事情がとてもよくわかりますし、著者のニュートラルな感性がイイですね。ブータンではたくさんマツタケが取れるそうで、ブータン人は食べないので、移住した折には日本へ輸出し、マツタケ御殿でも建てるか・・・と、たくらみましたが、この本を読み断念しました。マツタケのピークは7月なので、夏の日本では売れませんしね。
ダライ・ラマ法王がインドへ亡命後、ブータンはすぐに支持する国をインドに決め、中国との通商をたったそうです。ブータンにはいま、1,500人の亡命チベット人が住んでいます。日本に80人位います。ブータンには思った以上にチベタンが居るとわかり、ブータンへ行くことが、より一層楽しみになってきました。仲間がいるようで嬉しいです。本の中で他に印象的だったのは、JICAの農業専門家によれば「ブータンで日本の10分の1でも農薬を使えば、食料自給率は100%になる、しかし、宗教上の理由から農民は虫を殺すのを嫌がる」そうです。また1999年に衛星テレビとインターネットを解禁させた第4代国王は「情報の量と欲望は比例する」とのご発言。極端な近代化にならないよう、国王をはじめとするリーダー達は、智慧をもって国民を見守っているんですね。日本の政治家の皆さん、互いの欠点を突き合ってる場合じゃありませんよ。

2008年11月10日

ルネッサンス

先日、テレビでカナダのクィーン・シャーロット島に住んでいたハイダ族についての番組をやっていました。ハイダ族は 1 万年前からこの島に住んでいたとそうですが、 18 世紀に始まったヨーロッパ人の入植で、伝染病が流行り人口が激減したそうです。ハイダ族にとって魂の象徴とも言えるトーテムポールを入植者は乱暴に切り刻み、世界中の博物館などに売ってしまったそうです。世界遺産に登録される村では散らばってしまった先祖の魂を取り戻し、トーテムポールを大切に、消えかかった文化の復興に力をいれています。儀式での歌を聴いていると私は不思議と涙が出てきました。ハイダ族は日本人と同じ血を持っているので、魂が震える感覚が同じなのかもしれませんね。ちょっと小さいですが、上の図は遺伝子解析で見た「人類の移動と民族の分化」です。東アフリカで人類は起こり、中央アジアへ渡り、世界中に拡って行ったという仮説が多いですね。こうみるとチベットやブータンの人は日本人の元となる同じ種から分かれていっていますね。だからブータン人は日本人は顔が似てるんですね。中国には同じ種と別の種が入っているから、中国人よりもブータン人の方が顔が似ているんでしょうね。
ブータンの予備知識を読んでいますが、暴動やクーデターの心配はないけど、若い子で悪い子がいるので注意とありました。観光により西洋人が入ってきて、大麻を若い子達に教えたそうです。大麻はブータンでは、野草でそこいらにありますので、まったく余計なことをしてくれますね。日本神道でも仏教でも大麻は使われ大切なものでもありますが、それとは意味が違います。最近、日本でも大麻があちこちで騒がれていますね。常習性はないそうです。ただ、大麻と精神病の発病率が高いそうなので、やはり怖いですね。

2008年11月8日

こころからのお祝い

ブータンは国を挙げてのお祝いの最中です。そのせいか、どうやらネットや電話の繋がりがいまいちのようですね。彼もとても忙しくしているとのこと。王様には会えたかなぁ。ニュースでは国民が並んで“カタ”という白い布を新王に差し上げるシーンがテレビでやっていました。カタを渡すことは、自分の心からの敬意を表すという挨拶の印で、白は純粋な気持ちだそうです。ダライ・ラマ法王もこのカタを多くから受け、それに法王が加持し、相手にお返していました。ブータンもチベット仏教なので、慣習は同じなんですね。いま、ブータンの予備知識としてJICAの資料を読んでいます。ちょっと古い情報ですが、色々と面白い発見があります。公務員の有給休暇は年間40日とあります。日本の倍ですね。日本では有休を使うのに遠慮し、使わない人もいるようです。前職で私は毎年20日間使い切っていましたよ。番犬として犬を飼っているところもあるそうですが、放し飼いなので番犬の意味がない、とあります。ほんとそうですね。社交の項目には、ブータン人は話好きで時間はあまり気にしない、とありました。時間よりもお話を大切にするようですよ。彼を見てると、つくづくそう感じます。私はいま、どうしてブータン人と顔が似ているのかを探っているところです。

2008年11月6日

全てを吹き飛ばす笑顔

今日は待ちに待ったダライ・ラマ法王の講演会がありました。来日後のテレビ取材や記者会見ではチベット問題がメインでしたので、法王はとても厳しい表情をされ、その言葉の陰に「どうにか手を貸して欲しい」という懇願の思いが、ひしひしと伝わってきました。それに対して効果的な対策を講じられず、多くの人が、もどかしさを感じていたでしょう。チベットがそんな状況にも関わらず、さすが法王さまです。心に平和をつくることが出来るから、あんなに明るく可愛らしく居られ、お話を聞きにきた皆の心さえも、同じ思いにさせることができるんですね。今日のお話で印象的だったのは、あるネガティブな感情が浮かんだ時の対処として、まったく逆の感情を育むことだと仰っていました。仏教の根本真理である因果(原因があり、結果がある)を根底に物事をよく検証し、正しい判断を下すことが大切だとも仰っていました。いきなりの登場でびっくりさせた石井慧選手の悩みに対しても、状況をよく調べよく考えて自分自身で結果を出すことが大切だと仰っていました。言葉を忘れないように小さいノートに懸命にメモしてたそうですよ。かわいいですね。今日もミーハー心が湧いてしまい、石井選手とがっちり握手してきました。力強さになぜか私もやる気が出てきました。

2008年11月4日

重要な時

ブータンはいま、とても大切なことをしています。2006年に私の好きな第4代国王から第5代のワンチュク国王になり、つい先日11月1日に即位式が行われました。僧侶による占いで、この時期を決めたそうです。その模様をぜひ見てください。私はこの国王を見ると、“元気ですかぁ~?123ダー!”の猪木を連想してしまいます。お父様とはあまり似ていませんが、28歳のプリンスもとてもステキですよ。6日からは戴冠式が行われるそうですが、どんなものでしょう。これにより17日くらいまでオフィスはクローズになるので、私のビザの手続きなどで彼はとても忙しくしているようです。戴冠式やブータン国民の反応など、彼からの情報を楽しみに待っています。

2008年11月3日

人生最良の日

今日、人生初の追っかけをしました。ダライ・ラマ法王はすれ違う全ての人の幸せを祈るよう、微笑まれ握手をしてくださいました。とても柔らかな手をされていました。駐車場の外でも待機してチベット国旗をふっていると、窓を開けて、のぞき込むように手を振ってくださいました。今日の記者会見では、チベット人の中でも法王の対話路線に批判が出ていることを承知している、と仰っていました。対話以外にどんな方法があるのでしょうか。それでも対話が重要なのだと私は思います。チベットの若い人達が、この選択をしてくれるのだと、法王も信じていると思います。中国とチベットの真の対話が実現するよう、支援するのが我々の役目なのだと感じます。

2008年11月2日

私の財産

中学時代のお友達にお祝いしてもらいました。もう20年以上も前のことなので覚えていたり、覚えていなかったりと記憶はかなり曖昧でした。言われて色々と思い出しましたが、私はかなりイタズラっ子だったようですよ。言葉を変えれば不良!?でしょうか。先生を泣かせたり、お友達の椅子に画鋲を埋めこんだり、没収された花札を職員室に盗みに入ったり。学校をサボって原宿に行ったり、不登校の友人宅で夜中まで遊んだりしていたのも思い出しました。部活をサボって小さなバーガーショップに立ち寄り、中学生のくせにツケばかりしていたら、お店はつぶれてしまいました。そこで彼氏とデートしていたらしいのですが、そのことはまったく思い出せず・・・。中学で勉強はほとんどしませんでしたね。テストの前にすいた遊園地に行って、学生本分、自覚ゼロでした。勉強できる精神状態でなかったです。なので普通に勉強できる友達が羨ましくも思ったりしていました。そんな感じでしたが先生は出来の悪い生徒を心配してくれて、一番最初に推薦枠で高校を決めてきてくれたり、放課後に呼び出されて時も「おまえは本当に良い子だ」と何度も言ってくれ、私の味方をしてくれました。なので、私は救われましたね。今思えばすべてカワイイもんですが、問題を起こす子は100%家庭に問題ありでしたね。楽しくもつらくもあった中学時代でしたが、みんなと一緒に過ごした3年間は私にとって財産です。はなむけとしてマーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本『たいせつなこと』をいただきました。読みながら泣きそうな気分になっています。ありがとう!彼が来日し会うことになったら、若い頃は不良だったことは内緒でよろしく。

2008年10月30日

身体性の叡智

ちょっと不思議なことがありました。今週月曜、会社の入っているビルを眺めながら、フトあの階段から落ちたら死ぬだろうなって思いました。今日分かったのですが、前日に女性が身投げしたそうです。偶然かもしれませんが、なにかを感じとったのかもしれませんね。昨日、神社の方が御祓いをして下さいました。もし、その方と出会ってお話が出来ていたら・・・なんて悔しい思いがします。ご自身もですが、自殺は家族をも殺すことと同じなんですよ。お母様の気持ちを思えば悲しくって仕方がありません。日本の自殺者数は異常過ぎです。日常茶飯事になってしまいました。ブータンのGNH研究所の所長で、日本で暮らした経験もあるカルマ・ウラ氏は自殺について「日本人は物事をつきつめて考え過ぎる傾向にある」と言及しています。
私は彼といるとたまに、のんびりしていて、考えが甘いよなぁ~と感じることもあるのですが、味方によってはこれも良いことだなぁと感じるようになりました。合理性や結果の良し悪しばかりを気にするクセがつき、自分で自分を苦しめることがありますね。仏教の教え“中道”は、対立し矛盾する二つの極端な概念に偏らない自由を意味します。自分が苦しいなって感じる時には、どうも極端になっている場合が多いように思いますね。今日、ボスと“身体性”について少しお話しました。どうも最近は自分のことだけしか考えられない人が多いように思えます。もう日本の風景になっていまいましたが、救急車が来ようがみんな平然と信号を渡ります。その場を早く走りさろうとか、止まって車を行かせようとか一切しないのです。走るのが恥ずかしいからでもないようです。救急車も事故を起こさないようにゆっくり交差点に入るのですが、けたたましいサイレンは、もう意味をなくしてしまいました。一秒でも早く病院に着かせてあげたいと思いはそこにはありません。自分のことだけしか見えない人が増えてしまっているんですね。自分は自分、他者は存在さえしない状況になってきています。これらの要因として、身体性の欠如があると感じます。自分の中に他者があり、他者の中に自分があるという、身体性の持つ叡智が失われつつあると感じました。
明日の早朝、いよいよダライ・ラマ法王が到着されます。最近、なんども夢に登場されてる状況ですので、ドキドキです。法王さまからのお智慧を、皆さんとシェアできればと思っています。

2008年10月28日

クマ・くま・熊!!

姉はいつも何か作っています。大好きな2時間ドラマを横目にチクチクチク。ブータンに一緒に行きたい子、手あげて!ちょっと、たぬき気味のクマちゃんが手をあげました。

2008年10月27日

与えられたものは大切に

私は整理整頓の達人です。これは小さい頃からパパさんに、こっぴどく教育を受けた影響です。お部屋を片づける時にいつも考えてしまうのが“いただき物”ですね。私の場合、きっとずっと使わないだろう・・・とか、タイプでないなと思った物は、いさぎよく人に譲っちゃたり、バザーに出したりしちゃいます。部屋のどこかで日の目を見ずにしまい込まれるより、必要な人の所で大切にされた方が幸せだと思っています。もちろん頂いた人や物は忘れないし、お返しをする時は好みとか、欲しがっていた物とか、結構考えます。あげて満足するのではなく、相手をどう満足させられるかが勝負所です。自分の気に入った物に囲まれていたいと思うし、その方が快適で幸せですから。与えられた中で、最も大切にしたいのは“からだ”ですね。自分の意志で生まれた訳ではなので、与えられたものだと思います。さすが“Made in 神様”だけあって、うまく出来ていて、おろそかにしたり方向が違っていたりすると、サインを送ってくれます。ただ、そのサインに気づくかが、生きる上でのポイントのようですよ。私もいま、手が痛くてコーヒーカップさえ持つのに響きます。このサインをちゃんと受け取り、大切にしたいと思います。ストレスなどで私の小さな脳みそをシェアされるのは嫌なので、それに打ち勝つ必殺技は“妄想”に限りますね。孟宗竹のようにグングンと妄想して、“楽しい”が締める脳の割合を拡げるようにしています。私は電車の中で笑いがこらえられず、よく危ない人になっていますよ。高校生時代のあだ名“あぶ”はまだ健在ですね。(写真はMt. Jomolhari・・・クリミーでおいしそう)

2008年10月24日

仲間は世界中にいます

今日は巷で噂のブータン料理店に行ってみました。辛さは日本人向けにかなりマイルドにしてあったので私もおいしく食べれました。みんなもブータン料理を気にいったようで「私もブータンに住める!」と豪語していましたが、酔っぱらいの勢いでしょうね。さて、最近は仕事が少し忙しくなりました。もうすぐダライ・ラマ法王が来日されますが、今回もお手伝いをさせていただいてます。そんなこともあってパソコンを使う頻度が多く、持病の腱鞘炎が少し痛いです。今年は4月の記者会見、7月のお誕生会、そして今回の講演といい、法王さま関連の仕事が多く、不思議な感じがしています。法王さまに関われること自体がチベット人の方を思えば、幸せなことなのかもしれませんね。今日、チベットの問題について、米国の公人がいらっしゃいました。オリンピックが終わり、チベット問題も終息したかのように思われていますが、この問題は今もなお続いています。映画のダライ・ラマ篇を久しぶりに見ましたが、何度も涙があふれそうになりました。法王の本当に美しい笑顔とその裏にある悲しみが私の中で交錯し、たまらない心境になりました。米国の方も涙を流されていました。チベットの悲しみを同じように憂い、一緒に頑張ろうという前向きな気持ちを心に誓いました。私がブータン人と出会って、垣根なくコミュニケーションできたのは、その前にチベット人達との交流があったからだと思います。彼らも、とても穏やかで、どんな時でも前向きで明かるく、とても素晴らしい民族だと思います。

2008年10月21日

視力回復術

最近、視力が落ち、目が悪いってことは不便なことだなぁと実感しました。といっても右目1.5から1.2になっただけなのですが、何か違う気がします。私はブータンに行くことで楽しみにしているひとつに“鳥”があります。なにも食べようという訳ではなく、鳴き声や姿から、なんの鳥なのかを認識する、ただそれだけのことなんです。普段の生活で鳥の存在を意識している人は少ないですね。でも、私の周りには鳥マニアが何人もいます。私の鳥はじめは、前職で自然情報センターのプロデューサー的なことをしたことがきっかけでした。最初は私も、なんでそこまで鳥に大騒ぎするの・・・なんて思っていましたが、意識し始めると普通に都会を歩いているだけで、結構、鳥だらけなので大変なのです。素人さんは東京で見られる鳥は、スズメとカラス、ハトぐらいと思っているようですが、あまいですよ。通勤のバス停で、ふと空をカモが渡って行く姿など見ちゃえば、もう興奮です。仕事でラジオに何回か出たことがありますが、そんな時は、にわか鳥博士で、「いま、どんな鳥がみられるんですか?」という質問に「ヒヨドリなら何処にでもいますよ、ヒーヨヒーヨって鳴いているのでヒヨドリって直ぐにわかりますね。」と、やってました。同期が偶然に放送を聞いていて「スゴイ鳥に詳しんだね」なんて言われたりしましが、鳴き声や姿で見分けがつくのは都会の平地で見れる鳥くらいですよ。ブータンを歩いていたら、私にとってはめずらしい鳥さんが普通に近くで見れたので大興奮。あまり興奮すると彼も驚くと思って、心の中でキャーって感じでした。その内、マニアだとバレますね。ブータンへはもちろん双眼鏡持参です。

業務連絡

最近は私より友人たちの方がブータンに詳しかったりします。色々楽しいこと、おしえてね。さて、テレビ番組のご案内です。10月22日(水)19:00~19:45 にNHK教育テレビで『一輪車でブータン横断』(再放送)があります。録画をお忘れなく。以下は番組宣伝より。
日本の子どもたちの間でも人気の高い一輪車。番組では、カナダのマウンテン・ユニサイクリストがヒマラヤの秘境、ブータン王国の横断に挑みます。マウンテン・ユニサイクリングは、特殊な一輪車を用いてオフロードサイクリングに挑むスポーツです。ブータンの険しい山岳地帯を一輪車で駆け抜ける姿は、スリル満点!また、旅の途中、地元の人たちと交流することで、ブータンの文化や人々の暮らしを体験します。マウンテン・ユニサイクリングという新しいスポーツとブータンの魅力を存分に伝える番組です。

2008年10月19日

あだ名はあぶちゃん

最近、皆さんが結婚の祝福をしてくれます。今日は久しぶりに高校の同級生と会いました。仲良し12人のうち遠い所に住む友達を除き、8人が集ってくれました。みんなと最後に会ってから2~3年は経過してると思いますが、不思議ですね。話していると会わなかった期間なんか無かったような感覚に陥ります。毎日一緒に楽しく過ごした、あの時期に戻ってしまいます。違うのは結婚している友人の子ども話しが出る時くらいかなぁ。子供の成長はとても早く、この時ばかりは時の早さを感じます。子供達の成長はとても楽しみなことで、嬉しいことです。言葉に遠慮がいらず、ゲラゲラと笑い合える友達はとても大切な存在ですね。その友人達もやはり彼に会いたいと言ってくれます。来年1月に来日しますので、どうぞ楽しみにしてて下さいね。それまでに英語を勉強しておいてくださいね!当たり前のことだけでど、同級生は同じように年を重ねていくので、なんだかとてもホッとします。おばあちゃんなるまで、仲良くしてね!どうもありがとう。(あぶより)

2008年10月17日

ストライク

少し気が早いのですが来年、2009年7月22日に皆既日食があります。日本ではトカラ列島でよく見ることができます。一番バッチリなのは悪石島(すごい名前)です。奄美大島、屋久島のほか、硫黄島でも見ることができます。東京は75%欠けですが、楽しめますね。東京では9:55に欠け始め、最大が11:12、食の終了は12:30です。ランチ終了と同じかもしれませんよ。きっと来年の夏は盛り上るでしょう。だって、皆既ですよ、ぜんぶ太陽が隠れちゃうんです。もう今から興奮しちゃってます。一番長くて6分は皆既状態だそうです。トカラ列島や奄美などは既に宿は取れない状況ですので、テントで寝たとしても、交通が取れないかもしれません。来年見逃せば、次は26年後の2035年です。皆既日食を見られる場所は日本だけではなく、インドの方からポリネシアまで見ることができます。いろいろと調べていたら、なんどブータンはド真ん中じゃありませんか!赤いラインが食の中心で、6分ほど皆既になる所です。紫のラインまでが皆既帯なのでブータンは、ほぼ国まるごと楽しめ地域です。紫ラインに近づけば近づくほど、皆既の時間が短くなります。ブータンの人々の反応も楽しみです。まだまだ情報が渡っていない地域も多いので、驚く人もいるかもしれませんよ。引き続きブータンの日食状況をリサーチしたい思います。トカラや奄美など、今からでは予約は難しいので、どうぞブータンで皆既日食を楽しみましょう! (結婚式をこの前後にしようと検討中)

2008年10月16日

サスティナはインドの神様!?

書いたことを読み返すと私もおばさんになったなぁとつくつぐ感じます。他国のことにああだこうだおせっかいですね。では自国はどうでしょう。
昨日、会社帰りのバスが発車したとたん、強風のクーラーが・・・。なんで今頃?フリージングバスの中で、みんな風の出口を横に向けたりしていまいた。バスが止まった時に運転手さんにクーラーは寒いです、と思わず言ってしまいました。窓を開ければいいのにね。環境のことを考えながら生きている人は一部のような気がします。最近“サステイナブル”という言葉を耳にします。サスティナはインドっぽい言葉の響きですが“持続可能な”という意味だそうです。この訳にピンと感じる方はいるのかなぁ。“地球が地球であり続けるために”だと、長いでしょうか。言葉だけの環境対策は意味がありませんね。ブータンではお買い物の時には大きなカゴを持参します。物を買ってもビニールには入れてもらえません。これは環境保護のために国がプラスティックバッグを禁止しているからだそう。日本も最近こそマイバックも増えましたが、国で禁止しちゃうって方法もありますね。慣れれば大丈夫ですよ、きっと。

2008年10月15日

循環しない物のゆくへ

後日談です。ミスブータンはある大企業のお嬢様だとか・・・。世界中にしがらみや不平等は存在するのかもしれませんね。という訳で今回の美意識は国民の心が必ずしも反映されたと限らないと分かり、ある意味ホッとしました。
さて、ブータンで禁止されているもので驚いたのは“煙草”です。入国の際にうるさく聞かれました。2004年に環境保護と仏教的な意味合いなどから、世界初の禁煙国となり販売が禁止されたそうです。けれど、町では日本の学生さんみたく隠れて吸っているのを何度か見かけました。なので、それ程までに厳しい感じてもないのかもしれませんね。喫煙者にとってニコチンパッチもない国で、禁煙はかなりキツイでしょう。
ブータンの町を歩いていると、あちこちに赤いものが落ちています。これは昔ながらの風習“ドマ”です。ドマは熱帯産の果実で、これに石灰粉をつけ、ヤシ科であるビンロウジュの葉っぱに包み、ガムのように噛みます。日本では嗅いだことのない匂いを発するので気になる方もいるでしょう。口の中が真っ赤になるので最初は驚きました。刺激があるので、よくペッペと唾をはいていて、シンガポールなら皆な罰金刑です。友好の証として、私もドマを何度か勧められましたが、さすがにまだ噛む勇気はありません。ドマは植物なので、通りに捨てても自然に還ってゆくのですが、町には結構ゴミも落ちています。煙草禁止も王様の意見が大きそうなので、ドマ以外の“ポイ捨て禁止”も考えて欲しいですね。たぶん、以前は自然に還ってゆくものしかゴミとして出なかったのだと思いますが、最近は自然に還らない商品が入るようになり、ゴミへのルールが追いついていないのかなぁと感じました。商店のあるゴチャゴチャした所に王様はいらっしゃらないと思うので、町の汚さはご存知ないのかもしれませんね。

2008年10月14日

ちょっとした思いつき

結婚の申請をしたブータン最高裁判所で、何の仕事をしているのかと裁判官から聞かれました。ドキュメンタリー映画を作る会社に勤めていると応えたら、BBC(ブータン唯一のテレビ局)で企画の仕事をするといいでしょう、と言われました。結婚の手続きでそんな心配までしてくれておもしろい国だなぁと感じたのでした。ブータンに詳しい方々が異口同音に、もう少し前のブータンの方が魅力的だった、と言います。1999年の海外テレビ解禁とインターネットの影響もあり、当事者は気づかなくても、ここ10年で国が大きく変わってきているのだと思います。前にも書きましたが民族衣装を着て、携帯を持つ姿はどうもしっくりきませんでした。ただ、ブータン国民の立場で考えれば、便利なものやカッコイイものを知って、手に入れる能力があるなら、それは手に入れたいと思う気持ちは当たり前のことですね。先日行なわれたミスコンの結果を見て、私は軽いショックを受けました。私の中でブータン女性の美しさは、少し恥ずかしがり屋さんで、謙虚だけれどもプライドはしっかり持つ、そんなイメージを抱いていました。なのでベリーダンサーのような格好で官能的に踊る特技なんて思いも寄りませんでした。ブータン人口の56%は24歳以下なので若者の国と言えます。彼らの世代は外国の影響をとても受けているでしょう。よく日本のテレビなどのブータン特集で、「私達はとても幸せです」とインタビューが放映されていますが、自分達の国の素晴らしさに気づいていない若者もいるのかなぁと感じます。ちょっとした思いつきですが、外国の人達があなた達の国を、そして国策をどう思っているのか、インタビューした物をBBCに出そうかなぁなんて、思っちゃいました。ブータン人口の3.3%と同じ人数が日本の一年間の自殺者数です。内政干渉する気はまったくないのですが、自分達の良さに気づかないのは、もったいないなぁと感じちゃいました。

2008年10月13日

美の伝承

今日は日本舞踊の発表会を見て来ました。舞いはもちろんのこと、何をとっても美しい世界でした。衣装の他、手先や目線などの所作、音や間合いなど、さまざまな要因で“美”が生み出されます。その何かひとつでも欠ければ究極の美は生まれないでしょうね。このために大変な努力があるだと思います。教科書さえ読めばその技術や能力がつくものではないですね。ここにこそ“文化”の素晴らしさがあると思います。師匠や先生などのお手本となる方がいて、身体を使って技術を習得し、それと共にその魂まで受け継ぐんですね。簡単には生み出せないところに“美”は存在するんだなぁと感じました。継承する文化が美しいのは日本だけではなく、世界共通なのだと思います。ブータン文化の代表格としてツェチュというお祭りがあります。私はまだ見たことはありません。祭祀ですのでお寺の行事です。僧侶たちが色鮮やかな衣装をまとい仮面をつけて踊ります。このツェチュはブータン国民の最大級の楽しみで、女性は選りすぐりのキラを着て、お洒落して行くそうです。お祭り自体も素晴らしと想像できますが、見物人を見るのも楽しそうですね。
文化も環境も人の努力なしでは守りきれないのだと感じます。美しさとは人を含む様々なものを大切にし、畏敬の念もあって綿々と続くのだと思います。だからこそ文化は無くしてはいけないのだと感じました。私はブータンに行ってもブータン文化と同じくらい、日本文化を大切にしたいと思いましたよ。

2008年10月12日

美しさに魅せられて

日本は寒いの暖かいの?ブータンの衣装も持って行った方がいい?パソコンもあった方がいいかなぁ・・・など、彼から気の早いメールが届きました。まだビザが取れていませんが、もう気持ちはすっかり日本のようです。来日した折りには、京都と沖縄とTDLに行こうと思っています。他におススメの場所があれば教えて下さい。ブータンへ旅立つ前にみんなが集りを計画してくれているので、ブータンの衣装“キラ&ゴ”をお見せできればと思っています。ただ、私はキラを自分で着ることができません。さすがに彼も女性の着付けは出来ないと思うので、スカートの方はグルグル巻きにしちゃおうと思います。
女性の衣装“キラ”は一枚の大きな織り布で出来ています。まず薄めのブラウスを着て、その上にキラをぐるっと体に巻き、両肩部分を専用の留め金で留めます。腰に伊達締めに似たベルトを巻き、場合によってはその上にジャケットを羽織ります。これが昔ながらの着方です。キラはロングのジャンパースカートのような感じです。最近は体全体を巻くのではなく、腰から裾までに簡略化したロングスカートタイプの“ハーフキラ”を着ている方も多いようです。ハーフだと、だいぶ軽くて動きやすいです。私も奮発して写真のハーフキラを買いました。キラは手織とインド製の機械織りがあり、材質、細工の細かさによって値段はピンキリです。染織はブータンの伝承文化で母から子へと受け継がれていきます。天然の草木で染められた糸を紡ぎ、何日も掛け機織し、一枚のキラが出来上がります。日本の着物と同じように着方やTPOなどのルールがたくさんあるようですが、その辺はまだわかりません。化学染料や機械折りのキラはお手頃で日常には良いとおもいますが、植物染めの質の良いキラは、まるで美術作品を見ているようです。ブータンの女性はみんなこのキラを着てアイデンティティを持ち続けているんですね。

2008年10月11日

ミス日本

ミスブータンが決まったようですよ。その基準はブータンらしいのでしょうか。コンテストという発想自体が西洋的な感じがするので、きっと同じような価値基準で決めるんでしょうね。こちらではミスコン廃止論も聞こえてきますが、ブータンではこれからが歴史が始まるようです。
さて、今日は私が知っている日本女性で最も美しい内野加奈子さんのお話を聞いてきました。昨年“ホクレア”(希望の星)という名のカヌーがハワイからミクロネシアを通り日本まで5ヶ月間の航海を成功させました。航海の出発地であったハワイ島でホクレアと彼女に初めて会った時の写真です。彼女は日本人初のホクレアクルーで海洋の調査研究する他、写真家でもあります。ホクレアは海図やコンパス、動力など一切使わずに、星や風、波や鳥など、ありとあらゆる自然のサインを五感で感じ、方角を定め航海します。自然を読む“伝統航海術”は師匠から弟子へ受け継がれます。このホクレアについては、ここで書ききれませんのでサイトを見てみてください。ホクレアの航海は単なる冒険ではありません。彼女はホクレアの航海を通し、古の叡智を現代へと繋げる様々なヒントを、自身の写真と素晴らしい感性で私たちに伝えてくれます。私はお話を聞きながら何度も涙がこみ上げ、ぐっと我慢しました。自然と人との関わり、人と人、宇宙と人、そして生きとし生けるものの存在意義など、たくさんのことをしなやかな語りで教えてくれます。私は同じ日本女性に、こんなにステキな人が居ることがとても誇らしく、嬉しくてなりません。かなちゃん、ありがとう。ミス日本という枠に、はまりきれませんね。

2008年10月10日

前世でなにが起こったか

ダライ・ラマ法王は今朝、手術をされたそうです。一日も早い、ご回復をお祈りいたします(写真は4月10日の会見時)。さて、宗教には色々とありますが、何がポイントで人は宗教を決るのでしょうか。ブータンは国教がチベット仏教ですので、生まれながらにしてほとんどが仏教徒ですね。いま日本の場合は、生まれながらに○○教という方は少ないかもしれません。自分が色々知っていく上で宗教を選ぶ人が多いように感じます。日本では宗教団体が悪いことをしている影響もあって、特定の宗教を持たない人も多いですね。小さい頃から特に何かを信じなさい、とは言われてこなかったのでキリスト教も勉強したりしました。しかし、私は教会に入ると言いようのない恐怖感に襲われます。東京でも、ニューヨークでも、長崎でも、ハワイでも、どこであっても教会に入ると、とにかく何か怖いのです。先日、仕事中に聞いていたCDでグレゴリオ聖歌が流れた時も同じ感覚になり、上司に「こういう歌を聞くと、言いようのない恐怖感が沸いて来るんですよ」と、何気なく話したら「それは前世で何かあったのね」と言われ、合点がいきました。前世とかってハッキリ言ってよく分かりませんが、妙に納得してしまいました。前世を見る番組がブームで、世間や特に若い女の子が振り回されている感があり、何でも“前世が原因”にしちゃうのは、どうかと思うのですが、前世に何かあった・・・、というような考え自体は、前向きであれば別にいいのかなぁと思います。前世が何者だったかを深く追求することは無意味な気がします。私は仏教が好きで、色々勉強しています。好きに理由はありません。なので、これは前世の縁かなぁとも思います。
占いには気持ちが弱っていると振り回されちゃうこともあるので、あくまでも人生の参考なんだと思います。と言っておきながら、若かりし25歳の頃、銀座の父に見てもらったことがあります。36歳からおばあちゃんになるまで、ずっ~と幸せと言われ、なんで36歳なんだろうと疑問を持ちながらも、良いことなので何となく頭の片隅にありました。本当に36歳の時、大きな出来事があったので、そんなことってあるんだなぁと思いました。幸せかどうかは、おばあちゃんになってみないとわかりませんが、ほぼ当たっているような気もします。
私がブータンに行ったら、彼は結婚式をしたいそうで、その時期はお坊さんに占ってもらうそうです。ブータン流ってことで、それには従おうと思っています。足元はしっかりしておいて、占いを通して、大きなものに委ねることは、感謝の表れのひとつでもあるのかなぁと思っています。

2008年10月8日

読書の秋

ドキュメンタリー映画を作る会社にいるので職場にはさまざまな本があります。読みたい本ばかりなのですが、なかなか時間が取れません。かなり前に刊行され読みたいなぁと思っていた本があったので借りてきました。坂本教授が監修した「非戦」です。まだほんのわずかしか進んでいませんがグサグサ突き刺さります。9.11を始めとするさまざま戦いと、その原因について書かれています。環境のこともですが、こういった世界の現実を前にすると、個人はあまりにも小さく、手に負えないのことがほとんどなので、その感情を昇華できず「世の中なんてそんなもんさ」と皮肉屋さんになり、どこかワサワサだけが残ります。けど、それもしばらくすれば忘れてしまうのがほとんどですね。以前、NGO&外務省&経団連からなるJPFに小学生に交じってお話しを聞いたことがあります。子どもから、ボク達は何をすればいいですか?との質問に、スタッフの方は、戦争や災害などの支援に直接関わることも大切だけど、みんながみんな直接関わることは出来ないので、まずは世界で何が起きているのかをきちんと知ることが大切です、と仰っていました。ほんと、そう思います。現実にひしがれてしまうこともありますが知るからこそ、考えることが出来るんだなぁと思います。また、ダライ・ラマ法王の講演会では、あるお母さんから「ひどい事件ばかり多く起きていて、それを子どもにどう説明すればいいのでしょうか」と相談がありました。「悲しい事件も多いけど、素晴らしこともいっぱいあることを忘れてはいけません。マスコミは素晴らしいことも、もっと報道するように」と仰っていました。(来月6日にダライ・ラマ法王講演会あり)
悲しみは悲しみを増幅させ、憎しみは憎しみを増幅させ、喜びは喜びを増幅させ、幸せは幸せを増幅させるとつくづく思います。世界の現実に目を向けると同時に、ブータンの地でささやかな幸せを作っていきたいと思っていますよ。

2008年10月7日

新たな経験

今までずーっと逃げてきたことがあります。それはずばり、イングリッシュ!大学院まで行っておきながら、どうにかこうにか逃げてきました。にがて意識を持っているので余計に拒否反応を起こしちゃうんですよね。頭の片隅には「英語を勉強しないと・・・」が、もう何十年と住み着いています。にも関わらず結婚した相手は外国人、しかもこれから暮らすブータンは英語か現地語ゾンカが出来ないと会話が成り立ちません。こんな年になって勉強かぁ・・・。
今日はじめて英会話というものに通ってみました。先生の言ってることはわかるのですが、どうしても日本語が出ちゃうのです。こりゃぁ、かなり手ごわそう。意気消沈ぎみに帰りの電車の中で、この人は英語は話せるのかなぁ・・・、この人は話せそうだなぁ・・・と、くだらない想像し、そんな自分がおかしくって、これからの人生を考えるとあまりにお粗末すぎて、返って開き直ってしまいました。若いうちは暗記力もあって、どうにかすれば覚えられましたが、最近は名前が思い出せないなど、忘れることの方が多く、あまり頭を使っていないので、脳が退化してるだろうなぁと感じていました。これからちょっとづつですが、単語などを覚える必要があるので、ボケ防止になりそうです。小坊主さんも一生懸命、お経を暗記していますね。この年になって初めて体験することがたくさんあると思うと、何だかとてもワクワクします。

2008年10月6日

幸せに包まれて

歩いているだけで幸せいっぱになる香りがしてきますね。帰り道、どこからか漂ってくる晩ご飯の匂いも幸せを感じますが、この時期は全身で幸せを感じる香りに包まれます。我が家には宝の木とも言えるキンモクセイが3本あります。毎年この時期に味わってきた至福の香りを、来年は感じることができないのでしょうか。いえいえ、ブータンにもたくさんお花があるので、きっと色々と楽しめることでしょう。慣れてくれば花の変化で四季の移り変わりを感じられると思います。先日いただいたブータンからのお便りには、どこを見渡してもコスモスが満開とありました。ステキでしょうね。ブータンの国花はブルーポピー(青いケシ)だそう。標高が高いところで咲く花なので 、これを見るために山登りが必要ですね。この写真は4月終わりに撮った石楠花(シャクナゲ)です。シャクナゲにもいろんな種類や色があるみたいです。ブータンにはお花を目的に観光客がたくさんやってきます。彼はお花の本を作りたいと言っています。私もブータンに行ったらたくさん写真を撮って、ブータンの魅力いっぱいの写真集を作ってみたいですね。

はじめての日本

彼は元々外国の文化にとても興味を持っていました。結婚するなら“外国人”と心に固く決めていたそうです。外国人なら私でなくてもよかったのかしら・・・と突っ込みたい気もしますが、なんせ私は英語がちゃんとできませんので突っ込めません。そんな感じなのでコミュニケーションは英語ですが、正確には通じてはいません。お互いに自分の都合の良いように解釈しているので、それがうまくいくコツかもしれませんね。当初、彼は日本生活を体験しながら日本語を学びたいと言っていました。日本語学校をいろいろと探したりしましたが、そう簡単に日本に入れないとわかりました。ビザを取るのって大変なんですね。そんな理由もあり、結婚してしまえば日本に来れるのでは・・・と、ふと頭に浮かび、出会ってから3ヶ月ちょっとで結婚することにしました。彼と一緒なら幸せになれるという根拠のない確信があり、遅かれ早かれ結婚するなら“善は急げ”という感じで結婚の手続きをしました。ちょうど今、日本滞在ビザに必要な書類を集めているところです。戸籍謄本、住民票、結婚証明書、身元保証書と保証人の預金残高証明、往復のエアー予約証明書など。それらの書類が集ったら、ブータンには日本大使館がないため隣国のインドにある大使館へ、彼が出向いてビザを申請します。一週間ほどで取得できるみたいです。ブータンでは国営の飛行機会社が1社あり、インドとバンコクに行き来しています(写真はブータンの空港)。ブータン人はインドへはビザなして行けるので、彼はインド経由で日本にやってきます。1ヶ月ほど日本に滞在し、戻る時は私という重たい荷物を持っていきます。私がインドに入るためにはビザが必要になります。インドのビザ申請書には、観光・仕事・学生などの目的がありますが、他にYOGAビザがありました。ちなみにカレービザはありません。

2008年10月5日

驚きの王様

なに一番驚いたかと言いますとイイ男ぶりにですが、現国王のお父様である第4代国王には、びっくり仰天することばかりです。ブータンは今年から議会制民主主義(二院制)となり、この3月に選挙が行われました。これによりブータンには、たくさんの物語が生まれたようです。立憲君主制となり、憲法により君主の権力は制限され、国民が主権を持ちます。何を持って普通というかはわかりませんが、普通、民主主義になることを国民は喜ぶものでしょうが、ブータンの場合は必ずしもそうではなかったそうです。そもそも民主化は国が抱える問題や不満に対し民衆が爆発し、立ち上がり、戦いなどを経て掴んでいくものですが、ブータンの場合、君主が“自ら”主権を国民に譲っちゃったのです。こんなこと聞いたことありません。“知足”で生活するブータン国民は民主化される前も幸せを感じていたそうです。なので、今も幸せなのになぜ選挙をしなければいけないのかと、親政の継続を望む人も多かったようです。選挙を追ったドキュメンタリー番組では「2人とも国のために良いことをしようとしているのに、どうして1人を選ばなくていけないのか・・・」と真剣に悩む国民を追っていました。国王は民主化を国民に説得するため、「今は良い国王がいたとしても、あす悪い国王が現れたら一体どうするのか・・・」と。ありえないですよ、こんなせりふ。苦肉の言葉にも感じます。そこまで心配しちゃってるんですか、王様。とても深い智慧を持つ国王は経済の発展が必ずしも人を幸せにするとは限らないと若いうちに悟り、GNPで示されるような金銭的・物質的な豊かさを目指すのではなく、精神的な豊かさ“幸福”を目指すべきだと、1976年にGNPならぬGNH(Gross National Happiness/国民全体の幸福度)という概念を提唱し、尽力しました。第4代国王は30年も前に、そんなことに気づいちゃった人で、しかもイケメンなのです。どうしましょう、キャ~!

2008年10月3日

Roasted Earth

古巣での環境イベントに参加してきました。以前はイベントを開催する側でしたが遠ざかっていたのでとても新鮮でした。基調講演のアーヴィン・ラズロ博士は哲学者・物理学者・音楽家です。映画ガイアの中で博士が言う“カオス理論”は、私には難し過ぎて理解しきれなかったのですが“生”は違いますね。私が勝手に博士の話は理解しきれないと思い込んでいたようです。お話は端的で分かりやすくロースティッド・アースという言葉にドキッとしました。ローストチキンじゃなく、地球ですよ。自然界のスピードと私たちの生活や経済のスピードが合わず、急ぎすぎてしまったようです。今、手を打たなければ残念な道をたどるけど、何かを起こせば良いとのこと。地球上にある資源エネルギーは有限ですが、太陽エネルギーを利用すれば、すべての問題は解決できるとのお話でした。今の日本で生活するには地球にとってはどうしてもマイナス的にしか生きれないと、少し悲しく思っていました。イベントをやったり情報発信をしていてもどこかに虚しさがあり、それに焦りもプラスされ、たまに失望さえ感じる程でした。なので私にとってブータンで暮らすことはとても嬉しいことなのです。実際に生活してみればすごく不便だと思いますが、CO2排出は今より少なくなるでしょう。ブータンは法律で森林を60%以下にしてはいけないと定められているそうです。環境のことを考えると、究極は“欲”を抑えること以外に方法はないと私は思っています。手に入れようと思えば何でも手に入ることは嬉しいことだけど、不幸物語の始まりでもあるのです。老子の言う“知足”が重要そうです。余談ですが最近、老子ってスゴイってつくづく感じます。紀元前の言葉が今も活き続けています。環境に対してはブータンからたくさんのヒントをもらえそうですね。

2008年10月1日

これからのゆくへ

もしメールがなかったら、彼と結婚に至っていただろうか・・・。日本人同士でも、こんな風に考える人はいると思います。もちろん私の場合はメールがなくても結婚していたでしょう(ほんまかいな)。ブータンは1974年まで鎖国に近い状態にあり、衛星テレビやインターネットの解禁は1999年だそうです。なので海外情報が国民に入るようになって、まだ10年経っていないんですね。彼が夢中になってテレビを見る原因がなんとなくわかりました。テレビが大好きで、いつも見ながらゲラゲラ笑ってます。ティンプーの町では日本と変わらず、携帯電話を持つ人の姿を見かけます。お坊さんも普通に携帯を使っていたので、ちょっと驚きました(写真)。彼のお父さんに何か欲しい物はないか聞いた所、やはり携帯でした。民族衣装に携帯がなぜかミスマッチに思えてしまいます。ブータンでネットを使った時は、ダイアル回線のせいだと思いますが、とっても遅く、繋がったり繋がらなかったりと、気ままな猫のような回線でした。最初に彼に出会った時、携帯番号を聞かれましたが、私は持っていないので“ない”と応えていましたが、何度も何度も聞かれたので、持ってるのに教えてくれないと勘違いしたのかもしれませんね。今は週に1回くらい、スカイプを使って彼の携帯にかけています。携帯に繋がらなかったことは今までなく、繋がらないような場所へ行く時は、事前に教えてくれます。仕事で地方に行く時はメールができないこともありますが、普段は日に何度かメールが届きます。メールがパタッとない時は大概、ネットワークが繋がらないことが原因のようです。まだまだ環境は整っていないようですが、携帯もメールもできる国なので、情報は何でも手に入れることができます。独自の文化をかたくなに守り続けたブータンは、弥が上にも入ってくる情報や西洋の文化をどう受け入れ、どう進んでいくのか。国自体が過渡期にあるのかもしれませんね。
[おまけ] もうすぐミスブータンが決るようですよ(名前をクリック)。

2008年9月30日

至難の業なのか

来年からブータンに移り住みますが、まだおうちが決っておりません。
ブータンでおうちを手に入れるのはどうやら至難の業のようです。彼によれば住宅情報は週一回発行される新聞に掲載されます。詳細は書かれてないので、電話をして値段や場所などを聞くそうです。新聞への掲載件数が少なく、首都のティンプーは元来、家を建てるに適した平地が極端に少なく、おまけに都市化の集中もあって、家探しに苦労をしています。宅地開発やインフラは首都でさえ、まだ先のようです。そんな事情もあって価格は高騰するばかりです。家の情報があっても適した大きさがなかなか登場してくれません。彼が写真を送ってきてくれた家は3階建で、9部屋もあって、お掃除が大変そうですし、そんなに部屋があっても使い途がありませんね。私は家を探すにあたって条件を設けています。金額はもちろんですが、どんな場所にあるかということを気にしています。周りに急激な坂がないこと、それと川がないことです。地球温暖化の影響でヒマラヤの雪が融けはじめています。東京に居れば地球が温まっていることを肌身に感じますよね。
週一回の新聞情報にみんなが飛びついているような状況なので、このままだとずーっと家は難しそうなので、ここで作戦を変更。土地を買って家を建てる計画を考えています。「ブータンに住み、様子を把握してから家を考えても遅くはないのでは・・・」と、先人からのお智慧もいただきました。まずはアパートなどを借り、実際ブータンで生活をして、住宅事情など観察しながら、2人でおうち計画を立てていこうと思っています。すべて事の運びはブータンタイムです。お家が見えてくるのはだいぶ先になりそうですね。でも、それもまた楽しみ!

2008年9月29日

もってこいの日

今日は健康診断でした。これほど不健康なものはありませんよね。前日9時から水さえ飲めず、空っぽな胃にハミガキ粉を解いたような液を大量に飲むんですから。しかもゲップ禁止。レントゲン機械の上で、あっち向いたりこっち向いたり。最後には頭が体より下になって、これじゃあタイムショックです。下剤を飲んで早く出さないとだめなので、今日は仕事が辛かった。
さて、ブータンでは医療費が無料だそう。でもなんとなく程度が想像ができるので、今のうちに治せるところは治しておきたいと思っています。前にブータンでサラダは見なかったと書きましたが、熱を加えない料理よろしくないようですよ。年間わずかですがA型肝炎の感染リスクがある地域になっています。なのでブータンにお越しの際、お水はミネラルウォーターを飲んでくださいね。水はブータンの言葉ゾンカで“チュ”といいます。川は○○チュ(○○は地名など)です。覚えやすい単語ですね。山から流れ出る水を上手く使い、頭を洗っていたり、お洗濯していたりする光景をみかけます。私も夏に頭を洗ってみたいです。うちのパパさんは大雨の日、外でシャンプーして、天然シャワーを楽しんでいたところ、脇にある車庫に雷が落ち、すっ飛んで家に逃げ込んできました。天然シャワーに興奮しちゃうのは“血”なんですね。
人は100%死ぬ存在です。自死でない限り、その日はいつ来るわかりませんね。その日まで健康的に楽しく生きたいです。インディアンの古老が言う“今日は死ぬのにもってこいの日”をいつも心に、時間の無駄しないよう瞬間をベストにしたいと思っています。やりたいことはやり、嫌なことも解決のために最善を尽くします。よく「自由に生きてていいね」と言われるけど自由に生きるも枠をもうけるのも自分次第でのでね。“考えは無限大”という方が人生楽しいです。

2008年9月28日

どうやって・・・

タクツァン僧院を眺めるCafeでランチをして、下山することになったはいいもの、登りと同じくらい下りに苦労しました。土が乾燥しているのでツルツルと滑ってしまいそうで、体重を彼にほぼ預け下ってきました。小学校の高尾山遠足で、下山する時に6回滑りころんだ程、坂を下りるのが苦手なんですね。こう書いているとスゴイ険しい山なんだろうと思われるかもしれませんが、Cafeには欧米からおばあちゃんも来ていましたので、ご安心を。
それにしてもどうやってあの建物を建てたんでしょうかねぇ。ブータンを旅していると山の斜面のあっちこっちに家が建っています。どれも似た感じのブータン調の建物で、山によく合い絵になる風景です。「どうやってあんな所に家を建てたんだろう・・・」、彼曰く「簡単だよ。回りに材料になる木がいっぱいあるでしょ」と。木は下から運んだのではなく、その場の木を切り、乾燥させ、製材し、建てるんだとわかりました。日本でも内装に木を使い、ナチュラルテーストにしている家もありますが、ブータンの場合は、日本のように建材がすべて揃う訳ではないので、普通にナチュラルテーストになるようです。下の写真はホテルのレストランです。それにしても、タクツァン僧院の周りは岩だらけなので、やはり下から木を運んだのでしょう。いや、もしや虎が運んだのかも。

2008年9月27日

虎さん、また何でそんな所に

これはタクツァン僧院というお寺です。なんでまだこんなに険しいところに建てちゃったんでしょう。8世紀、ブータンに仏教を広めたグル・リンポチェが、虎の背中に乗ってチベットから飛んできて、この場所で瞑想をしたんだそう。ブータン人が一番信仰するのが、このグル・リンポチェです。タクツァンとはタイガーネスト(虎の穴)の意味で、ここはブータン仏教最大の聖地だそうです。一度、この僧院は不審火で全焼し、後に再建され今のようになっています。
平らな所を歩くには何とも感じませんが、タクツァン僧院に向う山道はヒーヒーでした。最初は何でこんなにしんどいか分からず、だいぶ老けこんだもんだと落ち込み気味に歩いていましたが、そっか、ここは標高が高いからしんどいんだ、と気づいてからは気持ちを切り替え、のんびり楽しく10歩進んでは休み、その繰り返しで途中にあるCafeを目指しました。荷物はもちろん彼が持ってくれていますが、私はCafeで力尽きました。写真はCafeから見える僧院の眺めです。彼が申し訳なさそうに、これより先は今日は止めておこうと。オフコースですよ。私はこのCafeで瞑想とお祈りをすることにしました。ここまでは歩きではなく、お馬さんに乗って来ることもできるようです。馬の背はかなり目線が高くなります。ガタガタの道を乗っていくにはかなりの勇気が必要です。虎の背中に乗って一気に行ってみたい気もしますが、またがるのに別の勇気がいりそうです。